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代表質問の内容④【医療的ケア児への支援について】

新生児医療の発達により、未熟児や先天的な疾病を持つ子供など、以前なら出産直後に亡くなっていたケースでも助かるようになり、一方で日常的に痰の吸引や経管栄養などの医療的ケアを必要とする医療的ケア児が増えています。命が助かり産まれてきた医療的ケア児は、通所施設でも数時間、ヘルパーも常に利用できるわけではありません。

そのような中で親は社会的に孤立し24時間365日の看護に疲労困ぱいをしています。

今こそ、新たな支援の輪を広げていく必要があります。

医療的ケア児者の在宅医療の課題、その子どもと家族の現状について、喫緊の課題として以下の点が挙げられます。

・医療的依存度が重い子どもの増加(低年齢ほど重くなる)

・医療の進歩に伴い対象が変化する

・成長に伴う新たな問題(呼吸器を自分で外す)

・青年期に達し、管理病院があいまいになった患者の支援

・医療的ケアがあるが故の家族生活の困難

 移動手段がない、家族が休めない、家族の病気、祭事に対応できない、

 地域に居場所(ベビーカーで行けて話せる場所)がない

・災害時対策の困難(避難場所、連絡方法、電源)

日常的に医療機器と医療ケアが必要な子ども達に対する福祉制度や社会制度の確立と福祉避難所となる施設長からのお声も頂き、今回、災害時の電源の確保を求めました。

*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。***** 

【医療的ケア児への支援について】

 <長谷川たかこ議員>

新生児医療の発達により、日常的に痰の吸引や経管栄養などの医療的ケアを必要とする医療的ケア児が増えています。しかし、日常的に医療機器と医療ケアが必要な子ども達に対する福祉制度や社会制度が追い付いていない現状があります。

東京女子医科大学東医療センターが来年、足立区に移転されます。

【問】そこで、医療的ケア児を対応可能とする機能完備の新設を求めたいと思います。

東京女子医科大学東医療センターと区が連携し、NICUを退院した子どもに対するアウトリーチの在宅医療支援を行えるようにし、東京女子医科大学東医療センターからの一貫した支援として、学校の現場で子どもの看護管理ができる体制を構築し、医療的ケア児が成長しながら、医療・福祉・教育の専門職からの複合的な支援を受けられる体制を早急に構築することを強く求めますが、区の見解を伺います。

【衛生部長:答弁】東京女子医科大学東医療センターでは、NICUと呼ばれる新生児集中治療室を退院した患者は、院内小児科や区内かかりつけ医等と連携し、継続した在宅医療支援を提供しており、また主治医の指示による区内訪問看護ステーションの訪問看護もすでに行われていると伺っております。

在宅医療支援については、区医師会と東京女子医科大学東医療センターとの「東京女子医科大学東医療センター協議会」の中でも既に協議を始めており、区医師会と足立医療センターの一層の在宅医療支援が充実するよう区といたしましても検討して参ります。

次に複合的な支援を受けられる体制についてお答えいたします。こども支援センターげんきでは、保育園から小学校への就学後の支援体制を検討するため、アドバイザーとして東京女子医科大学附属足立医療センターの医師を招き、足立区医療的ケア児ネットワーク協議会のもとに、作業部会を本年度中に設置する予定です。今後、「東京女子医科大学東医療センター整備及び運営等協議会」の中で東京女子医科大学に声を伝えて参ります。

<長谷川たかこ議員>

【問】また、医療的ケア児は人工呼吸器・加温加湿器・機械式排痰補助装置・酸素濃縮器・吸引器・吸入器・経管栄養ポンプ・パルスオキシメーターなどのさまざまな医療機器を使用しています。災害時の電源の確保は非常に重要な問題です。福祉避難所に、常時、発電装置を最低1台は置いて頂きたいと強く要望致します。区の見解を求めます。

【総合防災対策室長:答弁】

現在、福祉避難所には発電装置の備蓄がございませんが、各施設のほかの備蓄物品や運用の在り方等を含め、発電装置についても検討をして参ります。

しかしながら、精密機器である医療機器に接続できる電力供給装置については慎重な検討が必要となること、また各団体との意見交換の中では、常時医療機器を必要とする医療的ケア児は、災害時には医療機器と併せて停電等の事態でも一定時間稼働させるための予備電源や電力を使用しないものも携行すると伺ってることから、こうした状況も併せて検討して参ります。

<長谷川たかこ議員>

どんな子どもも地域で安心して健やかに生活できる、そんな未来を創造し、支援の拡充を切に要望致します。