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子ども・子育て支援対策調査特別委員会⑰「子どもを産み育てやすい新たな制度を構築する請願」

子ども・子育て支援対策調査特別委員会⑰「子どもを産み育てやすい新たな制度を構築する請願」

○いいくら昭二 委員長  次に、請願の審査に移ります。
 本日は、新しい委員構成になって初の委員会審査でありますので、継続審査中の内容につきましては執行機関から、また、過去の審査状況につきましては区議会事務局長からそれぞれ説明を求め、その後、審査に入りたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。


 (1)元受理番号7 子どもを産み育てやすい新たな制度を求める請願を単独議題といたします。

前回は継続です。そして、報告事項の③令和2年度「あだちスマイルママ&エンジェルプロジェクト(ASMAP)」の活動状況についてが関連していますので、一緒に報告をお願いします。
まず、内容について執行機関に説明を求めます。

◎衛生部長 では、衛生部の請願説明資料2ページを御覧ください。
件名、請願の要旨は記載のとおりでございます。

足立区の現状ですが、令和2年5月から、東京都のとうきょうママパパ応援事業を活用したスマイルママ面接を開始しております。また、宿泊型産後ケアについては、令和4年度からの実施に向けて検討しているところでございます。

2点目のASMAPによるハイリスク妊産婦支援と全妊産婦への支援につきましては、足立区はASMAPにおいて、妊娠届及びアンケートの回答内容から妊婦の課題を抽出し、そのレベルに応じた訪問や面接、電話などできめ細やかに妊産婦への支援を行っております。特に、支援・指導を必要とする精神的・経済的にリスクの高い妊婦については、手厚い支援を実施しています。一方で、全妊産婦をフォローするために、保健師による随時相談や、こんにちは赤ちゃん訪問など、マンツーマンの体制も確保してまいりました。

令和2年度から、新規事業の活用により、これがスマイルママ面接ですけれども、全妊産婦の状況を把握し、身体的・精神的負担を軽減できるよう支援しております。

次に、足立区の産前産後のケアですが、産前では妊産婦面接・訪問、ファミリー学級など、産前産後を通じては保健師による随時相談など、産後では、こんにちは赤ちゃん訪問やファミリーサポート事業などを実施しております。

令和2年度の新規事業といたしましては、デイサービス型産後ケア、スマイルママ面接、産後育児ストレス相談、令和3年度新規事業においては、ファーストバースデーサポート、多胎児家庭移動支援などを実施しております。具体的には報告資料で説明いたします。

衛生部の報告資料2ページをお開きください。
令和2年度のあだちスマイルママ&エンジェルプロジェクトの活動状況についてでございます。
1点目、妊娠届出時のアンケートにつきましては、A、C、Dなどと判定しておりますが、Dとなります、特に支援が必要な妊婦につきましては、令和2年度は8.8%と、その前の年と比べますと0.6ポイント上昇している状況です。そうしたリスク項目につきましては、(2)に記載しておりますが、やせ及び肥満が高い割合を占めております。また、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、実家の支援が得られないなどの理由から、出産後のサポートなしの割合が増加していると考えられます。

3ページを御覧ください。(3)今後の取組みですけれども、スマイルママ面接や電話相談などの機会を通して、適正体重維持の重要性を周知してまいります。

また、毎年、一定程度の割合でいる精神科治療中や既往の妊婦及び経済不安を抱える妊婦については、医療機関や関係機関及び他所管との連携を更に強化してまいります。

2、令和2年度新規事業についてです。スマイルママ面接を昨年度から開始しております。対象者は表の中にございますが4,962名、そのうち4月30日までに面接ができた対象者が4,778名、96.3%に対して面接をし、育児パッケージを配付しております。デイサービス型の産後ケアを9月から開始しまして、参加者数は95組でございました。

3、令和2年度のファミリー学級ですけれども、各保健センターの平日、土曜日の1日制については、年度当初は、コロナウイルス感染拡大の影響により中止しておりましたが、庁舎ホールで行っていた日曜日1日制に申込みが殺到したため、保健センターでも土曜日1日制を令和2年10月から再開いたしました。(2)に記載しておりますのが庁舎ホールでの1日制のファミリー学級でございます。こちらは5月開始予定を7月から開始をし、予定では8回でしたけれども、それを9回に増やしまして、全部で483人の参加者数でございました。

4ページを御覧ください。4、令和3年度の新規事業についてでございます。

(1)ファーストバースデーサポートにつきましては、訪問や健診が手薄な1歳児の頃にアンケートを行いまして育児状況を把握し、適切なケアにつなげてまいります。アンケートを返送していただいた方には、育児パッケージとして、第1子から第3子以降、額は違いますが、こうしたこども商品券の方を配付いたします。

(2)多胎児家庭移動支援事業です。多胎児が、これは双子とか三つ子のことですけれども、0歳、1歳、2歳時に、保健師等による面接を実施し、育児状況を把握して、その上でタクシーなどに利用できるこども商品券2万4,000円分を配付いたします。

今後の方針ですが、支援が必要な世帯に対する寄り添い支援を継続強化しつつ、とうきょうママパパ応援事業の活用により、ASMAP事業の充実を図ってまいります。

○いいくら昭二 委員長  続いて、過去の審査状況について、区議会事務局長に説明を求めます。

◎区議会事務局長 本請願につきましては、現状の区の施策を見守り、支援の充実に向けた方策を議論していく必要があることから、継続審査となっているものでございます。

○いいくら昭二 委員長  ありがとうございます。
 それでは、質疑に入ります。
 何か質疑はありますか。

◆さの智恵子 委員  私の方から何点か御質問させていただきたいというふうに思っております。
こちら妊娠届出時のアンケートということで、出産後のサポートがないということでもございますけれども、やはりこのコロナ禍で里帰り出産ができない等々、そのようなお声も聞いております。
以前、我が党の代表質問でも質問させていただきましたが、産前産後の家事支援事業というのは、正しく家事の支援をしていただけるということで、今回、対象や期間の拡充もされているかと思いますが、現在の利用状況について教えていただきたいと思います。

◎こども家庭支援課長 産前産後の家事支援の現在の利用状況でございますが、4月から3か月に延ばしてというところで始まりまして、正確に統計にはなっていないんですが、私どもの課題は何かというと、支援事業者数が課題だったというようなところもありまして、事業者数を伸ばしていますので、事業者がいないというような声はないかなというふうには思っているところでございます。
一方、私ども、最初想定していなかったんですが、一つの事業者だけじゃなくて、二つ、三つの事業者にお声掛けして、それで週2回、3回入っているというような事例もありまして、そういう意味では、逆に増やしたことによるメリットもあったのかなというふうに考えているところでございます。

◆さの智恵子 委員  分かりました。利用者数は伸びているということでよろしいでしょうか。

◎こども家庭支援課長 正確な数字が今ないので、本当に肌感覚ぐらいでしかないんですが、伸びているような印象は受けているところでございます。

◆さの智恵子 委員  分かりました。すごくいい支援だと思うんですが、若干知らない方も、妊婦の方、また出産された方でいらっしゃいますので、しっかり周知についても工夫しながら、インターネットをはじめ、また様々な媒体を使って、是非、更なる周知をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

◎こども家庭支援課長 さの委員のお話のとおり、周知が必要だというふうに考えております。今までメール、いわゆる出産のときの私ども新米ママパパメールというのがあるんですが、そちらの方で繰り返し周知してきたようなところもございます。また加えて、ホームページにつながるようなTwitter等を考えていかなきゃいけないかなというふうに思っているところでございます。引き続き取り組んでいきたいと思います。

◆さの智恵子 委員  分かりました。是非よろしくお願いしたいと思います。
また、令和3年度の新規事業でございますが、ファーストバースデーサポートということで、こちらもアンケートをしていただいて、1歳児ですね、その方にこども商品券、第1子、第2子、第3子に応じて1万円から3万円ということでございます。まだ始まったばかりでございますが、これは誕生日の前に送付されるようなことも書いてございましたが、4月から6月の配付というか、案内状況の方はいかがでしょうか。

◎保健予防課長 毎月、誕生月に各御家庭に御案内をお送りしまして、翌月末までにアンケートの方を返していただくことになっているんですけれども、大半の方は誕生月にアンケートの提出がありまして、翌月にはこども商品券の送付もできているような状況になっております。

◆さの智恵子 委員  分かりました。そのアンケートの中から何か見えてきた状況とか課題とかはございますでしょうか。

◎保健予防課長 今、届いておりますアンケートをまとめている最中ですので、まだ詳細については御報告できはしないんですが、こども商品券については「とてもありがたい」というお声は直接いただいております。

◆さの智恵子 委員  分かりました。本当に今年度出産した家庭には、東京都出産応援事業の10万円のパッケージであったり、また、区の面接事業の1万円であったり等もしますが、せっかくアンケートを実施するということでは大変いい企画だと思いますので、またそのアンケートをしっかりと政策にも生かしていただきたいと思います。これは要望です。

◆ぬかが和子 委員  この請願、2年前から議論もしている中で、進んできた分野も非常にあるなというのは、先ほどの報告を聞いていて思いました。
いわゆるこの産後ケアについても、本当に何でデイサービス型なのと、ニーズは宿泊型だよねと、これも準備をしているというのが先ほどの御報告だったわけですけれども、その辺の準備状況、見通しを一つはお伺いしたいと。
合わせて、やはり乳房ケア、この必要性というのは非常に言われるんですけれども、その辺についてどうお考えなのか改めてお伺いします。

◎保健予防課長 まず、宿泊型に関してですが、足立区以外の他区に関しましては、今、実施されている状況です。他区の状況も見ながら、何泊までにするのかですとか、利用をどのくらいにするのかですとか、利用の施設をどの辺にするのか、そういったことを、今、検討しているところです。
もう1点、乳房ケアにつきましては、今、区内の助産院2か所で、こども商品券を使った形で乳房ケアが実施できております。こちらの宿泊型の産後ケアも、令和4年度から始まれば、またそこでも乳房ケアについても実施ができるものというふうに考えております。

◆ぬかが和子 委員  だからそういう点でも、宿泊型が重要だなと思っているんです。
合わせて、報告資料の中で、いろいろ御報告いただいた中にもありましたように、新型コロナの影響で、例えば、調査の中でも、里帰りとか、親を頼れないというところが増えていると。当然だなと、私もお話を聞いていると、田舎には行くのも駄目と、それから来てももらえない。だからそういう中で、まだ収束していない中では、孤立に追いやられる方が本当に増えているという時期だと思うんです。そういう点では、ゆっくりじっくり検討するというよりも、少しでも早くこの宿泊型をスタートさせていただきたいというふうに思っているんですが、どうでしょうか。

◎保健予防課長 必要性に関しましては、十分理解しているところではあります。
今、令和4年度実施に向けて検討しているところですので、早急に内容についてまとめていきたいというふうに考えております。

◆ぬかが和子 委員  あと同様に、ファミリー学級とか、去年いろいろ調べさせていただいたときに、やはり衛生部の法定事業以外の事業というのは、コロナでほとんど中止になっていたという実態もあったと思うんです。
そういう中で、やはりこのファミリー学級について、先ほどの御報告でいくと、結局、定員を超えてしまって、これを受けられない方がいて、それはテキストで、映像、動画等で見てもらうというのでは、正に悩みの部分に添えないということだと思いますので、これは当然ファミリー学級を工夫して開催して、とりわけ、そういう土曜、日曜にニーズが当然あるわけですから、この希望者が全員受けられた、母親学級とか今もありますけれども、どういうものでも、通常、保健所の事業というのは、私たちは希望すればみんな受けられると思っていたものが、この人数で受けられないという実態があるということですので、そういうことがないように令和3年度はやっていっていただきたいと思っていますが、どうでしょうか。

◎保健予防課長 令和3年度、日曜日の庁舎ホールで実施のファミリー学級ですが、集団接種の特設会場になっておりまして、庁舎ホールが今年度中は使えないような状況になっております。
7月11日にも実施を予定していたところなんですけれども、利用の希望が、ぬかが委員おっしゃるように多いということで、区内施設を探しまして、別の場所で7月11日も実施するようにいたしました。今年度中に関しましても、2か所ほどにはなりますけれども、別の場所で実施するようにしておりますので、利用者の方々が十分受けられるように、これからも取り組んでまいりたいと思います。

◆土屋のりこ 委員  私も1点お伺いしたいんですが、産み育てやすい新たな制度を求める請願ということで、子どもが生まれてからの支援というところは充実してきているかと思うんですけれども、昨日の共同通信の記事で「流産の悲しみ、ケア充実を」ということで、厚生労働省の方も、流産、死産を経験した女性も母子保健法上の支援対象であるということを明確化して、既存の制度、妊産婦支援事業において、きめ細かくグリーフケアということであったりとか、相談であったりとか、対応するようにということが言われているんですけれども、そういった流産された方たちへの支援の強化というあたりでは、お考えはいかがでしょうか。

◎保健予防課長 妊娠届出時に面接をして、こども商品券をお渡しするということなんですけれども、昨年度はコロナ禍で、面接に代わって電話での聞き取りでもいいということでした。そうなりますと、直接その場でこども商品券を渡せずに、後日郵送という形になるんですけれども、先ほど土屋委員おっしゃった、流産をしてしまった方に届いてしまったりというようなこともございました。そういったときには、保健師の方で十分にお話を伺い、寄り添ったような対応を今しているところです。
流産、死産それぞれありまして、こども商品券を送る際にも、情報が分かっている方に関しましては、十分配慮した形で取り組んでいるところです。

◆土屋のりこ 委員  分かりました。こういった悲しみや喪失感に対してのグリーフケア、これに限らないんですけれども、そういったことに取り組んでいただきたいという区民の方の声もありますので、相談支援事業ということで、窓口というか相談を応じていますということを明らかにしていただいて取り組んでいただければと要望します。

○いいくら昭二 委員長  ほかに質疑。
      [「なし」と呼ぶ者あり]

○いいくら昭二 委員長  質疑なしと認めます。
 次に、各会派から意見を求めます。

◆新井ひでお 委員  願意が満たされつつあるなというふうに感じておりますが、若干まだ検討すべきところもあると思いますので、今回は一応継続ということで。

◆さの智恵子 委員  本当にかなり進んできているなという実感はございますが、現在、宿泊型の産後ケア等も準備をしておりますので、その辺の推移をしっかりと見守るということでも継続をお願いしたいと思います。

◆ぬかが和子 委員  この請願の趣旨は、本当に当然のこと、もっともなことだと考えております。これも一貫してなんですけれども、議会として議決して区側に迫っていくということが必要だと考えておりますので、採択を求めます。

◆土屋のりこ 委員  こういったことを足立区としても、議会としても積極的に取り組んでいるよということを示す意味でも、採択を求めます。

◆市川おさと 委員  継続で。

○いいくら昭二 委員長  これより採決をいたします。
 本件は継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
      [賛成者挙手]

○いいくら昭二 委員長  挙手多数であります。よって、継続審査と決定いたしました。