カテゴリー記事一覧

【過去の活動報告】


【活動カテゴリー】


【過去の議会報告】


【議会報告履歴】



予算特別委員の内容⑩【発達支援に課題のある青年期、成人期に向けての支援体制の構築について】

発達障がい児者に対するライフステージに応じた支援の構築に向けてこの10年間、私は全国をくまなく歩き、調査・研究をし続け、議会で提案をしてきました。

ようやく、令和4年度から通常学級におけるユニバーサルデザインの教育がこの足立区小・中学校で展開します。

 

乳幼児期から成人期まで、行政各関係所管が当事者を早期発見し、個々の特性に合わせた支援を円滑に如何に行っていくか、その為の仕組みづくりが急務です。乳幼児期においてはすでに療育なども含めた支援がある程度は構築されていますが、青年期・成人期についても同様に支援を新たに構築していく必要があります。

 

大学は社会に出る前の最後の準備を行う場です。高等教育を通じて学んだ知識やスキル・体験を活かしながら将来の方向性を見出し、社会移行を成し遂げる大切な時期です。

 

特性のある学生たちが物事を計画的に進めていくスキルやコミュニケーション能力を学び、自己管理を行う事の出来る能力を培い、困り感を抱え込むことのないよう、この時期に適切な支援を設けて、学生たちが卒業後、社会に順応できる体制をこの足立区から全力で構築していきたいと思います。

 

*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****

【発達支援に課題のある青年期、成人期に向けての支援体制の構築について】

【長谷川たかこ委員】

青年期・成人期に向けての支援体制について伺います。

現在、明星大学を筆頭に東京大学や明治大学、京都大学、早稲田大学と発達障がい傾向にある学生に対しての支援の輪が広がっており、足立区においても、私は2013年第4回定例会で大学との連携を提案し、その結果、2015年に足立区と東京電機大学の学生支援事業が行われました。各大学が行っている支援事業は、大学のルールの適応や対人関係の維持、就労に向けたスキルの獲得の活動を通して、卒業後の社会生活に必要な知識・スキルの習得と自分に合った進路・生き方を思考できるようにするための支援事業です。

 

足立区では、文教大学が開学し6大学が集う文教地区となりました。昨年の予算特別委員会においても、学生本人の自尊心が守られ、適切な指導に繋がる青年期・成人期の発達障がい支援の仕組みを強力に築いて頂きたい旨の提案をしております。

 

【問】区内大学の学内での合意形成を構築することが先ずは最大の課題です。

私からは、各大学の学生支援の実態や学生支援に関する課題、ニーズを把握し、大学側が求める支援を把握するためにもアンケートを早急に取って頂くことを提案しました。

先ず、発達障がいの大学教職員向けの講演会、グループワークの企画はどのような状況でしょうか。今年度は、専門課程を持つ文教大学が開学しましたが、昨年、区の答弁では「大学連携の一つとして、大学側が求める支援を把握するためにアンケートを実施」して頂けると当時の障がい推進室長よりご回答を頂いており、庁内の大学連携部署を窓口として、一緒に取り組んでいきますとのご回答でした。「大学が求める支援を把握するためのアンケートを行い、アンケートの作り込み時点から大学連携という形で始めていきます」とのご回答も昨年の予算特別委員会で伺っております。

これらの進捗状況を伺います。

 

【障がい福祉課長】

まず一つ目の御質問、大学教職 員向けの講演会及びグループワークですけれども、 こちら、実は、令和元年にやろうとしたのですが、 コロナの方で実際現状できてございません。こちらは、機を見て、開催してまいりたいと考えてございます。

それから、発達障がい傾向のある学生支援状況や課題、それからニーズを捉えるための大学アンケートでございますけれども、これは本年の3月から10月に掛けて行い、区内6大学うち3大学の方から御回答いただいてございます。こちらについては、今月中に報告書の方まとめる考えでございます。

 

【長谷川たかこ委員】

是非、講演会は今後開催していただきたいと思います。区内3大学が足立区との大学連携に賛同をしてくださっているのですから、今現在、協力を得られていない大学にも引き続き声をかけ続けながら、区として出せる情報の協力を得られていない大学にもご提示し、最終的にオール足立で連携が取れるよう、働きかけを粘り強く行って頂きたいと切に要望致します。区の見解を伺います。

 

【障がい福祉課長】

今も粘り強くというところが大切だと思ってございます。区内3大学は、発達障がいをお持ちの学生の将来において、例えば自分の発達障がいがどういうものであるかとか、あとコミュニケーションの取り方とか、そういうことが将来的に必要だということが受け止められていただけなかったところもございますので、そこは、丁寧にお話しながら対応というか努めて、残りの3大学と一緒に連携して参りたいと考えてございます。

 

【福祉部長】

今回協力いただけなかった大学にも報告書がまとまりましたら全大学のお声掛けをして、 改めて、発達障がいについての理解を深めるような意見交換会を開催できればというふうに考えております。

 

【長谷川たかこ委員】

今、部長もおっしゃられたように、御協力頂けなかった大学にも区でまとめたものを御提示することが重要です。大学においても、必要なものという認識が頂けると私も思っておりますので、是非、粘り強い働きかけこれからも続けて頂きたいと思います。

 

さらに足立区が大学連携を進めていくうえで、『障がい』をキーワードとせずに『多様性』の観点からの切り口で効果的な教育支援を行って頂きたい旨の要望を私からさせて頂きました。区の執行機関からは、「配慮していく」とのご回答でしたが如何でしょうか。

 

【障がい福祉課長】

平成30年度までは、大学生向けの講演会等行われていました。そのときの講演会のタイトルは、例えば「自分の強みを見付けよう」とか、「就職に役立つ自己分析」といった発達障がいという言葉を使わないような配慮とかをやってまいりました。引き続き大学と連携しながら、どういった対応が必要かということは、考えながら進めて参りたいと思ってございます。

 

【長谷川たかこ委員】

試行錯誤となりますが、足立区が旗頭になって進めて頂きたいと思います。

足立区では、4月より高校生以上15歳から25歳前後の若者対象としたオンライン相談や訪問相談を含めた相談窓口と医療機関への受診動向といった寄り添い支援事業が行われます。

 

足立区は文教大学が開学し、6大学が集う文教地区です。

そこで、来年度から始まる青年期から成人期の新たな相談の窓口の周知啓発を区が積極的に各大学に働きかけ、各大学と連携し協力体制を構築することを要望いたします。

 

区内大学の学生たちの目に留まるよう、区としてポスターを作成し、各大学のキャンパスに貼ってもらったり、同様の内容のチラシを学生支援課や生協に置いてもらい、各大学の学生課からSNSなどを通じて、各大学の学生の皆様に発信してもらうなどの働き掛けを行うよう強く要望いたしますが、区の見解を求めます。

 

【協働・協創推進課長】

今度できます若年者向け専門の相談窓口、これは大学生にも有効かと思いますので、こういった啓発ポスター、チラシなどを作成して、大学に周知していくというのは当然やっていきたいと思います。 そして、発達支援事業と大学との連携につきましては、先ほど御答弁いただいた障がい福祉課や障がい福祉センターと連携して、大学連携の部署と一緒に協議してまいりたいと思います。

 

【長谷川たかこ委員】

以前東京電機大学で行われたときのように、発達支援事業を区内大学で創意工夫しながら積極的に行って頂きまして、大学生本人の自尊心が守られ、適切な指導につながる青年期・成人期における発達障がい支援事業を是非とも足立区で強力に構築していただきたいと切に願っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。