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代表質問の内容⑥ : 足立区の施設照明のLED化・節電対策

 代表質問の内容の続きです。
 今日は、施設照明のLED化と節電対策について行った質問をご紹介します。


 東日本大震災よる福島第1原子力発電所の事故は、全国の原子力発電所の停止という事態を招きました。
 原子力発電所のストレステストや安全性の問題から、全面稼動にはなお時間を要するものと考えられます。

 夏の電力不足は、全国の皆様の努力(我慢)のおかげで、乗り切ることが出来ましたが、節電や省エネ問題は、冬場、さらには来年の夏に向けて、また地球温暖化対策の観点からも、引き続き取り組まなければならない課題です。


 そこで足立区では、家庭照明のLED化を推進するための補助事業を行っています。
 しかし、補助金まで出して取り組んでいるものの、肝心の足立区役所や区の関連施設の照明のLED化がなかなか進んでいないのも現状です。

 もちろん場所や用途、規模などからLED化に向かない照明もあるかと思いますが、それ以外の照明について、現状を把握し、LED化していくことが、LED補助事業との整合性の面からも必要だと考え、速やかな対策を求めました。
 また、省エネ(節電)対策のひとつとして、震災直後から区内の公園の照明の一部が消灯されました。

 節電対策の取り組みの必要性は言うまでもありません。
 しかし、例えば夏場ですと、電力が不足すると思われるのは昼間のもっとも気温の高い時間帯であり、夜、公園の照明を消すことは、電力のピークカットにプラスの影響はありません。

 そればかりか、公園の照明は防犯上、必要なところに必要な数だけつけられているものと理解しています。それらを消灯することは、必然的に照明の届かない暗い場所ができ、防犯上も好ましくありません。
 実際に、地域の方から防犯面についてのご意見をいただき、現地に確認を行ったこともあります。


 電力不足への節電対策として必要なのは、総量規制ではなくピークカットです。
 冬場になると、気温の下がる午前や、夕方から夜にかけて電力のピークとなるといわれています。

 もちろん、省エネルギーとしての節電の必要性を否定するものではありませんが、電力不足に対する節電については、本来の目的にあった消灯と防犯面のバランスを検討し、過度な節電行動にならないよう要望をさせていただきました。




*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****

<長谷川>
 次に、足立区では、現在、家庭照明のLED化を推進するための補助事業を行っています。これは、当初の目的のCO2削減の温暖化対策だけでなく、節電の面からも意義のある取り組みだと思います。
 しかし、一方で、区役所や区の関連施設での照明の切替えがどこまで進んでいるのか疑問です。

 区民に補助金を出してまでLED推進の事業を進める以上、まず区役所や区の関連施設のLED化は率先して行うべきだと思います。
 本庁舎のLED照明への切替えは、全体の1%にも満たないとお聞きしました。蛍光灯や大型のランプなどLED化が難しい照明があるにせよ、低い数字と言わざるを得ません。


【問】
 そこで、照明のLED化を推進する足立区として、本庁舎以外の区の関連施設のLED化の現状を、具体的な数値として把握しているのかお伺いします。
 区民に補助金を出してまでLED化を進めている区としては、まず、区役所や区の施設の状況を正確に把握し、そこから進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。


 次に、東日本大震災の発災を受けて、足立区でも、節電対策として夜間の公園などの照明の一部を消灯しました。しかし、震災を受けての電力不足は、実際のところ需要ピーク時の電力の不足であり、夜間電力は不足していません。
 前回の定例会での区の答弁にもあるように、求められている節電は、総量規制ではなくピークカットです。

【問】
 本来、公園等の照明は、防犯上必要と認められる場所に必要な数が設置してあります。
 ピークカットの目的に合わない夜間照明の消灯をなぜ行っているのか伺います。
 また、防犯上の危険度を上げてしまうので、改めて検証を行った上、公園などの夜間照明は点灯すべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 実際、地域住民の方のお声もあり、節電のため暗くなった公園も見てきました。光が届かない部分が多く、防犯上、決して好ましいものではありませんでした。
 省エネや経費の節減という点での節電を否定するものではありませんが、目的意識のない過度な節電は、例えば防犯面など別の問題を引起します。改善を求めます。



(答弁)
【資産管理部長】
 私からは、本庁舎以外の施設に関するLED化の現状並びに具体的な数値の把握についてお答えいたします。

 区では、平成21年度より、新築工事や大規模改修の時期を捉え、ダウンライトや誘導灯など、安全上支障がなく、LEDの特性を十分に発揮できる一部照明器具についてLED化を進めております。
 昨年度末時点の実績は、本庁舎を除く12施設で450灯程度の器具を設置しており、今後も、施設の改修時に合わせた整備の推進が必要であると認識しております。

 次に、区施設における照明器具の状況を正確に把握すべきとのご質問にお答えいたします。

 これまでの本庁舎における整備実績から、区施設全体の照明器具の数は、約30万灯程度と判断しております。
 このうち、白熱電球の交換により対応が可能なもの及び現時点における安全性やPL法の観点から器具を交換してLED化すべきものは、合わせて約10%の3万灯程度にとどまるものと認識しております。

 一方、現時点において、安全性への配慮からLED化に問題のあるものは、約90%に当たる27万灯程度存在しており、技術革新やJIS化など関連規定の整備を注視していく必要があります。
 今後は、今夏の照明の節電経験を踏まえ、それぞれの施設管理者が白熱電球の交換によるLED化に努めるとともに、保全計画に基づく工事の際には、廊下やトイレなどを対象に器具の交換によるLED化を積極的に進めてまいります。



【みどりと公園推進室長】
 私からは、公園などの夜間照明についてのご質問にお答えいたします。

 東日本大震災の発生後、足立区でも計画停電が行われる中、節電対策を実施し、15%のピークカットとともに、電気使用料の総量削減に取り組んでまいりました。
 公園灯につきましては、4月から、出入り口、トイレ、園路などの明るさを確保しながら、約半数を消灯してまいりました。

 今後は、9月5日の節電対策本部での決定を受けて、防犯、安全に配慮した上で9月下旬から公園灯などを順次点灯してまいります。