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成果報告:区立保育園で医療的ケア児の受け入れが始まります!

日本の高度な医療技術の進歩により、10年前であれば助からなかった命が、多様な障がいがあっても命をつなげることができるようになりました。

その結果、医療的なケアが必要な子ども達がいる中で、現在、その子供たちに必要な制度が追い付かなくなっています。医療・福祉・教育が連携した小児在宅支援の整備を求める、当事者の声が上がっています。

 

子ども達は生き延びて可能性を拡げてくれたのに、支援も助け先も全くないと言ってよいほどの状況です。当事者の皆さんの声をしっかりと聞いて、社会の変革に挑み、足立区からその仕組みを構築して行きたい。その想いで、議会で必要とされる施策を提案してきました。

 

ようやく足立区においても区立保育園で医療的ケア児の受け入れが始まります!

 

*****以下、その詳細です。*****

背景:

平成28年の児童福祉法、平成29年の保育所保育指針の改訂に伴い、自治体に対して医療的ケア児受け入れの促進及び体制の整備に関する努力義務が課されました。こうした国の動きを受けて足立区においても一定の条件のもと令和3年4月より、区立保育園の医療的ケア児の受け入れを開始します。

医療的ケア児の受入れの要件:

国の推奨により、平成30年度子ども・子育て支援推進調査研究事業の一環として、保育所での医療的ケア児の円滑な受け入れが図られることを目的に策定された「保育所での医療ケア児受け入れに関するガイドライン」を基に、受け入れ要件を以下のように定めることとなりました。

  1. 保護者が就労や病気などの理由により、日中保育所などで保育を行うことが必要であること。
  2. 集団での保育生活を行うことが可能であること。
  3. 保育時間中の医療的ケアの内容・方法のほか、緊急時や災害時に備え、事前に主治医及び保護者と対応手順書や搬送する特定の医療機関(後方支援病院)の連絡先についてあらかじめ確認が取れていること。

入所判定の仕組み:

対象児の受け入れに当たり、新たに学識者、外部医師、区職員を対象とする「(仮称)医療的ケア児等支援委員会」を設置する。本委員会において、主治医からの意見書、行動観察、面談などにより、対象児の集団保育が可能であるかを判断する。

保育施設入所までの主な流れ:

  1. 入所相談:

医療的ケア児の総合的支援機関と位置付けする「子ども支援センターげんき」にて、医療的ケア児の専門相談を実施し、入所に関する内容と必要な手続きを案内する。

  1. 「(仮称)医療的ケア児等支援委員会」の開催
  2. 保育施設利用の入所選考

支援委員会において、集団保育が可能と判断された児童については、保育施設利用申し込みを受理し、実施要綱に基づき選考を行う。なお、利用調整結果によっては待機となる場合もある。

受け入れを可能とする医療行為:

・経管栄養(経鼻、胃ろう)

・導尿

・痰吸引

・血糖値測定、インスリン注射

対象年齢:

1歳児~5歳児

受け入れ園及び人数:

区立保育園3円

上沼田保育園・中島根保育園・東綾瀬保育園 … 各園原則2名以内

今後の取り組み:

  1. 令和3年4月入所に向けて

    「(仮称)医療的ケア児等支援委員会」の設置

    令和2年10月の開催に向けて準備を進める

  2.  

    令和3年4月以降

    ・就学に向けた仕組みづくり

    進学先の小学校と連携し、就学相談や学校支援(医療的ケア・相談)を行い、円滑なつなぎの仕組みを構築する。

    ・看護師研修による医療スキルの向上

    新たに策定する「看護師人材育成体系」に医療的ケア専門研修を職層に応じ位置づけし、看護師全体の技術向上を図る。

     

    ☆今後の医療的ケア児受け入れに関しては、保護者の利用要望状況を踏まえて引き続き検討をしていく。