代表質問の内容④【戸籍業務の民間委託について】
前回に引き続き、今回は「戸籍業務の民間委託について」行った代表質問をご紹介します。
区は戸籍住民課の業務の民間委託について、東京労働局から違法な「偽装請負」に当たると是正指導を受けました。先進事例として注目をされた民間委託は大きく後退する結果となりました。今後、このような是正指導を受けたことを真摯に受け止め、業務手順の見直しや職員を新たに配置するなど、適正な請負契約に改め円滑な対応でサービスアップを図り、区民の信頼回復に全力で努めなくてはなりません。
そして、外部化ありきではなく、どのような手法が最も効果的で効率的なのか、適切な検討を強く要望します。
以下、代表質問の内容と、その答弁です。
*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****
<長谷川たかこ>
戸籍業務の外部委託について質問いたします。
当区では戸籍業務の外部委託について、東京労働局から7月に業務の実態が労働者派遣法に違反する偽装請負にあたるとして是正指導を受け、大失態を全国に発信させてしまいました。10月に委託業者との契約変更、来年4月までに是正終了させなくてはなりません。
1.今回の問題は、区民に対しての信頼を損なう大きな損失です。今後、信頼回復のために区民サービスをどのように向上させていくのか、区民に対する説明責任と反省を含め、答弁を求めます。
【区民部長答弁】
戸籍業務の民間委託についてお答えいたします。
今回の東京労働局の指摘を真摯に受け止め、業務手順の見直しや職員を新たに配置するなど、適正な請負契約に改めるとともに、円滑な対応でサービスアップを図り、区民の信頼回復に努めてまいります。また、外部化の現状や改善策を広報やホームページでお知らせすることで、区民に対する説明責任を果たして参ります。
<長谷川たかこ>
2.今回の重大なミスを区として真摯に対応し、他分野で行っている外部委託についても十分な検証をして、今後の新規の外部委託については、一度立ち止まって慎重にすべきと考えますが、如何でしょうか。
3.区長挨拶では「十分な検討と慎重な準備を積み重ねて、適切に推進」と推進ありきです。検討結果によっては、推進すべきではないという判断もあるはずです。また、慎重な準備に対しても十分な時間が必要と思いますが、課税業務や児童手当支給業務に関する委託についても早期に進めるつもりなのか、答弁を求めます。
【政策経営部長答弁】
今後の新規の外部委託と、課税や児童手当業務に関する委託のご質問について、一括してお答えいたします。
東京労働局の是正指導については、真摯に受け止め、庁内で情報を共有しながら、今後の外部化業務に関し、慎重な検討と十分な準備を行っております。
来年度から民間委託を開始する、国民健康保険業務や会計管理業務については、平成27年度に委託範囲の50%程度、平成28年度に残りの委託範囲を委託するなど、委託範囲を段階的に拡大し、適切に民間委託を推進してまいります。
また、課税業務や児童手当業務については、現在、業務分析をした事業者からの提案を受けて、業務効率化やコスト効果について、所管課と情報共有しながら、共に内容を検討している段階です。
今回の戸籍業務における経験を生かしながら、決して外部化ありきではなく、どのような手法が最も効果的で効率的なのか、適切に検討を進め、より良い手法を選択してまいります。