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決算特別委員会の質問⑨【不登校児童・生徒への支援について】

不登校の子どもたちを支える「外出できない子どもへのアウトリーチ」家庭学習支援が行われています。この事業は、不登校長期化の小学生を対象にした事業で、家庭への講師派遣による個別指導となっています。

 

「外出できない子どもへのアウトリーチ」家庭学習支援は、今後、将来的には、ICTを活用した学習支援など多様な学習機会の提供や保護者との電話相談や面談、学習内容の学校へのフィードバックなど関係者との丁寧な連携を実施しており、中学生への拡大を将来的に図るそうです。

 

以前、コロナ禍の時期に不登校の親御さんが「外出できない子どもへのアウトリーチ」家庭学習支援事業に申し込み、受理されました。不登校が長期化し、勉強に遅れが生じており、どうにかしたいと思っているご家庭です。

 

そのお子さんは発達障がい特性があり自宅でも学校でもマスクを着用するのが困難でした。このことは保護者が事前に区に話をしています。

 

民間委託された会社は発達支援も行っているとの話を聞きましたが、委託会社からは、新型コロナ感染症対策として、自宅の中でも子どもがマスクを付けなければ家庭教師を派遣しないという強行姿勢で、結果、話し合いを重ねましたが家庭教師を派遣してもらえませんでした。

 

オンラインの提案もありましたが、不登校が長期化している為、勉強に遅れが生じており、直接指導でなければ理解が進まない状況のお子さんでした。

 

不登校の児童・生徒の中には感覚過敏でマスク着用が出来な子ども達もいます。感覚過敏のお子さんに対しては、自宅でマスクを着用しないから家庭教師派遣ができないというのは前代未聞です。本当に支援が必要である子どもに対して、もっと区が創意工夫しながら、受講できる環境整備を検討し、積極的に行う事が重要と考えます。

 

例えば、コロナ対策用として、飛沫感染を防ぐための移動型のボードを児童・生徒のご家庭に区が無料で貸し出すといったことなど。

 

私は今後も、区民の皆さまからの声に耳を傾けながら、当事者目線に立った、課題解決に向けた取組みを早急に行って参ります!

 

 

*****以下、委員会の質問と答弁(抜粋)です。*****


○長谷川たかこ委員

不登校児童・生徒への支援について伺います。

2019年6月に有志のお母さん・お父さんの団体から提出した請願活動や私からの議会活動により、令和4年度より小・中学校での不登校児童・生徒に対するICTを活用した取組みが始まりました。主に、リアルタイムの配信授業やAIドリルの活用、Googleのアプリケーションを活用した連絡事項や宿題のアップロードなど、児童とのつながりや保護者との情報共有に活用する取り組みです。モデル校小学校2校(伊興小学校・西伊興小学校)、中学校2校(西新井中学校・東島根中学校で今年6月より、行われています。

 

私達が提案した不登校児童や生徒に対する録画動画の活用については、今年後半よりモデル校においてのみ、実施となります。リアルタイムに視聴することに心理的な負担を感じる場合や授業時間に起きられない場合などの支援策として録画動画が活用されます。

・小学生については、学校行事などを録画して、学校の様子を視聴することで学校とのつながりのきっかけにする。

・中学生向けは、朝の学活などを録画して、学級の様子を視聴することで教室に入る為のきっかけにするといった内容です。

 

昨年10月、ちょうど一年前に子ども支援センターげんきにお母さん達と訪問し、当時の課長楠山さんと係長と対談をさせて頂きました。中学生のオンライン授業においては、リアルタイムで授業に参加出来なかった場合や、他の先生の授業も見てみたい等という場合に、録画配信でいつでも見られるような体制を構築してもらいたいと我々から要望致しました。そして今年の2月の代表質問においても同様の提案をしております。

アーカイブ設定をし、期間限定の配信を求めております。クラスの授業をオンラインで受けられるという選択肢は、自分は登校している生徒と同じ存在として認められているという実感がわくはずです。状況を何とか変えたいともがく生徒の為にも、クラスの授業をオンラインで受けることができ、出席扱いになるという選択肢を増やし、 次へのステップにつなげることを求めました。

 

不登校には個別の理由があるため、授業の参加形態の選択肢が増えれば、進路の可能性が広がります。特に中学生のオンライン授業は、リアルタイムで授業に参加出来なかった場合や、他の先生の授業も見てみたい等という場合に、授業のアーカイブを含めた、録画・視聴できる環境整備は重要です。沢山のお母様方は、色々な先生の授業が見られることで、少しでも理解が進む児童・生徒が増えることを望んでいます。

 

昨年10月、子ども支援センターげんきでお話をした際に、当時課長だった楠山さんからは中学生のリモート学習については色々な先生の授業が見られるよう構築していきたいと私たちに熱く語っておりました。先日も一緒にご訪問をしたお母様からその後、「あの話はどれ位進んでいますか?」「楠山さんがおっしゃって下さっていたことは、いつ頃実現できるのでしょうか?」と聞かれました。不登校に限らず、担当教科の教師の授業内容が理解しにくい場合、補講があるわけでもなく、塾にも行っていない子ども達はどんどん取り残されている状況です。

【問】不登校児童の為だけではなく、全ての児童の為にも、中学生のリモート学習、つまり他の教師の科目もアーカイブ設定によるオンラインで学ぶことが出来るシステム化を構築して頂きたいと強く要望致します。区の見解を求めます。

楠山さんは部署が変わりましたが、昨年の今時期に、実現に向けた構想を熱く私たちに語って下さっておりました。後継者の方々に引き継ぎはされているのでしょうか。楠山さんの言葉に救われた思いをしたお母様方は、区の取組みを期待して今も待っている状況です。その後の経緯等、実現に向けたビジョンをお聞かせください。

 

○教育相談課長

教育相談課では、不登校児童・生徒の支援におけるICT活用につきまして、前課長より引継ぎ、今年度、不登校児童・生徒への支援の一つとして、録画動画の活用について検討してまいりました。検討結果につきましては、先月の文教委員会で御報告させていただいた内容のとおりでございます。 以上です。

 

○長谷川たかこ委員

中学校で、様々な先生方のよりよい授業がアーカイブ配信で見れるように進めていただきたいと思います。要望を強くいたしますので、よろしくお願いいたします。

 

次に、昨日、伊興小学校に通っている保護者より私のところに御連絡がありました。伊興小学校がICT授業のモデル校になっているにもかかわらず、担任一人一人に、現在でもタブレットは配布されておらず、7台しかないそうです。校長や 専科の先生が使うものも7台に含まれており、担任が使えるものは2台程とのこと。しかも、春に校長から教員に、連絡帳をやめてタブレットで連絡をすること、キュビナを使った問題を月に3 00問やることと言われたそうですが、自分が教えている小学校が区のモデル校として、この事業を行っているという認識が小学校の教員にはないそうです。モデル校としての役割や目的など詳細を伝えられていないのが現状です。モデル校実施といっても、現場で働く教師に伝わってないようです。如何なものでしょうか。

 

○教育相談課長

モデル校で周知されていないことですけれども、モデル校での役割や目的が現場の先生に伝えられていないことは現場の先生に対しても申し訳ないことだと思っております。モデル校のヒアリングが6月に実施しておりまして、夏休みを挟んでから、視察等も現在始めたところでございますので、一人一人の教員の方々にも、モデル校での役割や目的の方、しっかりと周知して進めていきたいと思っております。

 

○長谷川たかこ委員

きちんとした取り組みとなるように、先生方一人一人の認識、それから、スキルが上がるような取り組みとして行っていただきたいと思います。

 

今年度、モデル校として挙がっている小学校の担任に「本日不登校でお休みをさせて頂くので、オンライン授業を受けさせて下さい。」とお話をされたご家庭があります。しかし、モデル校であるにも拘らず、「タブレットが足りないのでできません。」と担任から言われたそうです。学校ICT推進担当課長 からは、タブレッド端末については、この夏、教員1人1台の端末が行き届くので、それを活用し、オンライン授業ができる仕組みを行いますとのお話でした。

モデル校では、どのような状況ですか?

 

○教育相談課長

タブレットにつきましては、教員 1人1台ずつ配布ということで、夏休みの方に実 施をしていると聞いております。

 

○長谷川たかこ委員

それで、先ほど伊興小学校では7台しか配布されていないという状況がありましたが、それについてもしっかりと調査をしていただけますでしょうか。

 

○教育相談課長

7台というのは、追加で配布されたパソコンが7台ということで、そちらの分につきましては、当初、配られていたタブレットが教 員数に足りない部分として追加で配布されたのが 7台ですので、現在はお一人お一人に配られております。

 

○教育長

大変申し訳ありません。教員一人一人に 行き渡っているのかどうか、台数を含めて確認を したいと思います。

 

○長谷川たかこ委員

教育長、早急にご確認をお願いいたします。

最後。残り30秒ぐらいになってしまいましたので、質問はせずにお話しさせていただき ます。

不登校の子どもたちについてのアウトリーチ、 家庭学習支援派遣事業がありましたけれども、発達障がい特性を持っているお子さんが家庭でマスク着用ができないというお話がありました。その際に、 委託会社は、新型コロナ感染症対策としてマスクを自宅の中でも着用しなければ家庭教師を派遣しないという強硬姿勢で家庭教師の派遣が行われなかったという実態があります。しっかりと区として調査し改善されるよう求めます。

 

それから、例えばコロナ対策用の飛沫感染を防ぐための移動型ボードを児童・生徒の御自宅に無料で貸し出すといった対応を是非していただきたいと思います。要望です。

 

以上となります。宜しくお願い申し上げます。ありがとうございました。