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代表質問の内容①【新型コロナ対策について】

新型コロナ感染症の爆発的な感染では、自宅療養者数が9月上旬時点で10万3328人となり、救急車を呼んでも搬送先が決まらない「救急搬送困難事例」が急増し、自宅療養中の死亡事故も発生し、我が国の社会のシステム、人々の生活に大きな影響を及ぼしました。千葉県柏市では、新型コロナに感染し自宅療養中の妊婦が入院調整中に自宅で出産し、その後、新生児が亡くなるといった事態も発生しています。

今後、またあの爆発的な感染者数となれば、自宅や宿泊施設で療養中の感染者が重症化した場合、スムーズに治療を受けられない恐れがあります。感染爆発の際には、各病床がコロナ患者で埋まり、救急患者の受け入れ余力が非常に少ない状況です。

そこで区長判断で思い切った決断をして頂き、足立区として充分な医療体制を確立して頂きたいと様々な政策提案を要望致しました。

 

*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****

 <長谷川たかこ議員>

私は足立区議会 議会改革を全力で推し進める会を代表して、ご質問をさせていただきます。新型コロナ感染拡大による外出自粛要請により、経済・雇用が不安化する中で、働き方が変わり、教育の在り方にも大きな変革が迫られています。私はこの変革に耐えられる基盤をしっかりとこの足立区で醸成し、いかなる状況に置かれてもスピード感をもって区民の想いと願いを着実に実行に移して参りたいと思います。

✩【新型コロナ対策について】

新型コロナ感染症の自宅療養者数は、厚労省の発表によると9月上旬時点で10万3328人となりました。救急車を呼んでも搬送先が決まらない「救急搬送困難事例」が急増し、自宅療養中の死亡事故も発生しました。

【問】そこで、国や都の動向を待つだけでなく、区長判断で思い切った決断をして頂き、足立区として充分な医療体制を確立して頂きたいと強く要望致します。足立区民の命と健康を最重要課題とし、自宅療養者へのケアの充実の強化と区内のホテルの借り上げや区内の敷地・学校の体育館などを活用したコロナ専用の仮設病院を東京都と連携・設置し、抗体カクテル療法を集中的に使える拠点を区内に複数設置することを強く求めますが、区長の見解を伺います。

【区長:答弁】長谷川たかこ議員の代表質問の内、私からは先ず新型コロナウイルス感染症対策につきまして一括してお答えいたします。

現在、陽性患者が入院できる病床は区内で約200床準備されており、ベッドコントロールは東京都新型コロナ入院調整本部で実施しておりますので、今後も必要な方が入院できる体制の整備に向けて、都と協力して対応して参ります。なお、抗体カクテル療法につきましては、足立区では仮設病院等の設置ではなく、既に抗体カクテル療法を実施している区内の医療機関を拠点としながら、さらに多くの医療機関で実施できるよう、医師会を通じて現在も働きかけております。

なお、医療機関への送迎につきましては、足立区独自で送迎の足を確保するための契約を9月22日に区内のタクシー業者と結ぶことができました。

また、自宅療養者への支援につきましては、議員のご質問の中でおっしゃいました通り、訪問診療と訪問介護との連携が非常に重要でございます。お陰様で、徐々に訪問診療につきましては、区内の先生方のご協力を頂き、体制が整いつつございますが、診療の後に続けて間髪入れずに訪問の看護を受けられるように、そうした体制についても強化をして参りたいと思います。

議員のご指摘の通り、現下に対応できる医療体制の確立ということが、どれだけ重要かということは今回のコロナ禍を通じて、私どもも痛感致したところでございます。ただ、区が何か独自に考え方を発表するというのではなく、この度のコロナ禍を何とかここまで凌いでこれた、乗り切ってこられたのも、区内の医療機関の先生が他のご協力があったからこそということも私は実感をしております。確かに後手後手に回った部分が無きにしも非ずではございますけれども、この間の経験を活かしながら、さらに足立区医師会との協力間関係を強固なものにして、議員がおっしゃっているところの変化に対する医療体制の確立に向けてさらに協調して参りたいと思います。

他の質問につきましては、参与より答弁させて頂きます。

<長谷川たかこ議員>

【問】さらに区として自宅や福祉施設等において待機・療養を行っている患者に対し、重症化を軽減するためにも往診を行う医療機関や訪問看護を行う訪問看護ステーション等を区として支援しながら、酸素濃縮装置を区として独自に購入し、在宅で酸素療法や治療が24時間受けられ処方薬が搬送される体制を構築し、自宅療養者等が安心して療養できる環境を確保し、新型コロナウイルス感染症への医療提供体制の充実を図って頂きたいと思います。区長の見解を求めます。

【衛生部長:答弁】

足立区では、医師会を中心として薬剤師会にも加わって頂きながら自宅療養者への在宅医療支援の強化を図り、自宅療養中の方が、発熱等の症状を訴えた際に、約30か所の医療機関による電話診療や往診、オンライン診療など、24時間いつでも適切な医療に係れる仕組みを整えて参りました。今後はさらに、区内訪問看護ステーションとも協議を進め、医療を受けた後に継続的な看護に結び付けられる体制の早期実現を図って参ります。次に酸素濃縮増値の件ですが、現在、酸素濃縮装置は東京都全体で500台確保されており、足立区も活用することは可能となっております。しかし、酸素濃縮装置の使用は、導入の際に正しく機器の設定を行うことや使用の際に火気を絶対に近づけないことなど、細心の注意が必要であり、しっかりとした見守りがない中では、万が一のことが起こった際に対応が難しいと考えています。その為、区としては、酸素療法が必要な患者は、原則入院にて調整しております。仮に、病床が逼迫し入院調整が難しい場合は、宿泊療養施設における酸素療法や入院待機ステーションを活用し対応しております。

また、処方薬の搬送につきましては、医師会と薬剤師会が連携し、区内約100か所の調剤薬局から、在宅療養者へ処方薬を届けております。

 <長谷川たかこ議員>

【問】現在、感染力がより強いとされるデルタ株が流行するなか、夏休みが終わり区内の学校では2学期が始まり、子どもの感染がさらに増えることが懸念されます。子どもたちの間で、感染を拡大させないためにも、無症状者が無意識に感染を広げるという新型コロナの特徴を踏まえ、無料でのPCR検査や抗原検査を小・中学校、幼稚園、保育園等で実施できるようにすべきと考えます。区長の見解を伺います。

【学校運営部長:答弁】

現在、小・中学校、幼稚園、保育園等で陽性者が出た場合は、濃厚接触者に限らず希望者全員にPCR検査をお受けいただける対応を行っており、その都度メールなどでご案内しております。PCR検査料につきましては行政検査の扱いとなる為、小・中学生、幼稚園・保育園児は無料となっております。

<長谷川たかこ議員>

【問】さらに言えば、感染力が強いデルタ株により、自宅での感染者が増加していることも踏まえ、今後は自宅や店舗等で誰もがいつでも気軽に検査ができ、その場で検査結果が出る抗原検査を活用し、治療及び隔離すべき感染者を早期に発見する「無料自宅検査」によって、感染拡大の防止につなげていくべきではないでしょうか。デルタ株の出現によりワクチンが感染拡大防止の決定打とならず、感染者数が今後も増え続けることを踏まえるとPCR検査や抗原検査を「いつでもどこでもだれでも簡単に無料で受けられる体制」を構築し、陽性者は早期に治療及び隔離し、陰性者には行動制限を外し自由な経済活動を認めていくといった体制を築いていくべきではないかと考えます。区長の見解を求めます。

【衛生部長:答弁】

足立区では、自由な経済活動を行うためのPCR検査は実施しておりませんが、濃厚接触者と特定されなくても、現場の不安を払拭するため必要であると判断した場合には、検査範囲を広げております。また、区内190か所以上の医療機関でPCR検査を実施しており、公表可能な約50か所の医療機関については、区ホームページに掲載するなど、区民の皆さまの検査需要に十分対応可能な体制を整備しております。

なお、陰性者には行動制限を外し自由な経済活動を認めていく体制の構築につきましては、国や都の動向を注視して参ります。