代表質問の内容⑪:「働くこと」の教育について
引き続き、代表質問の内容のご紹介です。
今回は、「働くこと」の教育について行った部分をご紹介します。
子ども達に対して、社会に出てから役立つことを教える授業は重要です。
子ども達が大きくなり、社会に出た場合には、ほとんどの人が働くことになります。働くことを学ぶ際には、雇う側と、雇われる側の両方を学ぶべきですが、労働者の権利などに関しては、人権教育などの場も含めて、学校ではほとんど教えられていないのが現状です。
実際のところ、制度や法律面の学びの授業は、公民での教科書で軽く触れられる程度です。
労働者としての権利・義務を学び、最低限の知識を習得して、勤労観や職業観を育成することはとても重要なことです。
厚労省でも、中学・高校生に労働関係法規の講義への講師の派遣も行っています。
平成23年7月には文科省を通じて各教育委員会に講師の派遣やその資料の活用などについての通達が出されました。
今回、私からは経済同友会のご協力や厚労省の事業を最大限に活用するよう提案をしました。
子どもたちの未来のために、自分たちの将来に夢や希望を抱くことができる教育をこれからも提案をしていきたいと思います。
*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****
<長谷川たかこ>
次に、子どもたちへの働くことについての教育についてご質問、提案をいたします。
子ども達に対して、教科書だけでなく、社会に出てから役に立つことを教える授業は本当に大切です。
これまでも、税理士や社労士の先生による税や社会保険などの出張授業の充実を訴えてきました。
子ども達が大きくなり、社会に出た場合、ほとんどの人は働くことになります。
そこで、働くことに関する教育をすることも大切だと思います。
もちろんこれまで行われているような、職場体験などの現場の仕事の経験も大切ですが、それだけでなく、制度や法律の面も教えないといけません。
働く際には、大きく分けると、自分で起業するか、雇われるかのどちらかしかありません。
経済同友会の協力で、経営者の皆さんによる授業が千寿青葉中学校など、区内4校の中学校で行われています。
【問】
これをもっと拡充していってはどうかと思いますが如何でしょうか。
(答弁)
【教育指導室長】
キャリア教育についてお答えします。
現在、区内小中学校においては、小学校高学年から特別活動や総合的な学習の時間を中心に区独自の冊子「夢デザインシート」を活用し、進学先の選定・職業観を育むキャリア教育の指導を実施しております。
また、体験を通じて働くことの意義などを学ぶ機会である「職場体験」についても、区内全中学校で実施しています。
それらに加え、ご質問の通り、実社会で活躍されている地域の方や様々な職業の方などから、直接仕事の内容や経験などに関するお話を聞く機会を持つことは、将来の自分の進路について考える良い機会であり、キャリア教育の充実に寄与するものと考え、拡充に努めてまいります。
なお、労働者の権利に関しては、中学校学習指導要領において、中学校3年社会科に位置付けられ、雇う側・雇われる側の双方に目を向けた学習が行われています。
<長谷川たかこ>
また、経営者の立場だけでなく、もう一方の労働者の立場の授業も必要です。
実は、労働者の権利などに関しては、人権教育などの場も含めて、学校ではほとんど教えられていないのが現状です。
働くことを学ぶ際には、雇う側と、雇われる側の両方を学ぶべきです。
厚労省でも、労働関係法規を学ぶための資料を作成しており、平成23年7月には文科省を通じて各教育委員会に講師の派遣やその資料の活用などについての通達も出されています。
【問】
ぜひ、そのようなものを活用して、労働者の権利などを学ぶ授業もおこなってほしいと思いますが如何でしょうか。
(答弁)
【教育指導室長】
厚生労働省作成の資料は、労働者の権利や義務、労働基準法の内容などについて分かりやすく記述されているため、その理解を深めるために効果的なものであると考えます。
教育委員会としましては、今後とも、「夢デザインシート」をはじめ、資料などの効果的な活用を再度、校長会などで周知し、よりよいキャリア教育の充実を図るよう指導してまいります。