予算委員会の質問⑧(3月8日) (カラー)ユニバーサルデザイン
テーマごとに分けて、予算委員会で行った質問をご紹介しています。
今回は、私のライフワークのひとつであり、みんなにやさしい街づくりを実現するために必要な、カラーも含めたユニバーサルデザインの推進について行った質問をご報告します。
当選後、初めての本会議質問で、行政・街づくりへのカラーユニバーサルデザインの導入を提案させていただいて以来、区長をはじめ、区の職員の皆様のご理解をいただき、足立区では全国でトップレベルと言える取り組みが進んでいます。
私の目標は「みんなにやさしい街づくり」であり、そのためには「ユニバーサルデザイン」の導入が不可欠と考えました。
しかし、一言で「ユニバーサルデザイン」と言っても、その範囲は広く、またバリアフリーとの違いなど、何をどこから初めていいのか分からないというもの現状です。
そこで、これまであまり注目されず、社会的にもその取り組みが進んでいないカラーユニバーサルデザインに着目し、これを足立区での「ユニバーサルデザインの推進の足がかり」としたいと考えました。
現在、足立区では区の発行する印刷物について、カラーユニバーサルデザインに配慮されたものになっています。
また足立区公共施設整備基準などに、カラーユニバーサルデザインに配慮する項目が追加され、今後、足立区で改修・新築される公共施設に適用されます。
もちろん、印刷物についてもたとえば、ユニバーサルフォントを利用することで、足立区の広報紙なども誰にでもより読みやすいものになるなど、まだまだ工夫すべき点はあります。
また、公共施設だけでなく、街づくり全体に「ユニバーサルデザイン」の概念を導入していくことも必要だと考えています。
今後もカラーユニバーサルデザインはもちろんのこと、広くユニバーサルデザインの普及に向けて、そして、みんなにやさしい街づくりの実現を目指して、さらに取り組みを進めていきたいと思います。
*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****
【長谷川】
次に、ユニバーサルデザインの推進という観点からご質問させていただきます。
はじめに、今回の子ども家庭部の教育委員会への編入など、特に4月には区の組織の改編などが行われます。
そのため、区役所などの区の施設の案内表示も更新しなければなりません。
【問】 そこで、そのような更新の際、ぜひ色遣いはもちろんのこと、見やすいフォントにしたり、表示板の位置を工夫するなど、みんなにやさしいというユニバーサルデザインの概念を積極的に取り入れて頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。
<資産管理部長>
大きな組織編成によるレイアウト変更に際には、特に表示版の位置等につきまして、分かり易く対応をして参りたいと思っています。
また、庁内館のサイン不足で分かりにくいというお話ですとか、多言語表記等についても未納率ということもございますので、こういったことに関して検討を行いまして、順次、ユニバーサルデザインに対応していきたいと思っています。
【長谷川】
予算のこともあるかと思いますが、できるところからぜひ行って頂きたいと思います。
結果としては、足立区役所がカラーも含めたユニバーサルデザインを全面的に導入した、ある種のモデルケースとなるような庁舎にしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、カラーユニバーサルデザインについては、印刷物な区役所内の表示など、区の職員の皆様のご尽力で全国的にみても進んだ取り組みがされていると評価をされていることは、大変感謝いたします。
また、昨年の4月からは、足立区公共施設整備基準などで、新設・更新される区の施設へのカラーも含めたユニバーサルデザインについて、遵守すべき基準が定められました。
次に目指すのは、もっと大きな範囲、「街づくり」におけるカラーも含めたユニバーサルデザインの導入です。
そこで、現在、東六月町において、大規模な再開発計画が進んでいます。
住宅街中心の整備になりようですが、公園やさまざまな案内表示なども設置されます。
【問】 そこで、そのような街全体の案内表示などにカラーユニバーサルデザインを導入し、カラーユニバーサルデザインのモデル地域となるような整備を進めることは如何でしょうか。
もちろん、カラーだけでなく、使用する文字の種類、大きさ、またなるべく段差の少ない街づくりなど、他のユニバーサルデザインの要素も積極的に取り入れることができれば、よりよいかと思いますがいかがでしょうか。
<街づくり課長>
事業者である中央グリーン開発に対して、カラーを含めた全体的なユニバーサルデザインを取り入れた開発を進めるよう働きかけていきます。
【長谷川】
是非とも景観作成ガイドラインの中にも、今お話を頂いた内容の導入をしていただき、区の方からも民間事業に積極的に働きかけて頂きたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
<街づくり課長>
(それも)含めて進めさせていただきます。
【長谷川】
区で出来ること、民間で出来ることはそれぞれあります。
徹底してユニバーサルデザインを取り入れていただきまして、東六月町をモデル地域にして、そこで暮らす住民の方の利便性はもちろん、全国のユニバーサルデザインの街づくりを考えている自治体が、足立区の東六月町を参考にするために、視察に訪れるようになるぐらいの計画を立てて頂けると、また足立区のPRにもつながっていくことと思いますので、積極的な取り組みを期待いたします。
【長谷川】
次に、そのような取り組みを進める体制づくりについてお尋ねいたします。
建設委員会での資料によるとH21年度には、ユニバーサルデザインに関する庁内の検討組織を発足させ、H22年度には全庁調査、H23年度には、ユニバーサルデザインの庁内の体系の整理をしたとあります。
職員の皆さんの取り組みに敬意を表します。
【問】 そこで、過去にも提案したこともございますが、いままで検討・調査してきたことをもとに、ユニバーサルデザイン推進のための専門部署を設け、より積極的な取り組みを期待したいと思いますが、いかがでしょうか。
また、取り組みの根拠となるユニバーサルデザインの推進に関する条例なども、ぜひご検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
<都市建設部副参事>
今、委員がご発言ありましたように庁内の検討組織を持って検討を進めているところではございますが、今、ご発言のありました専管組織だとかそれから条例化のことを含めて検討をして参ります。
【長谷川】
もちろん、議員として条例の提出などもありうる訳で、それも含めて、私自身もさらに勉強して、皆さんと今後ご相談をさせていただきたいと思っております。
私も、浜松市、神奈川県、世田谷区など、多くの自治体の視察を行いました。
そこで、取り組みが進んでいる自治体は、やはりUD推進の専門部署、リーダーがいることが多いという共通点があります。
ぜひともご検討いただきたいと思います。
【長谷川】
次に、区役所、区政としての取り組みはもちろんですが、より広く推進していくためには、やはり区民の皆さんのご理解とご協力が必要です。
【問】 そこで、例えば、出前授業や道徳の授業などで、カラーも含めてユニバーサルデザイン全体に関する授業、心のユニバーサルデザインの授業を取り入れてはと思いますが、如何でしょうか。
<教育指導室長>
人権にかかわる大きな課題としての道徳の中で、取り扱うことは可能でありますが、どのような教材でどのような方法で十分検討しなければならないと考えています。
【問】 例えば、来年度4月以降、学校関係に指導・取り組みはございますでしょうか。
<教育指導室長>
実際このユニバーサルデザインにつきましては、道徳のみならず他の教科の教科書でも扱っているところもございます。
そういったところを踏まえて、そしてさらに人権、または人を思いやる配慮するという視点でそういう教材が作れるか否かを少し慎重に検討させていただければと思います。
【長谷川】
その中で、自分たちの暮らす足立区が、こんなにユニバーサルデザインに取り組んでいることを知ってもらえるようになれば、また足立区を愛する心も持ってもらえるのではないかと思いますので、ぜひご検討をお願いしたいと思います。