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静岡県浜松市 視察② ユニバーサルデザインの取り組み

 3年ほど前の、2008年に浜松市のユニバーサルデザインについて会派で視察をさせて頂きました。
(詳しくは、2008年8月17日の記事をご覧ください。)

 あれから私も個人的に調査・研究を継続していますが、今回、浜松市の予算のインセンティブ方式について視察でお伺いする機会がありましたので、2008年以降の取り組み状況についてお聞きしてきました。


 浜松市では、先進的にユニバーサルデザインを取り入れ、平成15年4月より条例を制定し、基本計画、推進計画の基、市の施策や事業にユニバーサルデザインの理念を取り入れた総合的な推進計画が進んでいます。

 今回、現行のユニバーサルデザイン計画の策定から10年の節目を迎え、少子高齢化の急進、積極的な障がい者の社会参加、市域の拡大や政令都市移行等、大きく社会環境が変化する中、これまで市民や事業者の方々と歩んできたユニバーサルデザインの取り組みを評価し、新たなユニバーサルデザイン10ヵ年を策定するそうです。


 行政や専門家だけでなく市民の皆さんにもUDを理解し、普及してもらうために始まった「UD市民リーダー養成講座」は、平成21年度で終了していますが、これまでに170名登録もの市民の方々が登録されています。
 登録をしている方々は自主的に活動を開始しており、現在、学校を中心に講座を開いたりし、参加者はおよそ1300人に達するそうです。


 また、浜松市役所では、民間ホテルの協力も得て、多様な来訪者が安心して浜松に宿泊できるよう宿泊施設の「ユニバーサルデザイン対応調査」も行っています。
 来訪者に対する情報提供に役立てるほか、調査には障がいのある方など当事者の視点による現地視察・評価を行うことで情報の適格性を高めるとともに、宿泊当事者のユニバーサルデザイン及びホスピタリティに対する意識の高揚を促進することを目的としているそうです。

 150施設を対象にアンケートを行ったところ、70施設(46.6%)から回答を得て、現地調査・訪問調査35施設、HP等での公開同意状況42施設(28%)だったそうです。

 このように市が民間事業者に働きかけを進めていることに関しては自治体として先進的なことではないのかと感じる部分でした。


 足立区でもカラーを含めたユニバーサルデザインの取り組みは進んでいますが、「行政の中」だけで取り組んでいるのが現状です。
 誰もが安心して、安全に暮らせるユニバーサルデザインの街づくりの取り組みは、まずは行政で徹底的な取り組みが行われることが必要だと思いますが、足立区全体に広げていくには、やはり区民の皆様・事業者の皆様の協力が欠かせません。


 浜松市は、「行政の中での取り組み」から「市民・事業者と一緒になっての取り組み」の段階に進んでいます。
 取り組みの様子、課題なども含めて、お聞きした内容を今後の足立区の取り組みい生かしていきたいと思います。


 最後になりましたが、2テーマに渡り、資料も含めご丁寧に対応をしていただきました浜松市の職員の皆様、本当にありがとうございました。