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令和元年第3回足立区議会定例会;代表質問の内容①【妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援について】

今回、改選後に私が初めて議場で行った代表質問です。
私自身、生きるか死ぬかの瀬戸際に至るほどの出産を切り抜けてきた当事者の想い(2016年第3子出産後に2万人から3万人に一人と言われる羊水塞栓症と弛緩出血を併発し、4.4ℓもの大量出血で生死の境を彷徨いました)とそして足立区全ての妊産婦の声を代弁する者として魂を込めて政策提言をさせて頂きました。

結婚や妊娠、出生など個人の考え方や価値観に関わる問題であり、個人の自由な選択が優先されるということは言うまでもありません。しかし、少子化社会の問題として少子化等による人口構造の変化は、我が国の社会経済システムにも深く関係する問題であり、直接的には年金、医療、介護に係る経費など社会保障費用の増大を招くとともに、経済成長への深刻な影響も懸念されるという点で、社会的課題であるということを念頭に置くことが重要です。

この足立区においても、国で示す危機感を共有し、国で示す具体的な方策を足立区でも導入し、今こそ実行に移さなくてはいけません。

私は、足立区で4人の子どもを出産しました。2016年、そして昨年において第3子第4子を出産しています。足立区における子育て支援施策の乏しさを当事者として実感しております。

足立区の子育て支援は東京23区でワースト1です。

その乏しさを改善するため、私はその拡充を提言し続けます。しかし、国や東京都で強力に推し進めている「妊娠・出産・育児の切れ目ない支援」に足立区行政は一向に着手されず、理解を示してくれないのが現状です。

もっと想像力をもって、子を持ち、子を産み育てる多くの妊産婦の声に耳を傾け、心を寄せ、本当に必要なところに手が差し伸べられる支援施策をこの足立区でも導入し、構築することを切に要望し、これからも長谷川たかこは粘り強く、議会で強く訴え続けていきます。


*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****


<長谷川たかこ>
私は、足立区議会『議会改革を全力で推し進める会』を代表して質問をさせていただきます。地域主権の流れの中で、地方自治体における首長と議会の関係、議会そのものの在り方が今、問われています。足立区議会でも執行機関のチェック機関としての機能や議論の透明性などが確保されなければなりません。しかし、今日の状況では、議会の仕組みを変えるだけでは不十分です。真の議会改革は、議員一人ひとりの意識改革です。
議員一人ひとりが有権者の代表者であるという自覚と政党や会派だけではなく、有権者のための政策実現に向け、私たち議員の意識改革こそが議会改革の最大の推進力だと思います。
私は、多様化する区民ニーズをしっかりと捉え、新たな発想に基づく実効性ある政策を展開し、社会や制度から遠ざけられ埋もれた声に耳を傾け、苦しんでいる人達に焦点を当てた新たな施策をこの4年間で実現すべく、全力で突き進んで参りたいと思います。

☆【妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援について】
それでは、妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援について伺います。
日本は人口減少社会に突入しており、国の人口動態調査でも5年連続のマイナスです。第1子出産年齢が40歳以上という女性が増加しており、晩婚化・晩産化の傾向が全体的に表れています。内閣府では平成25年に「少子化危機突破タスクフォース」を発足させ、結婚・妊娠・出産・育児における課題の解消として、例えば、第1子、第2子及び第3子以降ごとに異なると考えられる阻害要因の洗い出し、家庭と地域における子育ての向上に向けた支援の在り方や早急に取り組むべき具体的方策などに国で補助金をつけ、全国の各自治体でその支援施策が行えるよう手厚い方策が示されています。

結婚から妊娠・出産・子育て期に至るまでの切れ目のない支援の強化を図るために、厚生労働省は、平成26年度より妊娠・出産包括支援モデル事業を実施しました。 これを受けて東京都では、平成27年度からフィンランドのネウボラ制度を模倣した「ゆりかご・とうきょう事業」を開始しています。現在、23区中21区の自治体が「ゆりかご・とうきょう事業」や国の補助事業「産後ケア」などで活用し、赤ちゃん親子世帯を応援しています。

唯一、自主財源で手厚い支援を行っている港区においては、不妊治療の補助金を用意し5年で合計150万円の支給だったり、出産費用の助成も最高60万円まで支給し、妊婦に対するコミュニティーバスの無料乗車券の発行などを自主財源で手当てしているところです。

東京22区のお母さんたちは、このような手厚い妊娠・出産・育児の切れ目ない支援を受けているにもかかわらず、足立区の妊産婦においては全くその恩恵を受けていないのが現状です。

出産後の身体に与えるダメージや体力の消耗は想像以上に大きく、「産んだら楽になる」という考えは間違えです。多くの女性達は、出産後、体にトラブルを抱えたまま、子育て期をスタートさせています。出産後の母体は妊娠中よりもつらく、しかし、妊娠中ほど周りが身体を労わってくれるわけでもなく、かわいい赤ちゃんを手にして自分の不調を訴えることはなかなかできずに、ホルモンのバランスの変化により体の不調を感じる日々が約半年から1年ほど続きます。

国で示す「妊娠・出産・育児の切れ目のない支援」はそんな出産後の母子の身体を労わる施策でもあります。今回、国や東京都で推し進める施策を足立区にも導入をして頂くよう、多くの女性たちが立ち上がりました。その活動によって、署名が既に1000名を超えています。足立区行政がもっと想像力をもって「子を産み育てる多くの妊産婦の声に耳を傾け、心を寄せ、本当に必要な所に手が差し伸べられる支援施策の構築」に向けた取組みを行うことが今、この足立区では求められているのです。


【問】
足立区においても「少子化危機」を克服するために少子化対策の重要性に関し、区民の認識の醸成に努め、少子化対策を「新たなステージ」に高める観点から、『少子化危機突破のための緊急対策』会議を発足させ、全庁的にその実現に努めてもらいたいと思います。区長の見解を伺います。


<区長答弁>
長谷川たかこ議員の代表質問のうち、私からは先ず、「少子化危機」突破のための緊急対策会議を発足させ、全庁的に「少子化危機」克服に努めるよう強く要望するとの私の見解についてのご質問にお答えを致します。にわかにこうした緊急対策会議を発足させる考えはございませんが、10月からスタートします「子ども子育て支援制度」新制度における無償化に関わり、無償化が実施された後、子育て世代の方々のニーズがどこに移行するのかというようなことをきちっと見極めて質問でもおっしゃっておられました本当に必要なところ、必要とされているところがどこに変わっていくのか、変わらないのかということを見極めたうえで、対策を打っていき、他の施策を新たなステージへステップアップできるような全庁的な対策を講じていきたいと考えております。


<長谷川たかこ>
【問】
「第1子・第2子・第3子以降」の出産に対応した総合的な支援施策をこの足立区でも全庁挙げて全力で構築し、国や東京都が示す「妊娠・出産・育児の切れ目のない支援」を早急に行い、「もう一人この足立区で産み育てたい」と思える支援施策の充実を強く要望致しますが、区長の見解を伺います。


<区長答弁>
また、もう一人この足立区で産み育てたいと思える支援施策の充実を強く要望するがという考え方につきましては私の見解でございますが、昨今、エリアデザインを行っている地域を中心に、若い世代の流入も増えているということを認識しております。確かにそういった一定程度の所得のあるご家庭に対する支援などを区としてこれから必要になってくると考えておりますし、せっかく、不動産を取得して足立区でご生活をされている方がもう一人産んでみたいと思って頂けるような施策をまた地域を作っていくということは私共の行政にとっても非常に重要なポイントであるというふうに考えております。
従来ご指摘のございます産後ケアにつきましては、どこから手を付けられるのか出来るところから新年度予算の中で検討をして参りたいと思います。
他のご質問につきましては、参与より答弁させて頂きます。