決算特別委員会の質問④【医療的ケア児支援事業の構築について】
医療的ケア児等医療情報共有システムについてと第二次避難所に配備されている整備の構築について質問・提案をしました。
緊急を有する災害時において、足立区医療的ケア児災害時サポートブックが2021年7月に作成をされていますが、現在の中身のままでは、在宅時に限定した対策にしかなりません。
いつどこで被災をしても安心できるよう、教育機関や福祉施設の情報も掲載すべきです。
情報のクラウド化については、医療的ケア児等医療情報共有システム(MEIS)が稼働しています。MEISは、医療的ケア児等が旅行などで出かける場合、急な発作に備えて、全国どこでも必要な医療を受けられるよう、緊急時に対応する情報を閲覧できるシステムです。
しかし、MEISは入力項目がありすぎて効率的ではないこと。
当事者関係者は利用していないのが現状です。
出先の医療機関等で診療情報が必要なら、保護者が必死でサイトに入力して内容を主治医に無償で監修させるより、自費で何千円か払って主治医に診療情報提供書を書いてもらい、それを携行するのが楽だし確実であるような状況です。また、日々の受診記録も、手元のスマホでメモしたり写真を撮ったりしてクラウドストレージに溜めておくほうが手軽で使いやすいようです。
「MEISがあれば、いつでもどこでも最新の情報にアクセスできるではないか」といった簡単なものではなく、MEISに情報を入力・更新するのが本人または保護者という“素人“となる為、すべての診療情報に常時アクセスできるわけではなく、“素人“が入力した情報をシステム上でチェックする主治医の負担や責任が重くのしかかってきます。
このような解決不能な“制度上の欠陥“を抱えている課題を解決し、当事者にとっても、当事者を支える事業者にとっても、使い勝手の良いものへと改善をしていきたいと思います。
*****以下、委員会の質問と答弁(抜粋)です。*****
○長谷川たかこ委員
医療的ケア児等医療情報共有システムについて、伺います。
先日の代表質問において医療的ケア児災害時サポートブックの作り直しを求めたところ、足立区ではMEIS(メイス)を活用していきたいとのご見解を示されました。
MEISは、医療的ケア児等が旅行などで出かける場合、急な発作に備えて、全国どこでも必要な医療を受けられるよう、緊急時に対応する情報を閲覧できるシステムです。区としては、今後、通所支援事業や学校等の関係者が支援情報の入力・医療情報の閲覧が可能となる予定であるので、MEISを活用していくとの見解を示されました。
しかし、MEISについて調べたところ、全国医療的ケア児者支援協議会親の部会からは、MEISは入力項目がありすぎて効率的ではないこと。当事者関係者は利用していないとのご報告でした。厚労省がつくったMEISについては、昨年の段階で、利用者登録数は全国で100名程度とのこと。
保護者からのヒアリングでは、現状では、出先の医療機関等で診療情報が必要なら、保護者が必死でサイトに入力して内容を主治医に無償で監修させるより、自費で何千円か払って主治医に診療情報提供書を書いてもらい、それを携行するのが楽だし確実であるとの見解でした。 また、日々の受診記録も、手元のスマホでメモしたり写真を撮ったりしてクラウドストレージに溜めておくほうが手軽で使いやすいとのこと。「MEISがあれば、いつでもどこでも最新の情報にアクセスできるではないか」といった簡単なものではなく、MEISに情報を入力・更新するのが本人または保護者という“素人“となる為、すべての診療情報に常時アクセスできるわけではなく、“素人“が入力した情報をシステム上でチェックする主治医の負担や責任が重くのしかかっているそうです。さらに報酬を算定する根拠がないため、解決不能な“制度上の欠陥“を抱えているそうです。
【問】その為、当事者の家族や事業所からも、MEISは効率的ではないとのご見解です。登録しようかと思ったことはあっても実際には使用していない方々がほとんどで、先ほども申しましたように全国で100名しか登録がされていないのが現状です。区としてMEISの実態を調査するよう求めます。全国医療的ケア児者支援協議会にもおつなぎしますので、情報を提供してもらい、現状を把握され、自治体として厚労省に効率的なシステムとなるよう、要望を強くあげて頂きたいと思います。区の見解を伺います。
○障がい福祉課長
今、長谷川委員からいただきましたMEISの件なんですけれども、こちらにつきましては、医療的ケア児ネットワーク協議会 等々で御意見を賜りながら、また、必要に応じて厚労省の担当者と意見交換をしてまいります。
○長谷川たかこ委員
足立区として厚労省に、MEISの利用率が低いこと、効率的ではないということを当事者皆様からのお声を拾い上げて届けていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 療育支援施設(うめだ・あけぼの学園)が区の第二次避難所になっているにも拘らず、人の生死にかかわる非常用発電・蓄電装置(80人規模)が何年も設置されていない現状を指摘しました。このことにより、第二次避難所のうめだ・あけぼの学園へ発電機の配備を進めて頂きましたが、ガスボンベ使用の4時間対応でした。うめだ・あけぼの学園からは、深夜の緊急時においては間に合わないとのお話です。実質的に利用できる発電機の配備を要望致します。
二次避難所となるうめだ・あけぼの学園から再度、ご要望をお聞きし、実質的に使える発電機の配備を強く求めます。二次避難所となるうめだ・あけぼの学園から再度ご要望をお聞きし、実質的に使える発電機の配備、例えば、そのガスボンベが、今お渡ししている本数よりも更に倍以上のものを提供していただくなど、配慮をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。区の見解を伺います。
○災害対策課長
やはり二次避難所ということで配慮が必要だと考えてございます。
ガスボンベを交換することで、備蓄の発電機は長時間使えるものになってございますので、まず学園の方のお話を伺いながら、どの程度の時間が必要なのか、というところから聴取していきたいと考えております。
○長谷川たかこ委員
その場合には、うめだ・あけぼの学園が望む時間数のガスボンベも用意していただけるということでよろしいでしょうか。
○災害対策課長
学園側の希望が何時間、何日間というところはあるとは思いますけれども、備蓄のスペースですとかそういったところも含めながら、なるべく長い時間置けるように配慮はしていきたいと考えております。
○長谷川たかこ委員
早急にお願いいたします。
【問】第二次避難所における、井戸水を飲料用にするためのフィルター設備の設置や心臓に課題を抱えている子ども達の人数が格段多い施設である第二次避難所指定の施設にAED(自動体外式除細動器)の設置についても提案をし、フィルター設備の設置については飲料用には水質検査など課題が残る為、フィルター設備の備蓄は行っておらず、飲料水はペットボトルで備蓄を行っておりますとのご回答でした。区として既存の井戸水を活用する方向性の是非については、第二次避難所のうめだ・あけぼの学園と再度、協議するよう求めます。区の見解を求めます。
○災害対策課長
災害時の給水ということで、学園側の御意向といいますか、お考えを伺いたいなとは考えてございます。ただ、災害時の協力井戸というのが区内に点在してございまして、そういった災害時に協力していただける井戸というのは、あくまでも生活用水でございますので、やはり口に入るものということの観点も含めて、学園側にも御説明しながら協議していきたいというところで考えております。
○長谷川たかこ委員
井戸水ですが深さがあり、その点がネックになっているとお聞きしております。
深井戸を活用する積極的な姿勢を見せながら、ご検討を考えていただけないでしょうか。
といったご要望もございます。
○区長
区で掘りました深井戸についても、結局、 飲んでも基本的には健康には害はないということ は前提となっておりますけれど、あくまでも生活用水ということになります。いちいち災害時に水質検査を行って、そういう手間ができるかどうかということになるかと思います。 飲料水については、やはり、特に障がいを持った方ということになれば、健常者よりも更に品質に配慮する必要があると思いますので、基本的には、井戸は生活用水に使っていただいて、飲み水については備蓄の飲料水を使っていただくということで、これはあけぼの学園にもお話をして御理解いただいていきたいと思います。
○長谷川たかこ委員
区長からもお話ございましたけれども是非、うめだ・あけぼの学園さんと丁寧にお話を進めていただきたいと思います。
【問】次AED(自動体外式除細動器)については、公立保育所などでは全て完備されています。足立区の第二次避難所に指定されている施設うめだ・あけぼの学園にAED(自動体外式除細動器)が設置されていない現状があるのであれば、安全配慮義務の観点から、早急に区が設置すべきです。区が指定する第二次避難所にAED(自動体外式除細動器)が設置されていない現状を区としては放置しておくのでしょうか。区が積極的に配備すべき課題であると考えますが、区の見解を求めます。
○災害対策課長
避難所に対してのAEDの配置についてでございますけれども、やはり避難所、いつ来るか分からない災害というところへの備えと いうものではなくて、AEDについては、施設管 理者が安全配慮義務に基づいて、その施設の特性 に応じて配慮すべきものかとは考えてございます。 ですので、本会議答弁でも御答弁しましたが、現 時点では、避難所だからということで特別な整備というところは考えてございません。
○長谷川たかこ委員
そのことについても、施設としっかりとお話合いを進めていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○災害対策課長
災害時の二次避難所としての役割と、通常のときのそういった療育施設としての役割というところがあると思いますので、その点含めて御説明していきたいと考えております。
○長谷川たかこ委員
是非お願いいたします。