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決算特別委員会の質問② : 裁判員の支援制度の周知方法

 引き続き、決算特別委員会での質問のご紹介をします。
 今日は、区が独自で行っている「裁判員への支援制度の周知の方法」について行った質問・提案の部分です。


 2009年から始まった裁判員制度は、裁判員に選ばれた国民が裁判官と一緒に、審理を行うものです。
 その裁判員に選ばれた方は、裁判所から通知が届き、特別な理由がなければ、裁判員として裁判に参加することになります。(もちろん、それまでの過程として、選考や予備裁判員などもありますが、詳しい制度は、法務省のホームページでご確認ください)


 要介護者をかける家族が裁判員として要請に応じ、裁判などで裁判所に出向く際に、一時的にデイサービスなどを利用するケースも当然あります。

 足立区では、その場合に当事者の負担を軽くするための助成事業を行っています。
 また、保育の必要なお子さんをお持ちの方への、保育サービスの利用料の助成事業もあります。
(詳しくは、足立区のホームページをご覧ください。)


 基本的に特別な理由がなければ拒否できない裁判員への負担軽減を図るこのような助成事業は、とてもよいものだと思います。
 しかし、一般に裁判員に選ばれたかどうかは、その方からの申請がなければ区としては把握できません。
 区のホームページでこの事業の紹介はされていますが、なかなか一般の区民の皆さんが知ることは少ないと思います。

 せっかくのよい事業ですので、ぜひ区民の皆様にしっていただき、また当事者の皆様にご利用いただくためにも、その周知方法、広報の仕方が重要です。


 そこで、この質問を行うにあたり、最高裁判所から実際に裁判員の候補者に送付される資料をいただきました。
 その中には、本人の当日の交通費や宿泊代などについては記載があるものの、家族の介護や保育にかかる経費に関しては記載がなく、補助もされないことが分かりました。

 そこで自治体が独自で行っているこのような助成事業について、裁判所からの通知に

  「一部の自治体では助成制度がありますので、
    それぞれの自治体に問い合わせてください」

というような記載をしていただけるよう、区として働きかけをしてはどうかと提案しました。


 実は、早速区の担当者が検討をしてくださり、裁判所と協議の結果、通知に記載されることとなったことは、先日のこのホームページの記事でもご紹介しました。
(詳しくは、2012年1月14日の記事をご覧ください。)

 小さなことかも知れませんが、せっかくの事業を有効に活用して、区民の皆様へのサービスの向上につなげることが重要なことだと考えています。


 本当に区民の皆様のための事業に有効にお金が使われるよう、今後も一つ一つの事業を丁寧にみていきたいと思います。




***以下、委員会の質問と答弁(抜粋)です。(読みやすいように、一部修正)***

<長谷川>
 次に、裁判員制度の在宅要介護者家族支援事業についてご質問させていただきたいと思います。
 この事務事業評価調書の250ページに書いてあるものですが、裁判員制度は、2009年5月に法律が施行されまして、8月に初めてその裁判員裁判が行われました。

 皆様もご存じのように、丸2年がたち、3年目に入ろうとしていますが、この評価調書の中を拝見させていただいたときに、足立区としては、要介護者を抱える家族が裁判員に選出されて、一時的に要介護の家族をデイサービスなどに預ける場合に、本人の負担を軽くするため助成事業を行うというものがありました。

 これは本当にとてもよい事業だと思います。
 あと保育のところでも、小さなお子様を持つ親御さんのために、一時保育料の無料助成制度も足立区として創設されているというお話もお聞きしました。


 ただ、一般に、裁判員や候補者に選ばれたかということについて、その対象者からの申請がなければ、区として把握するのは不可能であって、また裁判所からの通知にも、自治体によってこの足立区のような助成事業があることが記載されていればいいですが、実際は記載されていません。
 ですから、足立区のこの制度を知らない人も多くいるのではないかと思います。

 足立区として本当にいい制度を行っているので、周知方法が重要なポイントではないかと私は考えております。
 間もなく、来年1年間に裁判員になる可能性のある方に名簿記載の案内が届く時期ですけれども、区としてどのような周知の方法をとっているのかお尋ねしたいと思います。


【介護保険課長】
 こちらの事業でございますけれども、実際に裁判員に呼び出されるというんでしょうか、そのタイミングというのは非常にはかれないものがございまして、現在は区のホームページで常設的にこの事業を実施しているということをPRしているところでございます。


<長谷川>
 私も、最高裁の方から資料をいろいろいただいてきました。
 この資料を読む限りだと、特にそういう自治体において取り組みがあるので皆さんご連絡くださいとか、そういう内容は書いていません。

 広く該当する区民の皆様にこの足立区の制度を知っていただくために、例えばこういう裁判所からの通知に、一部の自治体では独自の補助制度がある自治体もありますと、各自治体にお問い合わせをくださいという文言を入れてもらえるように、最高裁の方に働きかけをしてはいかがでしょうか。


【介謹保険課長】
 その通知について、実は承知していないところがございます。
 それを拝見した上で、可能かどうかというのは、相手がございますので、確認をさせていただきたいと思います。


<長谷川>
 年間、この裁判員裁判になられる方というのは何十人とか何百人になるという話でもありませんので、裁判に参加して国民としての義務を果たそうとする区民に対して、足立区としてぜひ全力で支援をしていただきたいと思います。
 いろいろな角度から周知を積極的に行うことも必要だと思いますので、お願いしたいと思います。

 また、一時保育の無料助成制度についてなんですけれども、そういえば「あだち子育てガイドブック」にも一言載せた方が、より周知としてはよろしいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。


【子ども家庭課長】
 現在、子育てガイドブックには掲載しておりませんが、掲載のスペースを確保しながら検討してまいりたいと考えてございます。

<長谷川>
 ぜひ積極的に行っていただければありがたいと思います。