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文教委員会 視察② 秋田県秋田市立桜小学校 「学力向上施策」について

昨日、今日と文教委員会の視察で、青森県、秋田県に来ています。
昨日の時点で青森県の視察後に電車で移動し、秋田県秋田市にやってきました。
今日は秋田県秋田市立桜小学校の視察です。

秋田県と言えば全国的に小学校の学力がナンバー1の県です。
何故なのか、私はずっと疑問に思っていましたが、今回の視察でその疑問が晴れました。

先ず、学校に到着してすぐに学校の見学をさせて頂きました。秋田市立桜小学校は全校児童数が920名です。地元のマンモス校の綾瀬小学校でも823名なので、人数はかなり多いといえます。
休み時間の見学をしている最中も、子どもたち全員から大きな声で、「こんにちは」と礼儀正しく挨拶をされました(笑)。また、授業中はしっかりと真剣なまなざしで授業に集中しており、音楽の授業では心ひとつにして元気な歌声を披露してくれました。ホームルームでは、騒いでいる子や私語がないのには、驚きでした。

桜小学校のスローガンは「夢にチャレンジ 笑顔満開 桜っこ」
目指す子供像は「知・徳・体のバランスのとれた子ども」です。

校長先生からお聞きした話の中で衝撃的な言葉がありました。それは、「子どもに対する親の意識までは期待していない」とのことでした。

学校では、家庭学習を期待していない半面、親は学校の先生方に絶大の信頼を置いていらっしゃるそうです。(したがって、モンスターペアレントはいないとの話でした。)
ちなみに、学校では子ども達にしっかりと学習をさせ、テスト分析をし、宿題を課し、ノート点検などの学力保障の見取りを行っているそうです。

教師の姿勢には、特に力を入れており、
・お互いに高まりあう、向上しようとする授業力
・目標(学力向上)を達成するために同じ方向で一致協力をしていく
・課題の提出、確認や点検、テスト後の補充など、粘り強く取り組む意識
などを実践しているそうです。

教師間の共通認識・共通目標としては、
・学力向上・保障への責任と自覚
・甘さを捨て互いに競い合う意識
・自ら学習できる児童生徒を本気で育てる
・1・2年生の時からしっかりと勉強をさせる
・評価を生かした学力向上への取り組み
・つまずき解消と二極化を作らない補習
を実践しているそうです。

教職員の授業力や資質が高く、方向性を一つにした職員組織が整備されており、経営の成果が出ているようです。
まさに、子どもに対する先生方の意識がとても高いことに気づかされました。

校長先生の話によると秋田市には塾は全くないそうです。

また、私立の中高一貫校がカトリック校1校のみしかないとの話もお聞きしました。
要は、先生方も塾がないのを分かっているので、自分たちがしっかりと子ども達の学力を伸ばしていこうという使命感に燃えているその姿勢こそが、学力向上につながっていると感じました。
東京との差はここにあるのではないでしょうか。
東京では、沢山の塾と私立などの中高一貫校があり、多くの選択肢があります。その中で、経済的に余裕のある家庭では低学年の頃から塾に通わせ、そうでない家庭との間に差が生じています。また、さらに学校の先生方も、その状況に甘んじているのではないでしょうか。
確かに、日常の学校の事務作業(児童・生徒の出席管理や、成績や指導要録などの業務)などに時間が費やされ、余裕がない状況はわかりますが、それも秋田県の公立小学校も同じだと思います。

学力向上のカギは、教師の自覚に尽きると言っても過言ではないようです。

私は今回の視察で、秋田県の学力向上は、先生方の腕によるものが高いと感じました。
子ども達は、経済的格差で学力の差が生じるのではなく、質の高い授業を提供されれば、ある一定程度の学力は子ども達に必ず付くものだということを秋田の小学校は立証していると思います。

確かに親の意識も大変重要ではありますが、教師の姿勢がものを言うことを痛切に感じた次第です。



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秋田県秋田市桜小学校前で記念撮影