「賢いパートタイマーになろう」
男女共同参画プラザ、エル・ソフィアで、夜19時から21時まで「賢いパートタイマーになろう—年金・税金・保険について—」の講義が行われました。
講師は、私の推薦人をして下さっている社会保険労務士の諸星 裕美先生(18年度足立区再就職支援講座担当講師)です。
私も、大学院で人事労務法務の勉強をしており、大変興味のある分野です。
講演の中で、2008年度4月改正されるパートタイム労働法がありました。以下、主な改正内容(諸星先生の資料引用)。
1.労働条件及び待遇についての説明の文書交付義務化
・従来に加え、昇給、退職手当、賞与の有無を追加
・交付は文章のほか、メールも一部可としている
2.正社員と同視されるパート労働者への差別的扱いの禁止
3.パートから正社員への転換推進
4.苦情申し出に対する対応
5.パートの均衡処遇の支援
女性パートタイマーの多くは、パート従業員といいながらも専門知識を要する仕事を執り行い、期間の定めなく長期間雇用が継続され、1日の就業時間が正社員と大差ないなどが実態となっています。
賃金は正社員と比べて著しく低く、パートタイマーと正社員の賃金格差も拡大しています。
パートタイマーといっても、労働関係法令は正社員と同じように保護するようになっているんですよ。パートで働いている皆さん、パートだから・・・割増残業手当なし、有給休暇なし、その上、簡単に解雇されるのでは・・・と思っていませんか?
法定労働時間を超えて働けば割増残業手当は出ますし、年次有給休暇もあります。そして事業主は簡単に解雇もできません。 パートで働いている方がいらしたら、職場に就業規則があるかどうか確認してみては如何でしょうか。就業規則はいつでも閲覧できるようになっていなければならないものです(ただ、正社員の就業規則はあっても、パートの就業規則は整備されていないことが多いようですが)。
もし、就業規則がない場合は、作ってもらうことができます(以前、私が働いていたところも就業規則がなくて、弁護士に就業規則の話をしたら、「作ってみて。」と言われた覚えがあります・・これも勉強のうち?)。就業規則には、時給額、勤務地、勤務時間などが記載されます。
今回の講義は、労働基準法の基礎知識として、パートの割増賃金から有給休暇について、労災保険、社会保険、雇用保険、年金、今後のパート労働についての問題点など内容が充実していて、労働法の基礎知識をつけるのにわかりやすい講義でした。
受講されていた方々は、現在パートタイマーで働いている方々など、40名以上お集りになられました。
労使ともに関係法令の理解不足から、待遇面で不利益を被っているパートタイマーの方もたくさんいるようです。今後も、このようなセミナーをどんどん企画してもらいたいと思います。
今回の講義に子供連れでもこられるよう、生後6か月から就学前の子供を保育するお部屋も用意されていました。小さなお子さんを持つお母さんにはうれしい気遣いですよね。