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2月25日の一般質問 一般質問パート3(子どもの権利について)

今日は、先日からご報告をさせていただいている2月25日の一般質問についての続きです。
 最終回の今回は、「子どもたちが育つ環境の整備・子どもの人権」について行った質問をご紹介いたします。


 近年、児童虐待のニュースが目に付くようになってきたと感じます。
 今年に入ってからも、虐待死や放置死などの悲しい事件が何件もありました。

 民主党政権となり、子どもを社会で育てていくという、日本の古き良き伝統に立ち返っての子ども政策へと転換が図られています。

 子どもたちにとって、両親や家庭のウエイトは非常に大きく、その両親や家庭において、安心して育つことが出来ない環境というのは、想像に耐え難い苦痛だ と思います。
 子どもは、自分の言いたいことや気持ちをうまく表現できないこともあります。
 また困ったことがあっても、どこに相談していいのかなど解決策にたどり着かず、一人で悩むことも多くあると思います。


 周りで見守る大人達が子どもたちのわずかな変化に気がつき、また、ちいさなSOSを見落とさないように、一人ひとりが意識すると同時に、体制作りも大切 です。
 また子どもたちにも、困った時に助けてくれる人たちが自分の周りにいることを、しっかりと情報を提供することも必要です。

 足立区で育つ子どもたちが安心して、心身ともに健やかに育つことが出来るよう、区議会議員としても、そして一人の親としても考え、行動していきたいと思 います。




*****以下、議会での一般質問の要旨の抜粋です*****

〜一般質問は、質問者が質問を全て投げかけ、その後、行政側がまとめて答弁するという方法です〜


 次に、子どもたちが育つ環境の整備・子どもの人権という観点からご質問いたします。

 足立区では来年度からの5カ年計画で、第2期あだち次世代育成支援行動計画が策定されています。
 一昨年、「環境サミットinあだち」に参加くださいました岐阜県多治見市では、あらゆる政策決定に「環境に配慮されているかどうかのチェック項目があ る」とのお話を聞きしました。

 私も、以前に足立区でもそのようにできないかと質問をしたこともあります。
 足立区で行われるさまざまな政策が「子どもの視点」に立っているか「将来の子供たちに資する内容であるか」を、常に総合的に検討しながら政策を進めてい くべきだと思います。

 そこで、今回は、あだち次世代育成支援行動計画の中身について、特に子育てに関する相談や悩み、児童虐待などの観点に絞ってご質問いたします。

 こども家庭支援センターでの一元化や要保護児童対策地域協議会など、足立区の体制は、他の自治体と比べても、見劣りすることなく、取り組みが行われてい ます。

【問】しかし、現在ある制度では、周りの大人が子どもたちをどのように見守って助けていくかという仕組みは出来上がっているものの、子どもたちが自分たち でどのように身を守っていくか、子どもたちへの教育という視点が不足しています。
 子ども達に対する人権教育、困ったときどうすればいいかなどの教育をしていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 また、養護学校などでは、「子どもの権利ノート」が配布され、指導もされているとお聞きしました。

【問】そこで普通学校においても、各学校任せではなく、区として人権尊重教育にも力を入れ、日本国憲法・児童福祉法・児童虐待防止法・子どもの権利条約な どをわかりやすく盛り込んだ、普通学校向けの「子どもの権利ノート」を作成し、学ぶべきであると思いますが、いかがでしょうか?


 また、区内の4年生から6年生までの全児童には、冊子を配布し、悩み事の相談窓口などを紹介していますが、こちらもただ配布されただけで、実際の指導は 学校の判断によるというお話をお聞きしました。

【問】冊子を手にした児童が確実に内容を理解し、たとえば相談窓口などを有効に利用できるようにするために、全児童に中身の学習をさせるべきだと思います が、いかがでしょうか?

 また、今回配布された冊子は、次回の配布は未定とのことです。
 これでは、今回たまたま4年生から6年生だった児童にしか、情報がいかないことになります。

【問】すべての児童・生徒が情報にアクセスでき、相談窓口の存在を知り、いざという時に、利用できるように、内容にあった子どもたちが継続的に接すること ができるようにするべきだと思いますが、いかがでしょうか?



 最後に、環境サミットやスーパー給食、おいしい給食祭りなど、経費をかけ目玉となるイベントを行うことは、区民の皆さんの関心を高める方法としては、決 して悪いことではありません。

 しかし、それらのイベントが一過性のもので、その後の足立区の施策や子どもたちの教育に生かされないのでは意味がありません。
 目先のイベントではなく、本来の目的を達成するための総合的な取り組みが必要です。
 今回、そのような点を考慮し、質問・提案をさせていただきました。
 執行機関の皆様に置かれましても、十分なご検討をお願いいたします。


 また、以前の放課後こども教室の全校での平日全日実施を求めた際にも触れましたが、消費者教育についても、区の担当者に質問すると「取り組んでいます」 との回答です。
 しかし、実際に中身を見てみると、中学校のわずか2校、1学年だけというのが現状です。

 つまり、ほんの一部でも行っていれば、「足立区で行っている」との回答になってしまいます。

 モデル的に事業を進めることは必要だと思いますが、しっかりとその事業の検証を行い、有効と判断されたときには全体に広める、有効性に疑問がある場合に は、見直すという「事業仕分け」をしっかりとおこなっていただけるようお願いをし、質問を終わります。



以下、行政側の答弁です。

<教育指導室長>
 人権教育の充実について、一括してお答えいたします。

 人権に関する指導においては、子ども自身で自分の身を守ることが重要な視点であると考えます。
 教育委員会といたしましては、これまで、いじめに対応するための「教育相談カード」の配布や虐待に対応するための「だれかに話したいときにひらく小さな 本」の配布により、子どもたち自身が相談できる窓口について知らせているところです。

 今後は、人権教育の観点から、学級活動の「日常の生活や学習への適応及び健康や安全に関すること」の内容として意図的・計画的に指導を進めることができ るよう、人権教育推進委員会でカードや冊子の活用、具体的な指導方法について検討するとともに、校長会や生活指導主任連絡会等で各学校への啓発を図ってま いります。

<子ども家庭部長>
 私からは、悩み事の相談窓口を紹介した冊子の配布についてお答えいたします。
 継続して全児童に行き渡るよう、小学校4年生に毎年配布を行ってまいります。また、22年4月に中学生向けの発行を予定しています。
 これについても、同じく継続的に発行し、啓発に努めてまいります。