予算特別委員会 討論・採決
3月3日より予算特別委員会で審議してきました、平成20年度の足立区一般会計予算案の審議が終了し、討論、採決が行われ、賛成多数で可決されました。
私も、予算特別委員会の委員として、3度質問を行いました。また、最終日の本日は、足立区議会民主党を代表して討論に立たせていただきました。
その討論の内容を掲載いたします。
来年度の予算案は、27日の本会議で採決を行い可決されれば、来年度より執行されます。区民の皆さんの生活に直接かかわる大切な予算であり、無事に成立
し、滞りなく執行されることを期待いたします。
また、質問の内容に関しては、議事録ができ次第、ホームページでご紹介したいと思います。
——以下、討論の内容—–
私は足立区議会民主党を代表して、第5号議案、平成20年度足立区一般会計予算から第9号議案、および、第54号議案平成20年度足立区一般会計補正予
算第1号には賛成し、第5号議案修正案には、反対の立場から討論を行います。
現在、アメリカのサブプライムローン問題に端を発した世界的な経済の混乱が続いています。また、投機的なマネー流入が引き起こした原油高により、さまざ
まな石油製品のみならず、小麦粉や一般的な食品まで値段が上がるなど、一般の家計に大きな負担が生じています。
区内経済の動向も下降局面が続き、少子高齢化の進展、さらには地球環境の深刻化とあいまって、将来に明るい希望を見い出すことが難しい状況が続いていま
す。
日本全体をみて、政治・経済が必ずしも正常といえない中だからこそ、足立区は、区民の皆さんに直接接し、一番身近である地方自治体として、区民の皆さん
に対し、さらには自治体間、競争の中、将来の区民に向け、明るい未来、安心できる未来を提示できる政策を行うことが求められています。
このような大変難しい情勢の中で近藤区長になり初めて編成されました、平成20年度の予算案でありますが、特に、本委員会の中でも何度も議論に上がりま
したが、「こども施策」、「環境施策」、「治安回復施策」に重点を置いた予算編成をされています。
その中で、妊婦健康診査の公費負担回数、こんにちは赤ちゃん訪問事業、日本一のおいしい給食、公共施設の地球温暖化対策事業、ビューティフル・ウィンド
ウズの実践、ワンチャリ・ツーロック作戦などの施策が盛り込まれ、足立区の将来を担うこどもたちが元気に育ち、またこどもたちの将来のために豊かな環境を
残し、安心して暮し安全な街にするという、明確なメッセージが伝わる内容になっており、全体としては、未来を見据えた予算と評価できます。
ただし、委員会での質問でも取り上げさせていただきましたが、環境を重点政策として予算を編成し、環境先進区を目指す足立区でありますが、プラスチック
の埋め立て処理からは一歩進んだものの、4月から廃プラスチックの分別をしないというのは、大変残念なことであります。
プラスチックは一律、全て焼却ではなく、新たな分別品目を少しずつ作っていくという答弁を受けたことに、期待をしたいと思います。
環境施策の進展が、区民のみなさんの環境への意識を高め、予算の説明でもありました、「1人の100歩ではなく、100人の1歩」になると確信いたしま
す。
予定されている「環境サミット in
足立」において、廃プラスチックの分別回収を行っているなど、足立区よりも先進的な取り組みをしている自治体と肩を並べて「環境先進区」を宣言することは
内外の批判を生む可能性があるかもしれませんが、環境サミットまでに先進的な取り組みをしている他の自治体に対して、あるいは海外に対しても、胸を張れる
ような実効性のある取り組みを是非進めていただくことを切に望みます。
最後に、本委員会での私たちの質疑をまとめて、次のことを指摘いたします。
「犯罪ゼロ週間」などの区民の防犯意識の向上をさせること。
あだち再生館および六町エコプチテラスの評価をすること。
国際化を見据えた多文化共生条例の制定をすること。放課後こども教室の現在までの検証を行うこと。
「いじめへの対応マニュアル」の策定すること。
地域コミュニティーや商店街の活性化を進めること。
待機児童の解消、子育てサロン・児童館の土日開業、フリーター・ニートの若者への自立支援など、こども若者政策を進めること。
都民ゴルフ場跡地の自然保護を図ること。
新田地区など、交通網が十分でない地域へのコミュニティーバスの開通を進めること。
小中一貫校のあり方について検討すること。
公共施設や区の印刷物等におけるカラーユニバーサルデザインをさらに進め、区の職員に浸透を図ること。
出来る品目からでも廃プラスチックの分別をさらに進めること。
魅力ある公園化を進め、公園を有効に活用すること。
大規模災害時における具体的な準備を進めること。
青色防犯灯の設置など、防犯対策を進めること。
あだちブランドのPR、今後のあり方を十分に検討すること。
足立区独自の不妊治療の助成を行うこと。
後期高齢者医療制度や特定検診の運用面や広報の工夫をはかること。
以上、委員会での議論の内容を十分に念頭に置いて、執行されることを強く要望し、討論を終わります。