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代表質問の内容④【「子どもの養育支援」について】

前回に引き続き、今回は「子どもの養育支援について」行った代表質問をご紹介します。

昨年の私の代表質問で行った内容が、一部実施されています。

今年の4月から離婚を考えている方々に対し、足立区として公益社団法人家庭問題情報センター(FPIC)のチラシ3種類(養育費・面会交流の内容のパンフレット)と、さらに、今年の8月3日より16の区民事務所で「ひとり親家庭の方へ」(ひとり親家庭に対する様々な助成制度や手当や担当課の連絡先が記載された内容となっています)というタイトルで、離婚届が提出された際に窓口で複数のチラシをお渡しをしています。

そして今年の11月には、夫婦が別居や離婚に関する取り決めをする際に、養育費や面会交流の取り決めを促す「養育プラン」などを発行する予定となりました。

 私が提案した内容に関して、主旨・必要性をご理解いただき、すばやいご対応をしていただいております担当部署の区の職員の皆さんには大変感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

貧困の世代間連鎖や格差拡大の歯止めのためにも、親の状況が子どもの選択肢を狭めないようにすることが求められます。子どもの利益を最大限優先した権利を守るため、養育費の確保や立会人を付けた形での面会交流の場所の設置を区として用意し、対策を図ることを引き続き求めていきたいと思います。

今後も、調査・研究を続けながら議会で様々な提案をし、子どもの権利擁護に努めて参りたいと思います。

以下、代表質問の内容と、その答弁です。

*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****

 <長谷川たかこ>

子どもの養育支援について伺います。母子家庭や父子家庭といったひとり親家庭はこの25年間で、母子世帯は1.5倍、父子世帯は1.3倍と増加し、ひとり親家庭の相対的貧困率は54.6%となっています。

夫婦が共に協力し合い、仕事と家庭の役割分担をすることは大変重要なことです。しかし、離婚や死別などによる様々な要因で「夫婦と子供」という一般的な家庭形態のバランスが崩れた時には、その困難さを乗り越え、自立をして行かなくてはなりません。様々な事情を抱えた人たちがいかなる困難な状況に陥っても、生きる力を高めることができ、子どもが健やかに成長できる社会体制を区として構築して行く必要性があります。

日本では家族内の問題には行政が踏み込むべからずという昔ながらの風潮があるようですが、子どもの貧困化が叫ばれている今、子どもの利益を最大限優先した行政主導の支援が必要です。行政が養育費の確保などの対策を図ることは欧米では一般的です。

【問】

そこで、別居や離婚時における「こどもの養育支援」を区政運営の重要な施策の一つとして、足立区新基本計画の中に位置づけて頂きたいと思いますが、区長の見解をお聞きします。

【政策経営部長】

子どもの養育支援についてお答えをいたします。

ひとり親家庭の2世帯のうち、1世帯が貧困状態にあるという実態をみますと、区といたしましても、ひとり親家庭への早急な支援対策が必要と考えており、子どもの貧困対策本部で実施計画の策定に取組んでおります。また、基本構想審議会においても、子どもの貧困対策については大きな議論の一つとなっております。新基本計画の中での位置づけについては、基本構想審議会の答申も踏まえて検討して参ります。

 <長谷川たかこ>

【問】

今ある相談窓口だけでなく、元家庭裁判所調査官たちが設立した公益社団法人家庭問題情報センター(FPIC)などの関係機関と連携をし、ひとり親家庭に対して、就業相談、生活相談、養育費相談などがスムーズに行えるよう「ワンストップ窓口」を本庁舎に設置し、常設して頂きたいと思いますが如何でしょうか。

 【福祉部長】

ひとり親家庭の相談窓口について、お答えをいたします。

現在、ひとり親家庭の方々の相談内容によって、窓口連携のための庁舎共通シートである「つなぐシート」を活用して、相談者の持つ複数の問題を共有しながら、相談に応じております。

また本年8月には、児童扶養手当現況届の受付の際に、親子支援課と生活支援課が連携し相談案内をしたところ、32件の相談がありました。

常設のワンストップ窓口については、国の「ひとり親家庭・多子世帯等自立支援プロジェクト」に掲げられており、国の動向を見守ると共に、来年度にひとり親家庭にかかる実態調査を実施し、抱える問題を明らかにしたうえで、さらに相談機能の強化を図って参ります。

<長谷川たかこ>

兵庫県明石市では、昨年の10月から面会交流支援として「親子交流サポート事業」を行っており、離婚や別居後に離れて暮らす親子間の交流を深めるための面会交流の場として、天文科学館を無料で提供しています。

【問】

また、別居や離婚時においては子どもの精神面でのサポートが必要です。社会福祉士や臨床心理士などによる、子どもに対する心理的相談窓口を月に数回開設し行って頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

【子ども家庭部長】

別居や離婚時の子どもの精神的サポートについてお答えをいたします。

現在、こども支援センターげんきでは、教育相談として児童・生徒の心理的ケアを行っております。また、小中学校にもスクールカウンセラーを配置しておりますので、ご利用いただければと考えております。

<長谷川たかこ>

【問】

特にニーズの高い(弁護士調査)面会交流支援を足立区としても行い、公益社団法人家庭問題情報センター(FPIC)などと連携し、面会交流に援助者として相談員を配置し、例えばギャラクシティを活用した面会交流支援を行って頂きたいと強く要望をしますが、如何でしょうか。

【政策経営部長】

離婚や別居後に離れて暮らす親子間の面会交流の支援について、お答えをいたします。

現在、区民相談室で実施している法律相談においては、弁護士が、相談内容に応じて家庭問題情報センターの紹介を行っております。

支援事業の実施にあたっては、面会場所の提供だけでなく、感情的な対立を抱えた父母に対する働きかけや、子どもの連れ去り防止など多角的な対応が求められることから、今後、慎重に研究して参ります。