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決算特別委員会の質問内容 第6弾:「あだちキッズぱれっと」

1週間ほど、間があいてしまい、しかも間に産業環境員会の視察の報告も入ってしまいましたが、今日は、先月行われました決算特別委員会の質問の内容をご 紹介します。
 今日は、足立区版の放課後子ども教室である「あだちキッズぱれっと」について行った、質問・提案についてご報告します。


 平成19年度から、国の事業である「放課後子ども教室」が進められています。
 平成10年より、厚生労働省が進めてきた放課後児童健全育成事業、いわゆる「学童保育」では、その対象年齢をおおむね10歳未満とし、低学年を対象とし てきました。

 それに対して、「放課後子ども教室事業」は、厚生労働省と文部科学省が共同で進め、対象も小学生の全学年、また原則として、全国全ての小学校(およそ 22000箇所)で実施を目指しています。
 足立区でも平成22年度までに、全72小学校で実施を目指し、一部の小学校で「あだちキッズパレット」として始まっていますので、ご存じの方も多いと思 います。


 あだちキッズパレットは、その性格上、その小学校に通う児童しか利用することができません。
 つまり、子どもが通う小学校が「キッズぱれっと」を実施していなければ、利用できないこということです。
 足立区内で、「利用できる地域」と「利用できない地域」に明確に差がついてしまうことになります。

 私は、昨年12月の代表質問でこの問題を取り上げ、3年で全72校(毎年20数校ずつ)ではなく、計画を可能か限り前倒しをし、早く全校実施を目指すべ きと提案し、行政側からも、前向きな答弁をいただいていました。
 しかし、現在までの実施および実施予定を見てみると、相変わらず、全72校を計画の3年で均等割りしたかのような、「毎年20数校」という計画どおりに 進んでいるようです。

 「キッズぱれっと」は、親にとっても子どもにとっても、また地域にとっても良い事業だと思っていますで、当初の計画にとらわれることなく、一日も早い全 校実施を目指してもらいたいと思います。
 また、今回、キッズぱれっとの問題点や運営方法などについても、行政側に確認し、足立区にある大学、開校予定の大学との連携など、さまざまな提案をいた しました。


−−−−−以下、議事録要旨(抜粋)−−−−−

【長谷川】
 あだちキッズぱれっとについてご質問いたします。
 キッズぱれっとは性格上、その小学校に通う児童しか利用できないものです。
 つまり実施が遅れると、足立区内において、キッズぱれっとを利用できる児童と利用できない児童が発生してしまうということになります。

 昨年の代表質問で私が、「なるべく予定を前倒しして実施してほしいという」お話をしましたところ、「そのような形でやります」というお答えをいただいた のですが、今後の予定を聞いてみますと、1年間におよそ20校という当初の予定のペースで計画が進んでいるようにみえます。
 来年、残りの全ての学校が実施できない要因は、どこにあるのでしょうか。

<青少年センター所長>
 今年度目標20校に対して、いま現在4校、今年度は開設しまして、年度内中に15校見込んでおります。
 来月の開かれた学校づくり協議会で実行委員会の立ち上げの承認を得るという学校が1校出てきそうなので、目標の20校ちょうど今年度なろうかなと思って おります。
 来年、再来年の実施については、これまで事業説明で学校を回らせていただいて、ある程度の感触はつかんでおりますけれども、改めて先月の学校長会で実施 年度予定の調査をさせていただいております。
 現在解答中ですので、数字はまだ確定しておりませんが、やはり地域の皆様の不安としてスタッフが集まるかとか、あるいは学校のハード面で工事が予定され ている、そんなところで来年度に全部できるという状況にはないと考えております。


【長谷川】
 計画が3年計画という形になっていますので、例外的に幾つかの学校が実施できないというのであれば、その理由は理解できるのですが、どうしても1年目に 20数校、来年20数校、次の年も20数校というと、何かそういう理由でなくて、当初の計画をそのまま実施しているのかなと思ってしまうのですが、いかが でしょうか。

<生涯学習部長>
 今年度目標が20校に対しまして、ほぼ19校までまいりまして、また来年の4月早々には数校で、いま実際勣いてございます。
 私どもとしては、今年度20校だけでということはなくて、全校の実施に向けまして、いま種まきをどんどんやっております。当初21年度は24校目標でご ざいますけれども、21年度中には目鼻をつけたいということで進めてございます。


【長谷川】
 できるだけ、早くに全校で行うべきだと思いますので、お願いいたします。

 次に、あだちキッズぱれっとの問題点のひとつに、施設面の問題として、使える教室がないとか、少ないというお話を耳にしたことかありまして、いろいろな 公立の小学校をみてみました。
 学校には、特別教室としては音楽室、パソコンルーム、美術室、図書室などいろいろとあるはずなので、それらを有効活用すればいいと思うのですが、その運 用面についてはどのようなお考えでしょうか。

<青少年センター所長>
 今年度実施していただいた学校でも図工室を使ったり、第2音楽室を使ったり、そういったこともやっていただいておりますので、特別教室の活用についても 引き続き働きかけていきたいと思っております。

【長谷川】
 各学校において、それぞれ事情があるかとは思うのですけれども、そのような空き教室がないということで、校庭でやりますという学校もあるそうなのです が、私が把握している限りは、そういう学校でも図書室とか理科室等、いろいろ空いているところがありますので、工夫次第で可能だと思います。
 ぜひ、そういうところを、もっと教育委員会の方から働きかけていただきたいと思います。

 それから、人員面での問題として、地域内のボランティアだけでは運営が難しいというお話も聞いています。
 そこで人員の確保という意味で、区内の定年退職した職員や先生方にご協力を求めることができないのか、またそれでも人員的に厳しいというところがあれ ば、地域外、区外の方、やりたいという熱意のある方に参加可能な形での募集をかけることはできないのでしょうか。

<青少年センター所長>
 昨年からモデル実施をしまして、実施校に集まっていただいているような会議で、地域に声をかけてもなかなか人が集まらないという声も実際にいただきまし た。
 それについて、事業のPRが少ないから何をやっているのかわからなくて、声かけしても集まらないということをいただきまして、今年度、先月10月1日に は生涯学習振興公社のご協力をいただきまして、公社ニュースときめきであたらキッズぱれっとの特集号を出させていただきました。
 そういったことをやりながら事業の周知を図っていって、人材が集まりやすいような体制を組んでいきたいと思っております。

 また、実際にやっていただいているところでは、いろいろな子ども自身の効果に加えまして、地域の子どもは地域で育てるだという機運が高まってきたという ことも聞いておりますので、できるだけ地域のスタッフが集まるような働きかけをしたいと思いますが、最終的に難しいようであれば、そういった人材の公募等 も考えていきたいと思っております。


【長谷川】
 また、足立区には、東京未来大学や、平成22年度に開校が決まっている帝京科学大学に、「子ども学部」などがありまして、保育士などを目指す児童福祉に 関心のある学生が多く集まると思います。
 そういうところの大学生と連携しながら、この事業を展開していくことも考えられると思います。
 どちらかが一方的に依存するのではなくて、お互いにプラスになるような取り組みをすれば、ある意味官学協働のいいお手本になると思いますので、ぜひこう いう形でも進めていただければと思うのですが、いかがでしょうか。

<青少年センター所長>
 いま実際に中川小学校では近隣の足立東高校のボランティア部が参加していただいているというのがありますが、可能であれば、そういった大学との連携とい うのも探っていきたいと思っております。


【長谷川】
 次に、このような事業を行う場合は、少ない予算でいかに工夫するかも重要だと思っています。
 その中で可能であれば、今後あたらキッズぱれっとで東京未来大学、東京電機大学、区内に移転が予定されているような大学と協力して、スポーツとか化学実 験などの特別教室を取り入れてみたりとか、ヘブンアーチストの方をお呼びしたり、小さな劇団を呼んでパフォーマンス等の公演などをお願いしてみてはどうか と思いますが、いかがでしょうか。

<青少年センター所長>
 あたらキッズぱれっとの運営につきましては、長年、文化活動、スポーツ活動を培ってきた生涯学習振興公社が支援に回って、今年に入ってもいろいろな活動 をやっているのですが、またバリエーションを広げるということでは、今後検討してまいりたいと思っております。

<生涯学習課長>
 生涯学習課も青少年センター、公社と一緒に推進員の役割を担ってございますので答弁させていただきますが、キッズは、主に基本として自由遊びを大事にし たいということで、そういったものが整いましたら体験とか交流を広げていくと、そのときに生涯学習振興公社がバッグオフィス的に行ってございます。
 そこのノウハウ、あるいはコーディネーターとしての力が十分に発揮されるようになりますと、委員がおっしゃっていらっしゃいますような大学との連携でプ ログラムを用意するということができてこようかと思っております。
 計画的に段階的に中身を充実させていきたいと思っております。

<教育長>
 大学との連携につきましては、キッズに限らず小中学校、非常に期待するところでございます。
 それから、東京電機大学につきましては、理科系の本当の意味での総合大学だということですので、非常に理科がいま沈滞気味ですし、また来年度からは教科 がふえてまいりますので、期待しているところでございます。

【長谷川】
 ぜひ本当に官学協働のいいお手本になると思いますので、区としても進めていただきたいと思います。