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男女共同参画委員会視察 「高齢者介護に関する勉強会」(前半)

 今日は朝9時30分から17時過ぎまで、民主党東京都連 男女共同参画委員会で開催された高齢者介護に関する勉強会と視察に参加をしてきました。
 長くなりますので、2つの記事に分けてご報告いたします。


 まず、はじめに都庁議会棟で東京都福祉保健局と淑徳大学准教授 結城康博さんから高齢者施策についてと介護医療の在り方についてお話を伺ってきました。

 現在、高齢者1人につき生産年齢者3人が支えている状況です。
 今後、60~70年後には生産年齢者1人につき1人の高齢者を支えることになります。
 東京における急速な高齢化2007年5月推計 都連資料より
 2000年65歳以上人口 191万人→2025年343万人…1.8倍
2000年75歳以上人口75万人→2025年206万人…2.8倍


 都としては、安心して暮らせるサービスのついた住居作りに力をいれたいとのことでした。
 具体的には、高齢者が適切な負担で入居でき、緊急時対応や安否確認等の機能を備え、必要な場合には介護サービスが利用できるケア付き住まいを整備を目指します。
 また、それとともに、ケア付き住まいと同様の安心を地域全体に提供できる仕組み作りに力を入れ、特別養護老人ホームの整備と地域の見守りを重要視し、取り組んでいきたいとの話でした。

 東京都が進めてきた特別養護老人ホームの整備促進策として、補助メニューの充実と公有地の活用があります。
 現在、都有地を何か所か特別養護老人ホームに活用しており、今後も区市町村でも所有地を活用した整備を進めていきたいそうです。

 未使用地・施設の有効活用のために、東京都では、個人や法人の空き地、空き家の有効活用として、社会福祉法人などに貸し付けるためのグループホームなどの建物の建築・改修を補助する制度があります。


 足立区でも特別養護老人ホームの入所の待機数が非常に高く、施設が足りていない状況です。
 待機児童問題(保育所の問題)の時にも提案しました使用していない区有施設、区の土地はもちろんのこと、東京都の制度を利用し、広く民間まで含めて、使っていない土地・建物を福祉に役立てることを考えて頂き、有効活用を図ることも必要だと考えます。

 ただ一般的にこのような東京都の制度があること自体、あまり区民の皆さんには知られていない気もします。
 行政側が、さまざまな制度を創設するだけでなく、分かりやすく説明し、利用を促すことの重要性を改めて実感いたしました。

(この後、順番としましては、高齢者の所在不明問題についてもご説明をいただき、また墨田区の視察も行いましたが、構成の都合上、後半でご説明いたします。)


 都庁での説明だけなく、実際に中野区にある社会福祉法人ケアネット特別養護老人ホーム「やよいホーム」を視察させていただきました。

 要介護認定を受けている方で、常時の介護サービスが必要とされる方、さらに自宅で介護を受けることが困難なお年寄りの方に介護保険制度を中心とした指定介護老人福祉施設のサービスを提供しています。
 また更にこちらの施設では、上記のような長期入所による利用方法と短期入所者用としてショートスティ、そして通所形式の老人ディサービスセンターとしても利用できるようになっていました。
 施設内は木の温もりと障子貼りで、温かな家庭のような雰囲気で、住み心地の良い施設になっています。

 また、ハード面だけでなく食事は、入居者の心身の状況に応じて、提供されるのはもちろんのこと、季節にあった食事が用意されるとのことです。
 もちろん、医療機関と提携し、入居者の健康管理にも万全の体制を整えています。
 施設にいらっしゃったおじい様、おばあ様もとてもにこやかに接してくださり、家庭的な雰囲気もあいまって、心落ち着くひと時でした。

 今日の視察で学んだことを、足立区にどのように応用し、取り入れていけるかを、検討していきたいと思います。
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特別養護老人ホーム「やよいほうむ」の前で。


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多床室でも障子で仕切られていて、中はこのように個室のようになっています。


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皆でお食事をとる一室。家庭的な雰囲気になっていました。