災害・オウム対策調査特別委員会 : 原発事故に伴う放射線対策・災害時協定の新規締結
 今日の災害・オウム対策調査特別委員会では、原発事故に伴う放射線対策と災害時協定の新規締結について、執行機関よりご報告がありました。
  1月12日現在の区内の空間線量測定の実施状況として、保育園・幼稚園・小中学校246施設5033か所の測定が終了し、中でも指標値以上の数値を確認した63施設117か所において低減対策を実施しているそうです。
  要対処箇所の傾向:
   雨樋下      46か所
   側溝・側溝泥等  43か所
   建物屋上の排水溝 9か所
  また、公園施設については、先行10施設304か所の測定が終了し、指標値以上の数値を確認した4施設8か所において低減対策を実施したそうです。
  先行施設で得たデータを基に、そのほかの公園についても、1月11日より順次測定を実施しているとの話でした。
  要対処箇所の傾向:
   遊具回り    5か所
   植栽・植木根元 2か所
   側溝      1か所
  また、学校・保育園給食の放射性物質検査について、数値を公表してほしいという区民の皆様のご要望を受け、今回、区として安心情報を提供することになりました。
  検査対象は、千住・小台宮城・新田地区を1エリアとして荒川以北を国道4号と環状7号線で区切ったエリア4か所の計5エリア内で保育園・小学校・中学校各1校ずつ、15施設の給食を検査します。
  詳しい検査結果は以下の区のホームページをご覧ください。
    http://www.city.adachi.tokyo.jp/002/d04100165.html 
  検査は、各校、各園で食した調理済み給食(牛乳含む)を破砕混合して、喫食後に検査します。(保育園については間食(おやつ)も含めるそうです。)
  また、これとは別に、国の動向として、1月下旬までに都立東綾瀬公園でゲルマニウム半導体測定器などにより土壌における放射線物質の沈着状況を調査するとの話でした。
  放射能関係のほかに、震災対策の今後の予定について、自治体間の「災害時協定」の新規締結先が決定したとの報告もありました。
   岐阜県多治見市  平成24年2月13日予定
   宮城県遠田郡美里町 平成24年2月8日予定
  自治体の規模でみると多治見市の人口は112019人(2012年1月現在)、美里町は24,863人(2012年2月現在)。
  締結理由は、多治見市に関しては足立環境サミットに参加等の交流があり、美里町については、東日本大震災の際に足立区職員派遣等の支援を契機に交流があるからとのことでした。
  また、ともに既締結自治体に比較して、足立区から遠距離(約400km)とのことです。
  すでに災害時防災協定を締結している自治体としては、魚沼市・山内町・鹿沼市・那須塩原市・日光市・鋸南町・富津市・山中湖村・蕨市・戸田市・相馬市・特別区・および隣接市となっています。
  提携先の数を増やしてリスク分散させるという考えもあるのかもしれませんが、やはり緊急時の対策として足立区の規模と比べて、あまりにも規模の小さな自治体と結んでも、規模の大きな足立区に対して、実質的に十分な支援が得られるか検討も必要です。
  2008年3月の予算特別委員会での質問で、災害時防災協定の拡充(足立区と同じ体力のある自治体間の協定を求めました)を要望いたしましたが、その偏在性も含めた解消には、まだまだ取り組みが必要なのが現状です。
  今後も足立区と同じくらいの規模の自治体との協定、または複数で足立区と同じくらいになる組み合わせ等も含め、さらなる締結自治体の拡充を求めていきたいと思います。
  最後に、3月9日(金)18時より庁舎ホールで(仮)「東日本大震災」シンポジウムの開催を行うそうです。
  内容は、基調講演・シンポジウム・パネル展示などです。
  また3月16日(金)10時より庁舎ホールで「足立区防災会議(平成23年度2回)」を開催するとのことでした。
 議題は
   ・足立区地域防災計画(修正版)策定について
   ・各種防災マニュアル(避難所マニュアル・帰宅困難者マニュアル・
    災害対策本部マニュアル・部別初動マニュアル)策定について
 となっています。
  是非、区民の皆様に足を運んでいただき、一緒に足立区の防災対策について、ともに考えて頂きたいと思います。


