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中国残留帰国者支援:ディサービス梅園 再訪

昨日は、中国語ができるディケア施設、ディケアサービス梅園を再度ご訪問しました。経営者の稲葉さんは中国残留帰国者3世です。おばあさまのためにこの施設を立ち上げられたそうです。現在では、7名の帰国者の皆様がこの施設を利用されています。

現在、帰国者の高齢化に伴い、医療だけでは限界があり、介護の必要性が問われています。足立区においては、全国的に見ても中国残留帰国者が多く居住している自治体です。

昨年、中国語ができる通所のディサービスが2つ設立されました。先日からご紹介している、ディケアサービス梅園(2021年1月)と春の風支援センター(2021年7月)です。 現在24名の方々が通所されておりますが、156名もの中国残留帰国者がいる足立区においては、このような施設はまだまだ少ない状況です。

血縁の故郷は「日本」、育った故郷は「中国」という境遇にあり、中国の文化・習慣で育った帰国者の皆さんが、日本での生活になじむのは大変なことです。

中国残留帰国者問題は、歴史的な背景や生活習慣、 言葉の問題、生きがいや精神的な豊かさの共有、地域との相互理解が必要です。外国人施策とは切り離し、帰国者問題として東京都とこの課題を共有し、区と東京都が連携してこの課題を解決することが求められます。

その中で、中国残留帰国者の皆さんの居場所作り、ネットワーク作りが大変重要であり、それらを基盤とした地域の皆さんとの交流と絆を深めていく必要性があります。

私は、帰国者の皆さんの支援策を模索しながら、これまでも帰国者の方を対象とした機関紙中国帰国者だより「故郷ふるさと」の発行や、地域活動への参加などを提案し、それらが実現し少しずつではありますが取り組みは確実に進んでおりました。しかし、今、直面しているのは、コロナ禍による地域活動の停滞とそれによるコミュニケーション不足、そして高齢化による介護の問題と新型コロナ感染症対策や災害等の避難行動等に関する周知・啓発などの問題があります。

帰国者の皆さんが高齢化する中、老齢年金の満額支給や支援給付金の支給などにより経済的には対策がとられるようになったとはいえ、日本語が十分話せないことによる医療・介護での意思疎通や老人ホームでの孤独といった不安が増しているとの話が私に多く寄せられています。中国語、中国文化、残留帰国者の境遇に理解のある2世、3世の方々の協力が求められます。事業所に中国残留帰国者についての理解を求める周知啓発を行い、区が補助している『介護職員初任者研修』を活用して、帰国者2世・3世の就労に繋がる働きかけを推し進めていきたいと思います。

帰国者の皆様がご高齢になられ、残された時間はそんなにありません。

国の補助金をどのように活用するか。足立区に住む帰国者の皆様が安心して、日本に戻ってこられたことを心から喜んでもらえる。そんな新たな支援施策を当事者である皆様と一緒に私は強力に構築していきたいと思います。
そして、医療・介護においては、中国残留帰国者のみならず、「在日外国人」の高齢者が安心して医療・介護サービスを受けられるよう「多民族・多文化・多言語」共生社会を支え、異文化に通用する「多文化医療 ・介護・社会福祉専門要員」の養成を区に求めて参ります。

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音楽を奏で、皆で楽しく歌を歌いました。

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施設庁の稲葉さんとご一緒に。

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和やかで温かい施設です。

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認知を高める活動をされていらっしゃいます。

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施設の皆様と一緒に記念撮影をしました。