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☆文教委員会㉖【不登校の子ども達や発達障がい特性のある子ども達とその保護者に対する適切な支援等の創設を求める請願】

ただ太郎委員長  次に、請願・陳情の審査に移ります。
本日は、新しい委員が選任された後の初の委員会審査でありますので、継続審査中の内容につきましては執行機関から、また過去の審査状況につきましては区議会事務局長からそれぞれ説明を求め、その後、審査に入りたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
初めに、(1)元受理番号6を単独議題といたします。前回は継続審査であります。また、報告事項(11)(12)が本請願と関連しておりますので、併せて執行機関より説明をお願いいたします。


こども支援センターげんき所長  請願・陳情説明資料の27ページを御覧ください。
件名、所管部課名、記載のとおりでございます。請願の要旨でございます不登校、発達障がいの子どもたち、その保護者、また、いじめや自殺予防などにも対応できる支援施策の構築を求めるものでございます。内容及び経過の1番、発達障がいのある児童・生徒への支援でございますが、新規の取組にはアンダーラインを引いております。


(1)のアでございます。特別支援教育の一層の推進のため、支援研究推進モデル校として、小・中学校5校で事業実践を行い、支援体制の構築を図るほか、エでございますが、個別の教育支援計画・個別指導計画作成システムを全小・中学校に導入し、児童・生徒一人一人に応じた適切な指導ができるよう支援をしてまいります。


次に、(2)ユニバーサルデザインの視点を取り入れた教育活動の推進につきましては、イでございますが、ICT作業部会が作成いたしました指導実践事例のデータを各校に配信してまいります。


続きまして、28ページ、2、不登校支援でございますが、(2)のウのところ、不登校児童への家庭学習支援事業を令和3年度より実施をしております。
29ページ、4、自殺予防でございます。SOSの出し方に関する教育を推進するため、教職員を対象に自殺予防研修を実施いたします。


続きまして、文教委員会の報告資料24ページをお開きください。令和3年度の不登校児童・生徒数及び支援についてでございます。
所管部課名は記載のとおりでございます。
令和3年度の不登校児童・生徒数は、1の(1)のとおり、小・中学校合わせまして996名でございます。小学校が6名増加、中学生が13名増加しております。この令和3年度の傾向でございますが、25ページ中段、(3)を御覧ください。出席扱いとした児童・生徒が251人増加しております。これは、不登校児童・生徒の半数以上が様々な支援を活用して学習に取り組んだことを学校長が評価をし、出席扱いとしたものでございます。また、小学校では出席扱い比率が54%と大きく増加しており、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うオンライン授業配信で学校とつながり、出席扱いとした児童が増えたことによるものと考えております。


すみません、26ページ、中段2の(1)、こちらが学校種別の増減の円グラフのところですけれども、小・中学校いずれも約半数の学校で減少をしております。また、(2)主な増減要因でございますが、小・中学校いずれも保護者の精神的不安定が増要因となっております。減要因といたしましては、小学校におきまして、オンライン相談、オンライン授業による学校とのつながりが示されております。
27ページの中段の3、主な不登校の要因でございますが、小・中学校いずれも無気力、不安が最も多いという状況でございます。

続けて4番、不登校児童・生徒への今後の支援でございます。
(1)小学生へは、タブレット端末を活用して、登校渋りの状態から学校につなげてまいります。(2)中学生は、ICTを活用するなど未然防止に努めるほか、チャレンジ学級、あすテップなど適応指導教室におきまして、授業のオンライン配信を充実させ、通級生が自宅からでも受講できるようにしてまいります。
続けて28ページ、中段の6、家庭学習支援事業の状況でございますが、長期欠席状態にあり、外出が困難な児童に対し、家庭への講師派遣による個別指導など学習機会を提供しております。支援ニーズは(2)のとおりでございます。支援結果につきましては、29ページ、上の(4)のとおり、児童・生徒では、学校、勉強への意識について肯定的な気持ちが大きくなったとの回答が半数を超えております。また、(5)保護者では、ほとんどの方から積極的に話すようになったなど肯定的な意見が寄せられております。

続けて7番、令和4年度ICTを活用した支援でございますが、不登校支援におけるICT活用の促進のため四つのモデル校を指定し、実践例、好事例を全校へ情報共有するほか、スクールカウンセラーによるオンライン相談を6月から開始をしております。
続きまして、30ページをお開きください。令和3年度のスクールソーシャルワーカー活動実績についてでございます。
所管部課名、記載のとおりでございます。

支援対象となった児童・生徒数でございますが、1の表のとおり473人でございます。
2、令和4年度の実施内容及び定数の推移でございますが、SSW定数の推移の横長の表のとおり、平成27年度3名だったところ、令和4年度18名まで増加をしております。これにより、その上の令和4年度の実施内容の表にございますとおり、令和4年度はSSW、1人当たりの平均担当学校数が改善されたり、定期訪問件数を小学校におきまして月2回に増やすことが可能となっております。


続けて31ページ、上段の円グラフのとおり、スクールソーシャルワーカーが取り扱っている内容は不登校と家庭環境への支援で、全体の86%を占めております。4、活動による成果のところでは、福祉部の福祉事務所の担当ケースワーカーとの同行訪問など、支援を努めている状況でございます。
以上でございます。


ただ太郎委員長  ありがとうございました。
次に、過去の審査状況につきまして、区議会事務局長から説明をお願いします。


区議会事務局長  本請願につきましては、区の現状の取組の経過を注視しながら、支援の充実に向けた方策を検討していく必要があることから継続審査となっているものでございます。


ただ太郎委員長  それでは質疑に入ります。何か質疑はございますか。


長谷川たかこ委員  今の報告をお聞きしまして、区として頑張ってくださっているというのは実感しております。しかし、現場で困り感が解消できずにいる保護者の方からのお話をお聞きするとまだまだ支援を拡充させていかなくてはいけない現状が見えてきます。まず、不登校児童の居場所についてです。放課後子ども教室や学童を日中、不登校の子ども達の居場所にしてほしいという要望が上がっています。可能でしょうか。


教育相談課長  学校での別室は、学校の空き教室であったり会議室であったり、そういったところを活用して不登校のお子さん、教室に入れないお子さんをここでお預かりして勉強したりというふうに過ごしております。
放課後子ども教室の方は、使っていないときは使えるような状況ではあるようなんですけれども、学童については、学校内ということとは違う施設になりますので、活用は難しいと考えております。


長谷川たかこ委員  そうしますと、放課後子ども教室は、今後、学校と協議しながら検討できると考えてよろしいのでしょうか。


教育相談課長  個別に御相談あれば、こちらの方からも確認いたしますので、御連絡いただければと思います。


長谷川たかこ委員  全区的に小学校の放課後子ども教室を活用して、例えば、区が民間委託をして頂き、家庭教師が個別に付くとか、そういった手厚いケアが行われれば、本当に有難いことだと思います。そのような声を実際に保護者から多数、頂いております。今後、検討していただくことは可能でしょうか。


教育相談課長  現在、別室では登校サポーターがおりまして、登校サポーターであったり学校の先生だったりが、そちらでお子さんの様子を見ておりますので、ちょっとすぐにということには難しいと思いますけれども、放課後子ども教室の活用については、所管と検討の方はして参りたいと思います。


長谷川たかこ委員  居場所だけの提供ではなく居場所で教えて頂くといった仕組みを是非とも構築して頂きたいと思います。その場合、登校サポーターがいるといっても、実際には保護者の方からお話をお聞きすると、母親が毎日付き添って学校に行き、特にそこでどなたかが付いて教えて下さるといった状況ではないという話です。

こども支援センターげんきの支援についても、子どもの個別指導において、親が中での指導状況を知る事が全く出来ず、何をどのように行っているのか、家での振り返りができないといった苦情が出ています。こども支援センターげんきの担当の方と、子どもの指導方法について軋轢が生じてしまい、母親自ら支援を辞退しましたといった話が出ています。

このような事例が出ていますが、このことについて、区として今後、どのように解決していこうと思っていらっしゃいますでしょうか。


教育相談課長  一つ一つの事例を確認しながら検討してまいりたいと思います。


長谷川たかこ委員  毎回毎回、役所の方々は一生懸命やっていますというふうにご報告を出して下さいます。話をお聞きし、その部分だけを見ればとても進んでいるような気がします。しかし、実際に私の耳に入る相談内容はそうではありません。

多くの当事者の親御さん方から、何年たっても同じことを言われ続けます。支援が行き届いていないという声が沢山上がっているのが現状です。このような状況なので、お母さんたちも知恵を振り絞って、区ができないなら民間委託を行ってもらい、家庭教師を付けて欲しい、居場所としてここが良いのではないかといった声があがっている現状です。

当事者の親御さん達は個々に皆さんすごく考えていらっしゃるんです。そのような声を是非とも酌んで頂き、区として、もっと更に深掘りした支援を考え、構築して頂きたいと思います。如何でしょうか。


こども支援センターげんき所長  不登校支援につきまして、様々な支援メニューを我々構築もしてきましたが、長谷川委員御指摘のとおり、まだまだそれが十分に機能していない状況もある、行き届いていない世帯もあるということは、我々も認識を深めなければならないと考えております。そういった情報をいただいた際には、また教育相談の中で、なかなか既存のメニューで行き届かない部分がある、そういったことを確認した際には、一人一人の、その世代の子どもに寄り添って、どういった支援メニューが一番適切なのかということを考えながら、更にこの事業を深掘りしていきたいと考えております。


長谷川たかこ委員  家庭学習支援事業について、伺います。この事業は、家庭への講師派遣による個別指導とあります。昨年、一昨年ぐらいに不登校の親御さんが申し込み、受理されました。支援の対象は、発達障がい特性があって、おうちでも学校でもマスクを着用するのが困難というお子さんでした。その旨、区の方に保護者からお話をされたそうです。民間委託の方では、委託会社からは、新型コロナ感染症対策としてマスクを付けなければ家庭教師を派遣しないといった話が出て、結果、家庭教師派遣をして頂けなかったという事案が発生しています。このことは御存じでしょうか。


教育相談課長  その事例は承知しております。一昨年度、コロナがかなり感染している状況でしたので、家庭教師派遣の方も、家庭教師自体の感染が、また感染してほかの生徒さんにうつすということを防ぐためにも、マスクをしない状態で御家庭に訪問するのは難しいということでお話をさせていただきました。
オンラインの授業についても御提案はさせていただいたんですけれども、ちょっと難しいということで、お申込みされた方と相談の上、昨年度は申込みには至らなかったというふうな事例となっております。


長谷川たかこ委員  この委員会の請願・陳情案件の中で、マスクの請願が新規で出ていますが、マスクができないお子さんは実際には沢山いらっしゃるわけです。それに対しての的確な対応、しっかりと見解を区が民間委託会社にお話をして頂くことが重要です。対象の子どもとはある程度距離を取ってもらうとか、コロナ対策用の飛沫感染を防ぐためのボードを区が無料で貸し出すとか、何かしらの対応策が取れるはずです。

支援が必要な子ども達に対する環境整備を区が積極的に行う事は大変重要です。迅速に対応をすることが求められます。つい最近の話では、こども支援センターげんきから、マスクの着用がなければ、集団授業を受けることができないといった話があり、個別指導にまわされたという話しも入ってきております。如何でしょうか。


教育相談課長  同じお子さんだと思うんですけれども、こども支援センターげんきの中でのチャレンジ学級が生徒と生徒の間が十分な距離が保てないために、集団での授業についてはマスクの着用をお願いしております。ただ、どうしてもできないという方だったので、それでしたら、個別の対応でということで、個別に受入れをさせていただいて、チャレンジの方には通えるようにということで、支援の方は進めております。


長谷川たかこ委員  感染症対策ということで、子ども達にもマスクの着用が義務づけられるということが、今、前面に出ているかと思います。実際にはマスクを着用できないお子さんもいるわけです。そこは丁寧に対応をし、マスクが着用できない子ども達に対しても、しっかりと支援が行き届く体制を構築して頂きたいと思います。

29ページの令和4年度ICTを活用した支援についてですが、不登校支援におけるICT活用促進のためのモデル校、実践例、好事例を全校へ情報共有しますということで、ここに小学校2校、中学校2校出ています。小学校2校のここに挙げられている学校に通われている不登校生徒の親御さんからはお話が入りました。この話はここ1か月も経たないお話です。

ここに挙がっている小学校の担任の先生に、本日不登校でお休みをさせて頂くので、オンラインで授業を受けさせて頂きたいというお話をされたそうです。タブレットが足りないのでできませんと担任から言われたとの話です。このような事案が他でも発生しないよう、各学校における教師用のタブレットを補充してもらい、いつでもオンライン授業ができる仕組みをしっかりと構築して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。 

 

学校ICT推進担当課長  タブレットの端末につきましては、この夏で教員1人1台端末行きますので、それを活用していただきたいと思います。 

 

長谷川たかこ委員  不登校支援におけるモデル校において、このような事案が発生しているという事実をお伝えいたします。その認識を持って頂きながら、今後、同じような事案が生じないようにして頂きたいと思います。如何でしょうか。


教育相談課長 モデル校での実践の中で、タブレットの数であったりとか、そういったことも含めて、しっかりと事例検討してまいりたいと思います。


長谷川たかこ委員 次に、請願・陳情説明資料の28ページに、いじめの早期発見・早期対応に関する主な取組というのが書いてあります。これも今年に入ってからの話です。いじめが生じている為それをアンケートで書いても、学校側が全く対応してくれないという相談が私に入っております。保護者が気付いて学校側に話をしても、なかなからちが明かない、担任の先生も話が二転三転するという案件があります。執行機関の方々にご相談をし、適切な対応をお願いしている状況でもありますが、実際に区が事業化しご報告される内容と学校現場の対応が違っているようです。如何でしょうか。

 

教育指導課長  教育指導課では、一つ一つの案件について学校から報告をさせて、うちが入って支援をするべきなのか、学校で解決するのかというところを今見ているところなんですけれども、その中で、報告が遅れていたりとか、うまく学校と保護者の間の意思疎通ができてないところもありますので、そこについては、再度確認をしながら、うちの方で、教育指導課の方で支援を進めていきたいと考えております。


長谷川たかこ委員 いじめについて話をお聞きしていると、担任の先生が若くて、経験が浅い。問題に対するしっかりとした対応ができてないというのが見えてきますが、教育指導課でしっかりと適切なご対応をして頂きたいと思います。如何でしょうか。

 

教育指導課長 いじめの対応につきましては、個人の担任の先生だけで対応するのではなく、組織で対応するように教育指導課では指導しています。そういう中で、校長、副校長、管理職に対して、組織で対応するようにというふうな指導を今しているところでございます。

 

長谷川たかこ委員  結局、教育指導課の方で組織で対応するように指導をなさっていらっしゃるそうですが、現場では、担任の先生が保護者との対応が上手くできないとか、その児童に対する適切な対応もできないという状況があります。どこの学校へ行っても一律にきちんとした対応が取れる体制というものを構築して頂きたいと思います。要望です。宜しくお願いいたします。
ユニバーサルデザインの教育についてです。おかげさまで、中学校では鹿浜菜の花中学校、東綾瀬中学校、谷中中学校の3校、また小学校は鹿浜五色桜小学校、綾瀬小学校の2校で、今年の4月から通常学級の中における、ユニバーサルデザインの教育を実践して頂くこととなりました。来月、視察をさせて頂くことになっています。

モデル校における実践例の共有を図る事がとても大切になってきます。ユニバーサルデザイン教育の統一的な学校運営が全校で行われるよう、教育長を筆頭に頑張って頂きたいと思いますので、宜しくお願いいたします。

まだまだお話したいことありますが、長くなりますので、1件申します。DVDの件はどうなりましたでしょうか。発達障がい支援のDVDについてです。

 

支援管理課長 DVDの件につきましては、一つは、移行プログラムのところで今、ビデオを作っておりますので、それを保護者の方に見ていただくということで今進めております。そして、前回お話しました発達障がいについてのビデオにつきましては、これ市販されているものが非常によくできていますので、それを広く使うことができるかどうかで、もし使えるようでしたら、それを広めることが一番早いかなと考えております。


長谷川たかこ委員  足立区のホームページ等にもアップして頂き、周知啓発につなげて頂きたいと思いますが、如何でしょうか。


支援管理課長  関係所管とちょっと協議させていただいて、どのような形で載せられるか検討してまいります。


長谷川たかこ委員  是非よろしくお願いいたしま
す。 


ただ太郎委員長   それでは各会派からの意見をお願いします。
にたない和委員   継続でお願いします。
長井まさのり委員  継続でお願いします。
はたの昭彦委員   採択を求めます。
長谷川たかこ委員  採択でお願いします。
ただ太郎委員長  本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
ただ太郎委員長  挙手多数であります。よって、継続審査と決定をいたしました。