代表質問の内容⑩【「ごみの戸別訪問収集事業」について
前回に引き続き、今回は「ごみの戸別訪問収集事業」について行った代表質問をご紹介します。
高齢者の社会的孤立が多発している中、足立区では高齢者の単身世帯も多く、生活課題が多様化し、複雑化しています。高齢者の割合は年々増加しており、現在75歳以上が77259人で、区の人口推計では平成30 年には約87256 人、10年後には108195人と年を追うごとに高齢化率が上昇しています。核家族化が進む中、地域、家族とのつながりが希薄になっている高齢者に対し、必要な人が必要なサービスを受けることが求められます。
孤独死や孤立死が社会問題化している中で、訪問してごみを収集することは、安否確認にもなり、安心・安全な生活の確保にもつながります。
この事業を拡充するには、人材や機材を補充するなど予算がかかります。今後、清掃事務所職員の収集方法や費用などを検討したり、有償での地域ボランティアの仕組みを作るなど、戸別訪問収集事業の拡充を図るために、多角的な観点から検討をしていかなくてはなりません。
足立区に住む、ご高齢者や障がいをお持ちの方など、より多くの方々にこのサービスが広く提供出来る様、今後も調査・研究をしながら議会で提案をしていきたいと思います。
以下、代表質問の内容と、その答弁です。
*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****
<長谷川たかこ>
次にごみの戸別訪問収集事業について、伺います。
現在、足立区では、体の不自由な方や介護保険における要介護3以上で近隣の方などの協力が得られない世帯に対する資源・ごみの戸別訪問収集を平成25年2月から行っています。65世帯に対し清掃事務所の職員がごみの戸別訪問収集をしていますが、現在では、積極的に募集はしていません。
核家族化が進む中、地域、家族とのつながりが希薄になっている高齢者に対し、必要な人が必要なサービスを受けることが求められます。
<長谷川たかこ>
【問】
そこで、ごみ戸別訪問収集の対象者の枠を広げ、新規で広く募集をしていただきたいと思いますが如何でしょうか。
現在、保木間の一部の地域で、ボランティアによるごみの戸別訪問収集を行っています。地域ボランティアを広げ、寄り添い支援活動の一層の促進にもつなげて頂きたいとは思いますが、支援の担い手の不足が大きな課題となっています。
ゴミの戸別訪問収集をボランティアによる有償制度にしたり、清掃事務所職員の収集方法や費用などを検討し、戸別訪問収集事業の拡充を図るなど、より多くの方々にこのサービスが提供出来る様、努めて頂きたいと思いますが、区の見解を求めます。
【環境部長】
ごみの戸別訪問収集の拡充に関するご質問に一括してお答え致します。
現在、戸別訪問収集については、広く新規募集はしておりませんが、地域包括支援センター等から清掃事務所に相談があった場合には、制度についてご案内をし、状況を確認の上、必要な方には戸別訪問収集を実施しております。
この戸別訪問収集を拡充し、広く募集するためには、清掃事務所職員による戸別訪問収集だけではなく、ごみ出しの支援が必要な方を地域で見守り、支えていく仕組みが必要だと考えております。引き続き、新たな仕組みづくりについて検討をして参ります。
<長谷川たかこ>
【問】
このような事業を通じて、高齢者の雇用の創出につなげて頂きたいと思いますが、区の見解を求めます。
【環境部長】
次に、高齢者の雇用創出についてお答えいたします。
何歳になっても自分のお健康状態に合わせて、仕事ができることが生きがいとなり、介護予防、健康寿命の延命へとつながることから、本事業が雇用の創出に直接つながらなくても、高齢者の社会参加として有効であると考えております。