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一般質問の内容②「妊産婦や乳児を守る防災対策」について

前回に引き続き、今回は「妊産婦や乳児を守る防災対策について」行った一般質問をご紹介します。
胎児と乳児の生命は、母親である妊産婦の安全・安心と相互に深く関わっています。
被災時でも、お母さんの心身のケアを行うことはとても重要です。

乳児がいるご家庭では、日ごろから非常用物品と重なる備えをして外出をしていることに皆さん、気が付かれていますか?
予め災害が起きたときのことをイメージし、どう行動するかを事前に考えることが必要です。
文京区では平成24年に全国に先駆けて災害時に妊産婦や乳児が避難する専用の妊産婦・乳児救護所を確保するため、区内各所と締結。区内の大学と協定を結び、救護所には助産師会から助産師が派遣され、妊産婦等の心身のケアを実施されるそうです。


足立区も先進区と同レベルまで引き上げていくよう、区に強力に働きかけていきます!

以下、代表質問の内容と、その答弁です。


*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****

2.妊産婦や乳児を守る防災対策について


<長谷川たかこ>
次に災害発生時における、妊産婦や乳児に対する支援について質問・提案を致します。

妊産婦や乳児には特別な支援が必要です。東日本大震災では、妊産婦と乳児へのケアが不十分だったとの声を近隣自治体の職員から聞き及んでいます。
母子に配慮した防災対策は、「子供を守る防災対策」です。
胎児と乳児の生命は、母親である妊産婦の安全や安心と、相互に深く関わっています。母子の愛着形成期に心身のケアを行うことで、その後の生活の復興をより安心して円滑に進めることができます。

そのためにも、予め災害が起きたときのことをイメージし、どう行動するかを事前に考えることが必要です。避難所には、哺乳瓶、調製粉乳、おむつ等を備蓄していますが、数に限りがあり、個々の乳幼児にあわせたものではありません。お母さんたちが被災時に使い慣れたものをすぐに持ち出せるよう、予め家庭で用意をしてもらう意識付けも重要です。特に乳児がいるお母さん達は、日ごろから非常用物品と重なる備えをして外出をしています。
【問】日常携帯しているものが、いざというときに災害時の備えにもつながることを区として周知することも必要と考えますが、如何でしょうか。

【問】妊産婦や乳児がいる方々に対し、災害時にとるべき行動の手引となる冊子を是非足立区で作成・配布をして頂きたいと思いますが、如何でしょうか。

<危機管理部長>
妊産婦や乳児を守る防災対策についてお答えいたします。
まず、日常携帯しているものが災害時の備えにつながること、災害時に取るべき行動の冊子を作成・配布すべきとのご質問にお答えいたします。
妊産婦の方や乳児がいる方々に、災害時に取るべき行動を認識し、日常携帯しているものが災害時の備えに繋がっていくことを理解して頂くことはとても大切な事であり、啓発していく必要があると考えております。
まずは現在、災害時の備えなどの事項について記載のある「あだち防災マップ&ガイド」「あだち子育てガイドブック」に、災害発生後の妊婦の心得などを盛り込み、充実して参ります。

 

【問】地域防災計画に、「妊産婦」と「乳児」専用の救護所を盛り込むべきと考えますが区の見解を伺います。

文京区では平成24年に全国に先駆けて災害時に妊産婦や乳児が避難する専用の妊産婦・乳児救護所を確保するため、区内各所と締結しました。区内の大学と協定を結び、救護所には助産師会から助産師が派遣され、妊産婦等の心身のケアを実施するそうです。

【問】足立区でも「妊産婦・乳児救護所」の設置場所として、区内の大学や区が関与する施設、民間の施設などとも提携し、「妊産婦・乳児救護所」を設置して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。また、災害発生時に助産所や産後ケア、産婦人科への受け入れなども含めた妊産婦や乳幼児の安全の確保を行って頂きたいと思いますが、区の見解を伺います。

<危機管理部長>
「妊産婦・乳児救護所」に関するご質問、災害発生時の産婦人科等への受け入れに関するご質問に一括してお答えいたします。
発生時には、第一次避難所にとどまることができない特別なケアが必要な方も発生すると思われますので、今後、「妊産婦・乳児救護所」の設置と共に、妊産婦や乳児の安全の確保を図る為の体制づくりについても検討を進めて参ります。
併せて、「足立区地域防災計画」の改訂時に、国や都の「妊産婦・乳幼児を守る災害対策ガイドライン」などを参考にして、記載していくよう検討してまいります。

 

【問】さらに第一次避難所の中に、「妊産婦・乳児」用の特別な部屋を設けることも必要です。その開設と区民に広く周知して頂きたいと思いますが、区の見解を伺います。

<危機管理部長>
第一次避難所の中に特別な部屋を設け周知する必要があることにつきまして、お答えいたします。
第一次避難所において、配慮が必要な妊産婦・乳児用の居室を定めることは重要であると考えております。現在のところ、第一次避難所において、妊産婦・乳児用の居室は定めておりませんが、避難所運営本部や施設管理者と協議のうえ、居室を定めていくと共に専用の居室を開設する際には、区民の方に周知するようにいたします。
併せて、地域防災計画、避難所マニュアルなどに記載するよう検討してまいります。

 

<長谷川たかこ>
妊産婦や乳児に対する災害時の医療・支援の充実に向けて、医師や看護師、助産師がその機能を活かし、被災時には積極的に関与し活動することも求められます。

現在、足立区には産婦人科医が極めて少ない状況です。その為、被災した場合には、他区の産婦人科医との迅速な連携と対応が求められます。

【問】震災時に迅速な対応が図られるよう、他区の医師会(産婦人科医)との連携や地域災害医療連携会議(足立区・葛飾区・荒川区)にも東部地域の産婦人科医に参加をしてもらい、具体的な課題を洗い出し、検討することが重要です。他区の医師会(産婦人科医)との連携やその協定と区の地域災害医療連携会議への参加も含めた取組みを早急に行って頂きたいと思いますが、区の見解を伺います。

<危機管理部長>
他区の医師会との連携やその協定と区東北部地域災害医療連携会議等に関するご質問にお答えいたします。
区といたしましても、区内に産婦人科医が不足していることは認識しております。特に災害時には、妊産婦の急変に対応できるだけの人員を確保することが課題となると考えておりますので、今後、関係所管と協議し、東京都へ申し出て参ります。

 

【問】また、東京都助産師会などと災害時の医療救護活動について協定書を締結し、助産師と連携をし、避難生活中の妊婦の健康状態や出産の兆候について、巡回相談を行うなど必要な措置を講じるべきと考えますが区の見解を伺います。

<危機管理部長>
東京都助産師会などとの協定を締結し、助産師と連携した巡回相談などのご質問にお答えいたします。
災害時の応急救護活動における妊産婦及び乳児のケアに対し、区へ支援して頂けるよう東京都助産師会などと協議してまいります。

 

【問】ハイリスクの妊産婦・乳児の搬送先支援として、東京女子医科大学東医療センターや他区にある母体救命対応 総合周産期母子医療センターとの連携を図って頂きたいと思います。区の見解を伺います。

<危機管理部長>
東京女子医科大学東医療センターや他区にある母体救命対応・総合周産期母子医療センターとの連携についてお答えいたします。
東京都は「災害時周産期医療体制検討部会」にて、ハイリスクの妊産婦・乳児の搬送先などについて検討中とのことではありますが、区は地域災害拠点中核病院である東医療センターと地域医療との連携に関する意見交換を行う中で、災害時においても連携が図れるよう取り組んでまいります。