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決算特別委員会の質問内容③ カラーユニバーサルデザインについて

 今回も決算特別委員会での質問の内容の続きです。
 今日は、カラーユニバーサルデザインについて行った質問をご紹介いたします。
 このカラーユニバーサルデザイン(CUD)は、私が最も力を入れて取り組んでいる政策のひとつです。


 私が議員になってから、この2年半、専門家、企業、全国の自治体の取り組みを視察し、研究してきました。
 また、委員会や本会議などで、カラーユニバーサルデザインの足立区への積極的な導入を何度も訴えてきました。

 区長をはじめ、職員の皆さんのご理解とご努力により、全国の自治体と比較しても、先進的な取り組みが足立区で行われています。
(一昨年は、カラーユニバーサルデザイン認証マークがついた足立区の防災マップが全国初ということで、NHKニュース、毎日新聞、読売新聞で報道されました)


 社会的に見ても、例えば、駅のエレベーターの設置など、ユニバーサルデザインの必要性が認識され、徐々に浸透してきてはいますが、カラーユニバーサルデザインに関しては、いままで見落とされ、置き去りにされてきたと言う事もできます。

 今後もさらに勉強を重ねて、私が議員である限り、職員の皆さん、区民の皆さんと協力しながら、足立区がカラーユニバーサルデザインの先進区、そしてユニバーサルデザインの先進区となるよう、さまざまな提案を行い、実現させていきたいと思います。




*****以下、質問の内容の要旨(抜粋)です*****

【長谷川】
 本日もよろしくお願いいたします。 
 およそ2年前の代表質問で、足立区へのカラーユニバーサルデザインの導入を提案させていただきました。その後、わずか2年で足立区では実際に目に見える形で取り組みが進んでいます。
 近藤区長を初め、行政機関の皆様には、この場を借りて改めてお礼を申し上げます。

 さて、現在のNPOなどの協力のもと、総務部が中心となり学校の養護の先生や区の職員を対象としたカラーユニバーサルデザインの研修会を行っていただいています。
 また、学校の新任の先生の研修では、その内容にカラーユニバーサルデザインに関する項目も加えていただき、教育現場でも取り組みを進めていただいているとお聞きしております。
 何回か行われた先生方の研修会、そして区の職員を対象とした研修での評価についてお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。

<教育指導室長>
 私ども教育委員会では、まず昨年度、校長会で周知をさせていただくとともに、全養護教諭へ専門家を招きまして研修会を実施させていただきました。
 また、今年度は初任者を対象に専門家から全員に、人権教育研修会では聴講を活用して実施して体験していただきました。また、養護教諭も昨年度の復習という形で研修をしておるところでございます。
 私ども徐々にこのユニバーサルデザインについて教員の意識が高まってきたと自負しております。

<総務課長>
 区の職員についても、区の研修ということで実務者を中心に2回開催しております。これも専門家を招いて、実際にどういう形で仕事を進めるのか、これを学ばせていただいて大変好評を得ています。
 機会がありましたら、またこういう研修を組んでいきたいと考えております。


【長谷川】
 是非、引き続き行っていただきたいと思います。
 また、教育分野としては、ぜひ校長先生、副校長先生を対象としたカラーユニバーサルデザインに関する勉強会や研修会などをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

<教育指導室長>
 校長、副校長及び管理職の指導でございますが、私どもといたしましては、継続的に校長会等で情報提供はお約束できるのかなと思っておるところでございます。
 ただし、研修会でございますけれども、直近の区の課題、そして教育課題、または経営課題等々ございますので、研修会で盛り込むことは若干厳しい状況であるのかなと考えます。


【長谷川】
 例えば校長先生、副校長先生の中にはカラーユニバーサルデザインに関心をお持ちになっていただいている方も若干いるかと思うのですけれども、是非、その先生方を中心に、足立区の学校の先生方のご協力のもと勉強会というのを自主的に今後進めていただきたいと思います。
 そのような形の方向性としてはいかがでしょうか。

<教育指導室長>
 人権の一つの課題として、カラーユニバーサルデザインについて管理職が理解しておくことは、これは当然のことでございまして、私どもの役割としては、継続的に啓発はしていかなければならないと思います。
 ただし自主的に研修と申しますと、私どもの管轄するところを外れますので、その辺については、答弁は控えさせていただければと思います。


【長谷川】
 この間、職員の皆さんとお話をしていた際に、教育分野でのCUDの啓発のために職員の方がカラーユニバーサルデザインについてわかりやすく解説している、このようなビラを用いて、さらなる浸透を教育現場でされているというお話をお聞きしました。
 これは、監修が文部科学省になっておりまして、財団法人 日本学校保健会が作成した教育現場での色づかいの配慮と指導が書かれているものです。
 区の職員の方々の中でもこのような形で学校教育関係の方々にこのビラをもってお話をしていただくなど、一つずつ小さいことですけれども、取り組みを進めていただいております。
 是非、今後ともこのような取り組みを、小さなところからでも進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 また、一部の教科書会社では、カラーユニバーサルデザインに配慮した教科書をつくるなど、確実にこの取り組みが進んでいるような状況です。是非、足立区でもチョークや教材などのハード面とCUDに対する理解など、ソフト面などの両方での取り組みをぜひ進めていただきたいと思います。

 さらに、都市整備部や土木部の方でも、公園のトイレの改修や看板の設置などの際にも、CUDに配慮したものの設置を進めていただいております。
 また、区議会事務局ではホームページの作成や区議会だよりにも色づかいの配慮を行っていただいております。まさに足立区の様々な部署で職員の皆様によって、カラーユニバーサルデザインの導入が進められていることをうれしく思っております。

 そこで、現在の取り組み状況を拝見させていただきますと、それぞれの部署においては、確実に取り組みを進めていただいておりますが、今後一つの案件に対する横のつながりを強めていただきたいと思います。

 例えば都市計画課では、バリアフリー、ユニバーサルデザインの観点から障がいを持つ方、マイノリティーの方々と実際に施設を訪れて実地調査を行っているそうです。
 あるときには障がい者団体連合会と連携して、全盲者、弱視者、車いすを利用される方と同行して施設などの使いやすさ、問題点の調査を行っているとお聞きしました。

 しかし、広くユニバーサルデザインの観点から考えますと、例えばこのほかにも聴覚障がい者、色弱者、高齢者、外国人、小さなお子さまなどを連れたお母さんなど、幅広くの方から意見を聞くことが求められると思います。
 現状では、総務や福祉、子ども政策などさまざまな部署にまたがるために、一元的にユニバーサルデザインに取り組む体制には、なっていないように見えます。

 そこで、行政サービスの一元化、ワンストップ化、相談窓口の一元化など、もちろんカラーも含めたユニバーサルデザインの推進や相談などを受け付ける担当窓口の設置をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。


<政策課長>
 ユニバーサルデザインの専管部署といいますか、担当窓口とおっしゃったわけでございますが、まず、ユニバーサルデザインにつきましては、いま委員も前段でおっしゃっていたように、多くの分野にまたがり、多くのところが区民の皆さんに接するということでございますので、担当セクションを一つ決めて、その窓口ですべて解決ということはございません。
 まず、各担当セクションそれぞれが聞き、それぞれの分野について対応していくことが大事だろうと1点考えております。
 また、ユニバーサルデザイン全体については、都市整備の方のまちづくりの関係の検討会もございますので、こちらの中で全体についても検討していくような、そんな方向で進めております。

<都市計画課長>
 いま政策課長が答弁しましたように、9月30目でございますけれども、横断的にこのカラーも含めたユニバーサルデサインを検討する部会を設置しております。
 その中で各所管が取り組むわけでございますけれども、横断的にできるように、まだ統一的に効果的に行われるように、また委員お話の組織、窓口、その辺も含めて検討をこれからやっていきたいと考えております。


【長谷川】
 やはり行政の縦割りをなくして横断的、総合的な取り組み、施策を進めることというのがすごく大事なことだと思いますので、新しい課とかの創設は大変難しいというのはわかっておりますが、是非、今のような話で進めていただければと思います。

 また、部署の新設とまではいかなくても、外部の関係団体との連絡を含めたユニバーサルデザインに関する窓口の一元化という形で、例えばユニバーサルデザインに関する、その中に専門家とか障がいを持つ方との話を聞いて政策を考えていく取り組みというのも必要になってくると思いますが、いかがでしょうか。

<政策課長>
 先ほど申しましたように、いま都市整備の課長もご説明しました、そういった部会をつくって検討してまいりますので、それを含めて今後どうしていくか考えていきたいと思います。


【長谷川】
 是非、その専門家のご意見や、その当事者である皆様の意見を聞くような機会を設けていただきたいと思います。例えば、まちづくり推進会議の中への参加については、今後、可能なのでしょうか。

<政策課長>
 まず、私ども職員の中でこのユニバーサルデザインの分野について分かれておりますので、それを全体的に調整しながら検討していくと、そして、その段階で次の段階になったら、いま言った委員の外部の方をどうしていくかということを考えていきたいと。
 まずは職員の段階で今後のあり方について考えていきたい、そういうことでございます。


【長谷川】
 では、是非、その中で決めていただいて、例えば参加が難しいようであれば、当事者の方々から意見を聴取できるような公聴会を設けていただくとか、そういう機会を是非、進めていただければと思います。
 それから、その会議の中で検討する課題というのは多岐にわたると思いますので、是非、それぞれのメンバーが各担当を持って、例えばある人は環境への配慮の担当、例えばまたある人は景観への配慮の担当、またある人はユニバーサルデザインの配慮を担当するといったぐあいに、担当を設けていただくということはいかがでしょうか。

<政策課長>
 いまのユニバーサルデザインについては、それぞれの分野がそれぞれ取り組んでおります。
 その取り組んでいる分野の関係者が集よって検討しているわけでございますので、新たな担当を設けるというのは、いまある担当の中で、そういうように充実するにはどうしたらいいかということと、それを全庁的にどういった形でまとめていくのか、そういったところを中心に今後やっていきたいと考えております。


【長谷川】
 そうですね。その前段階としてはそういうことも必要だと思うのですけれども、その中で広く議論をしてしまうのではなく、その中で責任ある立場に立つ担当者をトップに決めていただいて、その中で議論をすると、より深まって、より進んでいくのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

<資産管理部長>
 主にユニバーサルデザインに関しましては、ハードの部分とソフトの部分に分かれてございます。
 ハードの部分については公共建築物ですとか、道路ですとか橋梁ですとか、そういった部分についてでございまして、それについに神戸市とか東京都でも条例等でそういった事業に関する部分は決められてございますので、そういったものを含めて、私どもの方で建物についてのものをやっているということでございますので、もう少し進捗状況を見ていただいて、その後のことについてご質問等いただきたいと思います。


【長谷川】
 いまのご意見でよくわかりましたので、長い目で見ながら私も研究をさらに深めて、またいろいろと皆様にご提案をさせていただきたいと思います。

 先日も区役所南館の1階に行きましたら課税課、納税課、外国人登録証明の場所の番号呼び出し機が、CUDに対応する呼び出し機に変更されていました。
 私はこのCUDに関して発言をさせていただいた後、すぐに中央本町区民事務所ではCUD対応の番号呼び出し機に変更して頂き、そして北干往の区民事務所も変更をして頂きました。

 一度にすべてを変えるというのは確かに経費の面からいっても難しいと思われますけれども、できるところから少しずつ変えていくことを、その小さなことの積み重ねが、結果としては足立区としての大きな前進につながっていくと思います。

 今後も是非、引き続き積極的な取り組みをお願いしたいと思います。私もさらに研究を進めて、各自治体の取り組みなどを見ながら、皆様に提案をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。