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ミスによる補正予算案の撤回について

一度、議会に提出された平成20年度補正予算案が、計算ミスが発覚し、取り下げられるという事態が起こったことは、先日もこのホームページでご報告しま した。
(詳しくは、2月26日の記事をご覧下さい)

 このことは、新聞等にも取り上げられ、残念ながら区民の皆さんの区政への信頼を損ね、足立区のイメージダウンになりかねない問題です。


 現在、区議会が開会中ですので、連日のように委員会等でこの問題も話題になります。

 予算特別委員会では、区長および担当課である財政課長が謝罪し、再発防止を誓いました。
 また、区長および副区長の4月分の給与を、それぞれ20%、10%カットするとの条例案が議会に提出されています。

 行政の不祥事が発覚し、トップの管理責任として、自ら律する姿勢は評価できますが、果たして、これで幕引きでよいのかは疑問が残ります。
 すでに謝罪などは何度もされていますので、もう必要はないと思いますが、残念ながら原因がどこにあったのか、具体的なものが見えてきません。


 行政側の説明として、なぜ担当者がミスをしたかについては、分かってきました。
 実際、国民健康保険制度の複雑さや度重なる制度改革等も原因のひとつであることは、理解できます。
 しかし、私は、この問題の最大の原因は、担当者の単なるミスではなく、それをシステム(組織)として防止できなかったところにあると思います。

つまり、
 【1】 一人の担当者のミスを、組織としてチェックし、最終的にミスを防止する
    体制になっていたのか?(チェックシステムがなかったら、大問題です!)

 【2】 そのようなチェックシステムがあったとすれば、今回、そのシステム通りに、
    チェックされたのか?(システムが形骸化していなかったか?)

 【3】 システム通りにチェックをされたのなら、どうしてミスに気がつかなかった
    のか?(チェックシステムに、不備があったのではないか?)

 以上の点を明らかにし、対策を取らなければ、本当の意味での再発の防止は不可能だと思います。

 ぜひとも、上記の点を明らかにし、再発を防止するために、『原因究明・再発防止のチーム(調査委員会等)』を設置して、調査をしていただきたいと思いま す。
 これは、区長の直属のチームでもいいですし、行政とは一線を画すメンバー(会計監査や議員)でも、外部の有識者でも構いません。

 漠然とした再発防止の宣言ではなく、どこに問題があり、どのように変えていくのか具体的な方法を考えていかなければ、同じことが起こる可能性を残すこと になります。


 今回のことを本当の意味で教訓にし、今後の区政に生かしていく。
 こうすることで、少しずつレベルアップした区政が行われていくのではないかと思います。

 自らを律し、減給などを早々に決定された決断には、敬意を表しますが、「原因の究明」と「再発の防止の具体的な行動」こそが、区民に対する最大の責任の 取り方だと思います。