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イイトコサガシIN足立 「発達障害を知ろう!」講演会&ワークショップ

今日はイイトコサガシによる「発達障害を知ろう!」という内容で講演会&ワークショップを足立区NPO活動支援センターで行いました。

このイイトコサガシに私は18時間参加をしていますが、まさに当事者の事は当事者でしかわからない!この一言に尽きます。

イイトコサガシの主催者でもある冠地情さんは、幼少期に発達障害が見過ごされたまま「生きづらさを抱えた状態」で成人期になり、その困難さは発達障害の特性からだったということが判明された中途診断者です。しかし、冠地さんのように自らの特性に向き合おうと病院に行って診断名をもらう人はごく一握りの希望のある方々です。
私は、発達障害特性が強く出ているにもかかわらず、自ら自己改善を行わない、周りを疲弊させていく人たちに焦点を当て、その人たちに手が差し伸べられる支援を構築していきたいという強い想いでこの発達障害を研究しています。

発達障害特性が強く出ている成人期の当事者は、「周りから共感が返ってこない斜めな人たち」ともいえます。

本人はオリジナリティーが強い為、それ故に他者から違和感が返ってきたり、それが失笑だったり…認めてもらいたくても、自分が思っているような共感が返ってきません。そのため、成長過程の中で自己を守るために必要なコミュニケーションスキルを学ぶ機会を喪失してしまいます。失敗した経験が積み重なり、自分をこれ以上傷つけたくないために自分の殻にこもり、自己理解や他者理解が進まない状況の中で、傷つけるか、傷つけられるかの何れかしかない選択肢の中で生きづらさを抱えたまま成長し、引きこもりの状態に陥ります。

冠地情さんの話しによれば、発達障害はいくつかのプロセスがあります。

第1段階:発達機会喪失障害
多数派の論理で物事が進むため、自分は普通ではないというレッテルの中で発達する機会を喪失してしまう。
発達機会が喪失し、やがては損失になり、消失していくそうです。自分を消すことは出来ないので、自分を否定する社会全体を消そうとして、引きこもりや学童期であれば不登校になっていくそうです。

第2段階:発達思考無自覚停止障害
嫌なことはあいまいにして先送り状態にしようと、無自覚に思考がストップし物事の困難性を逃避してしまうそうです。

第3段階:発達言語学習機会喪失障害
自殺をほのめかすことでコミュニケーションを図ろうとする。

当事者と一緒にいる家族が一番、この状態に振り回される率が高いようです。本人は、自殺と言っているにもかかわらず、以外と違う場面ではあっけらかんとしていたりします。自分を理解してくれない家族を困らせてやろうという気持ちで自殺という言葉を吐いている場合もあります。一番、家族が心配し振り回されるのがこの段階です。

診断名が出たけれども、その支援策がないのが現状です。冠地情さんもそのように感じ、自らそれを打開するために立ちあがりました。今迄発達する機会が喪失している人たちに対して、その未熟なスキルをどのように成長させていくのか。発達機会を創出する具体的な支援を作ることが求められます。

そのためにも、気付きのある心ある発達障害特性のある当事者たちが声を上げ、その支援策を作っていくことが必要です。

その具体的な支援は官僚や医者は作れません。

「本当に効果的な支援策は当事者でなくては作れない」 私はこのように思っています。

これからも声なき声を上げている当事者の皆さんと力を合わせて、その支援を創出する柱を作っていきたい思います。  



DCIM0341

冠地情さんによるワークショップの  一コマ。