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都立六本木高校「チャレンジスクール」 視察

今日は午後から、日頃から親しくしている葛飾区の区議会議員 中村慶子さんと共に都立六本木高校の視察に行ってきました。

都立六本木高校は、不登校を経験した生徒や高等学校を中途退学した生徒を含めて、これまでの教育において自己の能力や適性を十分に活かしきれなかった生徒達が、自らの目標を見つけ、その実現に向けてチャレンジすることができる学校です。

定時制・3部制・総合学科・単位制という本校独自のカリキュラムを組んでいます。募集人数は150名。午前部60名・昼間部60名・夜間部30名となっています。2年次以降の学生に対しても、毎年若干名の募集を設けています。

平成17年(2005年)4月に都立高校4番目の「チャレンジスクール」として、総合学科(定時制/単位制)の高校として開校されました。

教科・科目は芸術・カルチャー系列、情報・マネジメント系列、保育・ケアサービス系列の3つの系列に分かれており、自分のペースで4年間かけて卒業できます。また、他部の授業をあわせて受けることによって、3年間で卒業することも可能です。

このように独自のカリキュラムから、生徒一人一人に対するきめ細やかな指導と、生徒たちの個性や創造力を伸ばすことに力を入れています。

つまずきのある生徒に対しては、分かりやすい授業と、個々のレベルに合わせた習熟度別授業や少人数学級を積極的に導入して、基礎・基本に立った学習指導が必要となってきます。また、規律ある学校生活を送ることで、規範意識を育て、社会の中で生き抜く力を育成していくことも同時に重要な要素でもあります。

入学者数は150名に対して卒業生は90名との話でもありました。

私が現在、研究を進めている発達障がい傾向にある生徒の話しにもなりました。通常学級の中には、知的に障害の無い発達障がい傾向の生徒が約6.5%おり、その生徒に対する指導・助言・支援の整備を早急に進めていかなくてはいけない、喫緊の問題でもあります。

都立六本木高校では、23年度ではスクールカウンセラーが週2日配置され、年に5日精神科医が来校しているそうです。また、臨床発達心理士が年8日来校しているとの話でした。

特別支援教育を念頭に入れた教員の指導と親への助言、そして、その傾向がある生徒に対する気づきの与え方や適切な対応がその後の子ども達の人生を左右します。それは、大学を卒業後の就労や結婚などの場面でより表面化・顕著化していきます。

学校という場は、学力習得の場だけではありません。社会性の獲得の場でもなくてはいけません。子どもの頃から多くの経験を学校という場で学び、学力形成だけではなく、場を読む力、人の気持ちを理解する力を同時に育むことが重要となります。

人の気持ちを理解する力を養うことは、学校を卒業してから社会性や対人関係を築いていく力にもなっていきます。

人間の行動はすべてがつながっています。

支援を行う側と支援をされる側の(発達)課題をしっかりと精査し、今後、実際にこの支援を行っているところとの実例と成果、その検証が必要となってきます。

今、世の中には社会的自立に課題を持っている人たちに対する支援の整備が十分に整っていません。

 しかし早期にこの問題に取り掛かることで、それを最小限に食い止めることは出来るはずです。

今後もさらに研究を重ね、全国的にも支援をしているところにはくまなく出向き、その取り組み状況を見聞きしながら、日々、専門家とも議論を交わして、この問題の支援整備を早急に構築していきたいと思います。