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文書質問②出産・子育てを切れ目なく支援する足立区を~東京23区でワースト1の子育て施策を打開~

文書質問第2弾、『[出産・子育てを切れ目なく支援する足立区を~東京23区でワースト1の子育て施策を打開~』。

国や東京都が少子化対策の一環として推し進めている「ネウボラ事業」「産後ケア」「寄り添い支援事業」について、先進自治体を模倣しその取組みを早急に行うよう強く求めました。

現在、多くのお母さん方とのコミュニティを築いています。その中で皆さんが口々におっしゃるのは、他区との違い。その違いは、何といっても足立区は特に妊娠期、出産時・子育て期の支援が他区と比べてとても薄いと不満の声がたくさん寄せられています。

国や東京都が進める『妊娠・出産・子育て応援』事業に全く手を挙げない足立区。なんと、足立区は『妊娠・出産・子育て応援』事業が東京23区中ワースト1。

結婚から妊娠・出産・子育て期に至るまでの切れ目のない支援の強化を図るために、厚生労働省においては、平成26年度より妊娠・出産包括支援モデル事業を実施しました。これを受けて東京都では、平成27年度からフィンランドのネウボラ制度を模倣した「ゆりかご・とうきょう事業」を開始! 東京都の事業を活用して、それぞれの自治体が妊娠・出産・子育てまでの切れ目のない支援として、その拠点作りや、出産した際に育児パッケージのプレゼントをしています。現在、23区中20区の自治体が「ゆりかご・とうきょう事業」を活用して赤ちゃん親子世帯を応援しています! 「ゆりかご・とうきょう事業」に手を挙げていない中央区、港区では、少子化対策として国の補助金や区独自の自主財源で手当てをしています。

しっかりと実態に合った子育て手当を足立区が行うよう、これからも議会で強力に提言をし、その実現に向けて全力を期していきます! 


*****以下、文書質問での発言要旨です。*****

 

出産・子育てを切れ目なく支援する足立区を~東京23区でワースト1の子育て施策を打開~

1.ネウボラ事業について
結婚から妊娠・出産・子育て期に至るまでの切れ目のない支援の強化を図るために、厚生労働省は、平成26年度より妊娠・出産包括支援モデル事業を実施した。これを受けて東京都では、平成27年度からフィンランドのネウボラ制度を模倣した「ゆりかご・とうきょう事業」を開始している。現在、23区中21区の自治体が「ゆりかご・とうきょう事業」や国の補助事業「産後ケア」などで活用し、赤ちゃん親子世帯を応援している。

渋谷区において「渋谷区子育てネウボラ」が令和元年にスタートした。妊娠期から18歳までの子どもと家族を支援する仕組みを整え、妊婦全数面接から担当保健師が寄り添い、切れ目のない支援を行っている。根幹となる母子健康保健情報のシステム化による組織を横断した情報共有も予定しており、新設する複合施設の中にネウボラ運営を行うと区長見解を強く示した。

足立区に転入された新たな世代からヒアリングをすると、足立区は特に妊娠期、出産時・子育て期の支援が他区と比べてとても薄いと不満の声がたくさん寄せられている。2016年に第3子を出産し、一昨年第4子を出産し子育てをしている私も同様の見解である。また、足立区内教育関係者からは、葛飾区と足立区の子育て支援の違いをパワーポイントで比較をされ、某幼稚園の入園説明会の際には数百人いる保護者に向かって「皆さん、子育てするなら葛飾区です」とはっきりと発言をされ強く訴えかけていた。足立区に住む子育て支援に最も関心の高い有識者からも、足立区の子育て支援が薄いと言われている事実を区として重く受け止めるべきである。

【問】 足立区においては本庁舎北館でまた本館においても改修工事が着工される予定であるが、改修の際には新たな組織を構成し、本庁舎内で足立区版ネウボラ事業が行えるよう計画し、あらゆる相談を一元的に受け、コーディネータとして関係機関につなげる保健師の人材育成のためにも、日本での研修はもちろんのこと、フィンランドへの派遣研修を行って頂きたいと切に要望するが如何か。

<衛生部 保健予防課>
妊娠・出産・子育てに関する相談に応じ、コーディネーターとして関係機関につなげる役割は子育て世代包括支援センターにあたります。本庁舎内では、担当所管と連携の上、保健予防課が担当しておりますので、新たな組織を構成することは現在のところ、考えておりません。
ネウボラ事業の考え方や目的については、東京都主催によるフィンランド大使館、ネウボラ事業を取り入れた先行自治体を講師とした研修を受講しており、子育て世代包括支援センターである保健予防課や各保健センターにその考え方である「妊娠期から出産、子育ての切れ目のない支援」を取り入れているところでございます。併せて、関連する子育てサロンや住区センターのスタッフにも周知をして参ります。

2.産後ケアについて
来年度の予算で産後によるケアを事業化するとのことだが、日帰り型ではなく、宿泊型が必要である。当事者であり、経験があるからこそ、声を大にして訴える。区長、担当部署の方々には想像力をもってご理解いただきたい。

24時間2~3時間ごとの授乳やおむつ替え、夜もぐっすりと眠れない状況の中でと体に鞭を打ちながら頑張る日々。気持ちが張りつめた状態の中で、毎日毎日、同じことを繰り返しながら身体を休めることが出来ない中で、自宅に助産師が来てもらっても、助産師が数時間後に帰宅をすれば、子ども達の面倒を見たり、家族の食事を作ったり、山のような洗濯物も洗い、疲労困ぱい状態が延々と続くのである。
一生懸命おっぱいもあげたのに、寝ない、わんわん泣く。
おっぱいが痛くなってきたけど、赤ちゃんが寝てしまっていて、中々タイミングがあわない等など。
出産後に帰宅してから、疲労困ぱいし、子育てを楽しいと思えない、自宅に戻ってから多くの悩みを抱えているお母さんたちがたくさんいる現実とそしてそれを解消できる場がないの現状を知ってもらいたい。たった数日数時間、助産師が自宅に来ても、疲弊した母親の現状が何も改善されないことを理解してもらいたい。また生まれたばかりの首の座らない乳飲み子を抱えて、産後ケア施設に数時間のみの為に行くのもなかなか難しいのが現実である。

産後ケアハウスでの検証結果が出ている。
1か月健診までの期間、如何にお母さんをケアできるか。
28日間がボーダーライン。

疲労困ぱいで育児手法があいまいな状態では、退院後、お母さんは不安が増幅し、産後鬱発祥の原因となる。
【問】産後のお母さんが、心身を休めて安心してゆったりと育児技術を身に付けることができ、出産後も自信を持って家庭での育児に臨める環境をこの足立区でも構築する為に、出産後の生活や育児に伴う大きな不安を解消し、母子の健康と社会復帰を応援する場所として、他区にある宿泊型産後ケアハウスを活用できるよう、利用料の一部を助成する事業を早急に行って頂きたいと切に要望する。区長の見解を伺う。

<衛生部 保健予防課>
宿泊型の産後ケア事業につきましては、他区の実績を踏まえ、サービスを利用すべき人にきちんと届くような制度設計や現行の母子保健事業との整合性を勘案しながら検討を行ってまいります。

3.寄り添い支援について
子育て支援が薄いと言われる中に、「足立区では孤立してしまい、友達が作りにくい」という声が当事者たちから数多く上がっている。子育てサロンや住区センターでの月齢別クラス、出産後の母親学級での同窓会など、他区と同じようなメニューが揃っていても、足立区においては積極的にスタッフが寄り添っていない。企画メニューも他区と違って頻回にあるわけでもなく、友達が作りにくい環境にあるという声がたくさん上がっている。お母さん、お父さんに寄り添うべきスタッフのソフト部分に問題があるように見受けられる。
【問】各場所に来られる保護者に対しての積極的な寄り添い支援がなされていないこと、また、どちらかというと子育てについての注意が先行してしまい、利用者が「来てよかった」よりも「あまり行きたくない」という印象が強くなり、足が遠のくという声も上がっている。子育てサロンや住区センター内のスタッフ、保健師等にも研修を行うなどして、お母さん、お父さんが喜んで何度でも足を運んでもらえる寄り添い支援の構築、イベントもさらに拡充し、友達も自然とできるような環境を足立区でも構築してもらいたいと強く要望するが区の見解を伺う。

<地域のちから推進部 住区推進課>
区内に64か所の子育てサロンがあり、それぞれの機能別に支援サービスを提供しております。まず、単独型子育てサロン・商業施設内子育てサロンの12か所では、利用者に対応する際、子育てサロンに何を求めて来室したのかを見極めることに努め、相談や助言など利用者に寄り添うことに尽力しております。さらに、研修や連絡会議での情報交流等により、スタッフのスキル向上も継続して図っております。
また、利用者アンケートでも、意見や要望を聞いて運営に活かしております。なお、満足・やや満足のご意見は90%以上頂いております。そして、ベビーマッサージ、卒乳等のイベントや各種講座等、利用者のオーダーも聞きながら多数実施しているところです。
次に住区センター内にある児童館子育てサロン52か所につきましては、主に「居場所」としての機能となっております。スタッフは乳幼児親子のみならず、小中高生も含め児童全般の対応を実施しておりますが、多世代向けの活動や交流の実施、さらに必要に応じて他機関へのつなぎを強化するため、スタッフ研修を通してスキル向上を図っております。
今後、さらにお母さん、お父さんに関わっていく意識を高めて参りますが、寄り添い支援の機能につきましては、単独型子育てサロンで積極的に実施して参ります。
また、衛生部においても保健師等が定期的に児童館子育てサロンに出向き、0歳児親子に向けた事業を実施しており、保健師が身近な存在として気軽に相談できるように寄り添い支援を心がけ、その為の研修も実施しております。