災害・オウム対策調査特別委員会
今日は、午前から災害・オウム対策調査特別委員会が開催されました。
東京都が4月18日に地震における新たな被害想定を発表され、執行機関側からその報告・説明がありました。
東京都の被害想定は以下のようになっています。
被害想定の前提条件:
・震源地 東京湾北部を震源とした地震(東京湾北部地震)
・規模 マグニチュード7.3
・発生の時期 冬の夕方 午後6時
・自然条件 風速8m/秒
足立区の主な被害想定
建物被害 全壊棟数 10,082棟
焼失棟数 全壊建物を含む 16,124棟
人的被害 死者 712人
負傷者 11759人
避難者(1日後発生数) 避難者生活者と疎開者の合計 280862人
津波は河川敷等で一部浸水の恐れがあるものの、建物の倒壊や死者などの被害は生じないとの報告でした。
今回の想定に基づき、平成24年度中に「足立区地域防災計画」の抜本改定を行っていくそうです。
私からは、災害時の避難場所について要望をさせて頂きました。
前回の委員会でも指摘をさせて頂きましたが、足立区地域防災計画に関する資料の中には、災害時の一時集合場所や火災延焼防止帯として重要な役割を果たす公園や児童遊園が、人口一人当たり約4,6m2に過ぎず、都市公園法に定められている10m2の整備目標を大幅に下回っているという内容でした。
しかし、この人口一人当たり約4,6m2という数字も、舎人地区の舎人公園のような広い公園と、千住地区の人口密集地帯の公園など、区内のすべての公園を単純に面積で足し合わせて、人口で割るという方法で算出され、どこまで意味があるか疑問との指摘もさせて頂きました。
もともと災害時の一時集合場所や火災延焼防止帯として重要な役割を果たす公園ですので、人口や家屋が密集している地域にこそ必要ですが、現在の算出方法では、人口も家屋も少ない広い土地に、広い公園を作ると、目標に近づいていくことになります。
人口が密集している市街地に一時集合場所や火災延焼防止帯として重要な役割を果たす公園(空地)がなければ、本来の目的を果たせません。
そこで、今回、足立区としても取り組みを先進的に進めている老朽家屋と絡めて意見を申し上げました。
千住地区などにみられる密集市街地域の老朽家屋を区として買い上げ、その土地を空地(公園)にして、周辺の道路幅を広げたり、避難場所としての活用を図ることを提案しました。
副区長からのご答弁を頂きましたが、この事業に国も助成金を出しているそうです。
現在、足立区としては、関原地域の老朽家屋を買い取り、道路幅を広げる作業を行っているとのお話でした。
限られた区の財源の中では難しい問題でもありますが、老朽家屋を区が買い取り、その土地を管理することは治安や安全上も好ましく、さらにその土地を防災に有効活用することが出来れば、より有効的な事業といえます。
本当の意味で、区民の皆様を守るために、人口密度や家屋の密集、道の広ささども考慮した基準を早急に策定を求めていくとともに、老朽家屋問題も併せた今後の対策のひとつとして、私自身もさらに検討を進めて提案していきたいと思います。