代表質問の内容⑦:「区の図書館」について
引き続き、代表質問の内容のご紹介です。
今回は、「区の図書館」についてです。
足立区は他の22区と比べても、図書館数や蔵書数は決して少ない方ではありません。
しかし一人あたりの貸し出し図書数は年間5.3冊と23区でいちばん少ない数値となっています。便利な場所に図書館がないことも一つの原因であると考えられます。
例えば綾瀬のように人口が多いにもかかわらず、図書館がない地域があります。また、千住地区の図書館も荒川の河川敷寄りというように端にあり、とても不便です。
区の公共施設の建て替え・改修が綾瀬地区では予定をされていますが、限られた財源の中で図書館の新設が無理であれば、人口構造の変化に見合う図書館の配置換えなども含めた検討を行うべきです。
私は2008年の決算特別委員会で「魅力ある図書館づくり」について発言をし、足立区の図書館施設の充実と各小中学校の図書室の情報ネットワーク化を構築するよう提案しました。
現在では、既存のシステムを利用して区内の図書館の蔵書情報を各小中学校の図書館の端末からでも区立図書館の検索、予約が可能になりました。
しかし、子ども達が区立図書館の本を予約しても、区立図書館から各小中学校への配送サービスはなされていません。
区立図書館と各小中学校の図書室の連携を強化し、配送サービスを行うことで、より子ども達に多くの本に出会える機会をつくることができます。
いろいろと課題も多くありますが、区民の皆さんそして各児童生徒の皆さんが便利に利用できる図書館づくりを今後も提案し、行っていきたいと思います。
*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****
<長谷川たかこ>
次に区の図書館についてご質問します。
足立区の図書館の数や蔵書数は、他の22区と比べて決して少なくはありません。しかし、一人あたりの貸し出し図書数は、年間5.3冊と23区で一番少ない数値となっています。
【問】
これは、人口の多い場所や便利な場所に図書館がないことも原因の一つではないかと思いますが、区の見解をお伺いします。
たとえば、以前も提案しましたが、綾瀬地区は人口が多いにも関わらず、図書館がありません。また、千住地区も一番端という実態もあります。
以前には、それぞれの図書館ごとで、蔵書などに特色を出して、差別化をして、足立区全体として大きな知の集積地、大きな図書館にすることも提案しました。
【問】
未来を担う子ども達の学びのためにも、人口や便利さも考慮した図書館の新設も含めて、区民の皆様が利用しやすい図書館づくりをしていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
【問】
また、以前にも提案しましたが、足立区全体をひとつの大きな図書館とするため、そして子どもたちが本に触れる機会をより多くするために、区内の図書館と学校の図書室をネットワークでつなぎ、学校の図書室から区立の図書館の本を検索したり、借りたりできるようなシステムを構築してはいかがでしょうか。
これに関しては、実際に取り組みを進めている自治体もあり、子どもたちの本の貸し出し冊数が2倍になったとの報告もあります。ぜひ改めてご検討ください。
(答弁)
【地域の力推進部長】
区の図書館についてのご質問に一括してお答えします。
図書館の設置場所と区民一人あたりの貸出数との関係についてでございますが、人口の多いところ、便利な場所にも少なからず設置されており、貸出数との関係は一概に言えないと考えております。
区立図書館の配置につきましては、第三次基本計画の「地域計画」に基づき、13ブロック全てに配置されており、今後、新たな図書館の建設の計画はありません。
一方で、区民の方が利用しやすい図書館を目指し、図書館ホームページのリニューアルやインターネットサービスの利便性を向上させてきました。
また、「食育」などの特設コーナーを設けたり、地域図書館では「あかちゃんタイム」を導入しました。さらに、勤労福祉会館内に予約図書の貸出・返却のための窓口を設置しました。今後、ギャラクシティにも同様の窓口を設置してまいります。
次に、区立図書館と学校図書室のネットワーク化ですが、現在、学校図書室にはインターネットが使用できるパソコンが2台配置されており、児童生徒が区立図書館の蔵書の検索や図書の予約ができる環境が整っております。今後とも、本の貸出冊数が伸びるよう学校と連携してまいります。