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予算特別委員会の内容⑨【「妊娠・出産期の夫の役割・産後ケアシステム」について】

今日は、引き続き予算特別委員会で行った質問をご紹介します。

「妊娠・出産期の夫の役割・産後ケアシステム」についてです。

出産は女性にとって命がけですが、出産までの10か月(40週)、女性は、お腹の中でゆっくりと温めながら、日々、お腹の中で成長していく赤ちゃんの状態を感じることで、喜びと幸せに包まれます。しかし、同時に、身重になっていく体の症状で精神的にも肉体的にも弱っています。

このような妊婦の状態に合わせて夫の役目も日々、変わっていきます。赤ちゃんが出来たことについて一緒に喜びを分かち合い、妊娠・出産について一緒に勉強をし、夫も行動に移し共感をしていく事は最も大切なことです。

今、私は妊娠中です。夫は常に病院の妊婦健診に同行しています。病院で一緒にエコーを見て喜びを分かち合ったり、育児書を10冊以上読み込んで情報収集をし出産前後、どのように母子に対応をしていくかを本で学びながら、母親学級にも全て受講して学習をしています。妊娠初期の段階からクッキングスクールにも通い始め、朝食づくりや後片付け、食器洗い、洗濯機を回したり干したり、掃除をしたりとなんでも積極的に家事をこなしています。

女性の妊娠期のつわりの苦しみや出産の壮絶な痛み(母親学級で知りましたが、出産の痛みは骨折や病気の痛みよりもさらに強い痛みが生じるとの数値が出ていました。つまり男性は、出産と同じレベルの痛みを感じることは、ほぼないようです。)は経験しなければ、わからないものです。 妊娠初期から出産まで、女性がどれだけの負担があるかをしっかりと夫にも理解をしてもらい、接してもらいたいと女性は願っています。

また、高齢出産だったり様々な家庭状況により、産後の支援が乏しい家庭にとっては、心身ともに不安定になりやすい産後の一定期間、母子の休息を目的とした産後ケアが必要です。

足立区でも、安心して産み育てることができるよう、妊娠・出産に伴う必要施策について提案をいたしました。

*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****

 <長谷川たかこ委員>

妊娠・出産期の夫の役割についてご質問します。

妊娠をすると早い方では、つわりが妊娠4・5・6週目頃から始まります。つわりのピークは妊娠8週目から12週目まで続き、症状や程度には個人差がありますが、匂いで吐き気がするだけでなく、自分のつばや水を飲んだだけでも吐いてしまうなど様々です。そのため、飲んでも食べても吐いてしまうため、フラフラの状態で病院で点滴を打つなど、病院通いを余儀なくされる場合も多々あります。

現在、核家族化により妊娠した妻に対する夫の役割が大変重要となってきています。一昔前までは、大家族の中で親や兄弟の誰かが妊娠・出産・子育てに関する知識を持っていれば、夫は仕事の事だけを考えていればよく、家の誰かが手を貸してくれる状況でしたが、現在では、ほとんど夫と妻の二人で対応しなければならなくなりました。妊娠をしている女性たちが望んでいることは、つわりを経て成熟した赤ちゃんになるまでの間、お腹で育てることの大変さや出産の苦しみを夫にも十分理解してもらいたいということです。

出産までには、だいたい10か月くらいかかりますが、日々、女性のお腹の中で成長していく赤ちゃんの状態と、身重になっていく女性の症状に合わせて夫の役目も変わっていきます。

例えば、つわりがひどい時期には夫も積極的に家事を手伝い、食事を作ったり、日々の家庭の掃除や洗濯などを手伝うことなどで妻の負担を少しでも軽減させることが必要です。

現在、母親学級や父親も参加できる両親学級があります。しかし、受講する時期は妊娠5か月以降と妊娠初期の段階が抜け落ちています。妊娠が分かった時点から出産を迎えるまでに夫がすべきことをしっかりと知識を持って対応をすることが求められます。

【問】

月ごとの妊娠の経過に沿って妻の体の変化やその時期に行うべき夫の役割について、説明がされている父親ハンドブックを是非とも足立区で作成をして頂き、母子手帳申請時に配布して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

<衛生部長>

実はおっしゃる手帳については、すでに東京都の方で作成をしてございまして、今、現在、それを全ての母子保健バッグの方には入れてございませんが、様々な事情のおありの方がおいでなので、ご希望になる方には、お渡しできるようなそういう対応にはして参りたいというふうに考えています。

<区長>

先日、区長と語ろうの中で、イクメンのグループの皆さん方と意見交換をする場面がございました。積極的に育児に参画をされている男性から見ますと、先ず男性というのは女性と違って体が妊娠してから変わるわけではないので、ある日突然、父親になってしまう気がする。つまり父親になる準備というのが圧倒的に女性に比べて少ないという中で、自分たちも関わりたいけれども、どのように関わっていいか正直わからない場面があるというお話を伺いました。

イクメン、育児に男性の参画を促すような取り組みをしている一方で、行政の方はまだまだその視点が足りない。

例えば、育児休暇を取って、お父さんが子どもを健診に連れて行っても、健診に居合わせた保健師が「今日はママさん、どうしたのですか?」と言われると。言われるたびに傷つくというような話でもありました。まだまだ、その意味で私どもも認識が低いこともございますので、今、おっしゃった冊子も含め、私ども様々なソフトのナビなども持ってございますので、その中で、男性の視点に立った情報も意識的にこれから手厚く発信をしていくという事も考えて参りたいと思います。

<長谷川たかこ委員>

区長から、今、明るい言葉をいただけて、大変うれしく思います。

是非ともそのような方向性を進めて頂きたいと思います。

【問】

もう一つ、その中に含めて進めて頂きたいことがあります。家事に不得手な男性が多いのが事実です。そこで、妊娠期の女性をサポートするためにも、また将来的にも赤ちゃんが産まれた後に積極的に育児に参画をしてもらうためにも、区が主催の父親向けのクッキングスクールを是非とも、開催して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

<区長>

今、様々な育メンの方々に対しての事業を行ってございます。

特にまた、イクメン事業の中で、横のネットワークも出てきているという風に伺っておりますので、実際にそうした育児に参画をしてらっしゃる男性の方の意見も踏まえながら、区の事業を充実して参りたいと考えます。

<長谷川たかこ委員>

実際にこれから育児に携わるであろうパートナーや、今、妊娠を迎えているパートナーなど、男性のお声を汲み取って頂きたいと思います。

お産や育児は、夫婦の仕事です。妊娠してからの40週間というのは、女性にとって肉体的・精神的に様々な変化が起こります。これはホルモンのバランスが変化することによって生ずることですが、その苦しみを少しでも取り除き、辛い「つわり」の時期、約16週目までは是非とも夫が食事を作ったりするなど、夫が家事を支えることができる取り組みを足立区でつくって頂きたいと思います。

【問】

先ほど、おっしゃられた育メンについてですが、区として「イクメンプロジェクト」を立ち上げ、「育メンフェスタ」の開催や広報で特集を組むなど、イクメン情報を盛り込んだ形で、発信して頂くなど検討をして頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

<区民参画推進課長>

現在、男女共同参画プラザでは、父親と子供のクッキングであるとか、イクメン育児フォトコンテストなどで情報発信をしております。これを今後、引き続き実施して行きたいと思います。

<長谷川たかこ委員>

是非ともその取り組みについてもよろしくお願いいたします。

次に、産後ケアシステムについてご質問をいたします。

【問】

足立区では、中々産後ケアシステムの導入が進んでいませんが、核家族化が進む中で一人で育児を抱える母親が増えています。出産後に母親の身体をケアするシステムとして、東京女子医科大学東医療センターに、今後、産後ケアシステムを導入して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

<衛生部長>

今後、具体的な診療科目についての話し合いが進む中で、そのようなお声があるという事を伝えて参りたいと思います。

<長谷川たかこ委員>

是非ともよろしくお願いいたします。

本日はありがとうございました。