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文教委員会:通常学級での特別支援教育施策について

今日は、午後から文教委員会が行われました。

私からはその他事項で、知的に障害の無い発達障がい傾向にある子供たちが通常学級に6.5%いる問題を指摘させていただきました。

日野市や京都府、鳥取県米子市でも取り組みを始めているユニバーサルデザインの導入を足立区でも行うよう、提案をしました。

今年度の地方都市行政視察は、11月上旬に決まりました。また委員会の中で、講師をお呼びして勉強会を行うことにもなり、視察先と講師依頼の検討を我々議員が委員長に書面をもって要望することができます。

過去にも私の提案が行政視察先になったこともあり、今年度も委員長あてに下記の提案をさせて頂く予定です。

視察候補自治体・講師依頼について 検討ポイント

 A】視察候補自治体

 鳥取県米子市 (人口 150,019人 、64,562世帯、面積 132.21km2)

 

 【ユニバーサルデザインの授業への取り組み】

文部科学省が平成24年12月に公表した「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国実態調査」の報告によると、知的発達に遅れはないものの学習面や行動面で著しい困難を示す発達障がいと思われる状態の児童生徒の割合は、全体の6.5いる。

その内、授業時間内に個別の配慮・支援を受けている子供たちは45%、授業時間以外の配慮が26%、現在も過去も支援を受けていない子どもは39にものぼり、この調査の考察には「学習面、行動面で困難を示す児童・生徒を取り出して支援をするのではなく、それらの児童・生徒が理解しやすい配慮した授業改善を行うことが重要である」としている。

 ここ米子市における特別支援教育は、障害の有無にかかわらず個別の支援を必要とする児童生徒一人一人を支援するという視点に立ち、一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うことを基本方針としている。

通常学級において特別支援教育を進めていくことは、特別な支援が必要な児童生徒自身に対する支援だけではなく、周りの児童生徒へのわかりやすい授業づくりや一人一人が生きる学級づくりにつながるものである。

 児童生徒一人一人に確かな学力の定着を図るためには、指導する側が「何を」「どのような方法で」行うかを十分に把握し指導することが重要であるが、同時に児童生徒の個性を理解し、一人一人の実態に応じた指導を進めることが一層求められるものである。

 このような考え方に基づき、米子市教育委員会では学力向上、特別支援教育の具体的な取組として、ユニバーサルデザインの授業とその学級づくりを進める「まなびの支援ガイドブック」を作成した。

 現在、小中学校を対象とした内容として、全教員に配布し実践を行っている。

 

【B】講師依頼

明星大学 人文学部 心理学科 准教授 小貫悟先生

臨床心理士・博士(教育学)

 【日野市小中学校における、ユニバーサルデザインの授業への取り組みについての講演】

日野市教育委員会は「ユニバーサルデザインの教育」を小中学校において、積極的に導入している。

日野市では、平成22年度に東京都日野市の全小中学校25校・全教師約650名が参加し、通常学級内での特別支援教育の実践の現状と報告、到達点をまとめた書籍を発行した。

執筆者は東京都日野市公立小中学校全教師と教育委員会、日野市教育委員会の特別支援教育の助言をしている小貫悟明星大学准教授

学習環境から指導方法に渡るまで、発達障がいなどの傾向のある子ども達に対し、通常学級で配慮ある取り組みの実践事例集を東京書籍から「通常学級での特別支援教育のスタンダード」として一冊の本にまとめ、広く全国に向けて発行している。

平成19年度から全国でスタートした特別支援教育に対して、日野市はいち早くその前の年の平成18年度から取り組みの検討を始め、市の教育委員会の中に特別支援教育推進チームを立ち上げ、明星大学と連携をし、各学校の巡回相談を強化し、どこの学校であっても特別支援教育に関わる悩みがある場合には、その内容に応じて行政や専門家などが相談にあたるという目標達成に向けた体制を強力に整えている。

ハード面では、全小学校に「リソースルーム」と称し、週に1~2時間の個別指導が受けられる学習支援室を設置し、平成19年にモデル校を立ち上げ、平成23年に全小学校17校で実施し、現在では約350人もの児童が利用している。

また、中学校では、平成24年にはモデル校を立ち上げ、今年度からは2校のモデル校で「リソースルーム」が実施されており、1週間に1時間の学習支援が行われている。この「リソースルーム」は個々の子ども達の学習支援である為、そのこの能力や個性にあった教材や指導方法の工夫がなされており、基礎学力の定着に結びついている。今年度以降、全中学校でこの取り組みを導入予定。

特別支援教育の視点を全ての児童生徒の指導に生かす取り組みを始めたことにより、一人一人の教育のニーズを把握した適切な教育支援が行われている。これは、障害の有無にかかわらず、全ての児童生徒の学習指導・生活指導に抜群の効果を発揮している。