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足立区議会民主党会派視察② 佐賀県立致遠館中高等学校 ICT教育について

今日は佐賀県庁で「発達障がい施策」についてお話を聞いた後に、県庁の方が用意して下さった車で佐賀県立致遠館中高等学校に行き、「ICT教育」についてお話しを伺ってきました。

佐賀県は2011年度から先進的ICT利活用教育推進事業を推進しています。

佐賀県立致遠館中高等学校は、実証研究校の指定を受け、電子黒板や電子教卓、無線LAN環境などが整備されており、タブレッドPCを生徒に1台ずつ配布し、デジタル機器を活用する授業を全校で始めています。
9教科すべてデジタル機器を活用した授業を行っており、1年間の試行錯誤を経ながら利活用のメリットを見極めていったそうです。
デジタル機器は便利な反面、使いすぎると生徒が飽きてしまい効果が薄くなってしまうそうです。そこで、このポイントを定着させたい場合、つまり授業の狙いを明確化しデジタル機器を利用すると効果が高いところと使うべきでないところを分けて授業を組み立て、ここぞという場合にのみ、使用することにしたそうです。
この機器を利用することで、先生方の板書にかかる時間が省け、指導の一部が効率的になり、生徒と向き合う時間や教材研究の時間が増えたとのお話しでした。

また、使い方としては遠隔授業で学ぶ場を保障できると考えています。
例えば、インフルエンザなどの感染症で授業再開後の進度や生徒の学力に深刻な影響が出た場合や災害時などの有事にも活用することも想定しているそうです。
実際にインフルエンザにかかった生徒は、病状が安定すれば、保健室で遠隔授業を受けられるそうです。

現在は、通信環境やセキュリティの面を考慮して、タブレットPCの使用は原則校内のみとしています。ただ、デジタル機器はドリル演習などの繰り返し学習にも適しているので、今後は家庭学習での使用を考え、タブレッドPCの持ち帰りも検討しているとの話でした。

どのようにこの機器を利用するかで、データー保存によってすぐれた指導方法や教材を共有化しやすく、指導の継承にもつながっていくとの話でした。

デジタル機器の活用は韓国では当たり前のように導入をしています。
先生方のスキルが子ども達のスキルに反映してくるとよく言われます。 秋田市の小学校の視察でも感じましたが、先生方の優れた指導力と質の高い授業を提供することで、子ども達の学力に歴然と影響してきます。

今の時代、現場の先生方からは、事務的作業に追われて、研修の時間も少なく、なかなか勉強する時間がないと言われます。

それを受けて、致遠館ではICT推進事業の一環として校務管理(支援)システムの開発と実証を行っていました。生徒の在籍管理から出席、成績、調査票、指導要録の作成までのルートを一貫して管理するシステムを作ったそうです。これにより、教師側の毎日の連絡事項や校務作業、文書整理や県の羅針盤システムの連携を図ることも可能となります。

新たな教育情報システムとなる校務管理システム(基幹システム)を構築したことで(平成25年稼働予定とのこと)、今後、全国的にもモデルケースと成り得る取り組みです。
教師側の事務作業の短縮とそれによる先生方の時間ができることで、より一層の教師のスキルアップに時間を割くことができます。

今日は、デジタル機器を活用した授業を拝見させていただきました。
様々な課題はありますが、足立区でも今後、各自治体での取り組み状況など事例を検証しながら、教育の分野にICT化を進めていきたいと思っています。

長時間、いろいろと丁寧にご説明を頂き大変勉強になりました。
本当にありがとうございました。

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タブレットPCを使用した授業。

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生徒たちにタブレッドPCを使用させ、電子黒板も同時に併用しています。

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佐賀県立致遠館中高等学校前で記念撮影。