代表質問の内容⑫【「発達障がい児・者に対する個別支援計画事業」について】
前回に引き続き、今回は「発達障がい児・者に対する個別支援計画事業」について行った代表質問をご紹介します。
発達障がい児・者はコミュニケーションや注意・集中の困難さ、感覚の問題など、特有の困難を抱えています。乳幼児期から成人期にかけての全ライフステージを通して、個々の発達障がい特性に配慮した支援が行われることが必要です。
個別支援計画をつくり、実際に取り組むことで「早期支援」を行い、さらにその結果を次の機関に引き継ぐことで途切れない支援を継続させることができます。現在、国では、0歳から18歳まで一貫した切れ目のない支援を行うために、個別支援計画シートを示していますが、各自治体によってばらつきがあり、東京都はこの事業を積極的に進めていません。先進的には、鳥取県、埼玉県が進んでいます。
様々な生活場面で障がい特性を適切に理解してもらうためにも、足立区で個別支援計画シートを活用した取り組みを進めるよう提案をしました。
以下、代表質問の内容と、その答弁です。
*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****
<長谷川たかこ>
発達障がいは、うつ病、ニート、引きこもり、不安定就労、いじめ、児童虐待、不登校、中途退学など、様々な社会的要因の一因となっています。発達障がいに対する社会的関心が近年急速に高まっているにもかかわらず、グレーゾーンの診断名の付かない人たちに対する支援体制の整備は非常に乏しいものがあります。
乳幼児期から成人期までの全ライフステージに切れ目のない発達障がい者支援体制を区として早急に整備し、足立区独自の支援システムを構築し、開発・実践する必要性があります。
国では、0歳から18歳まで一貫した切れ目のない支援を行うために、個別支援計画シートを示しています。様々な生活場面で障がいの特性を適切に理解してもらうために作られたものです。
その活用は各自治体に任せられており、足立区では就学前のチューリップシートや小中学校では学校生活支援シートを活用していますが、18歳までには至りません。
【問】
そこで、0歳から18歳まで一貫した切れ目ない支援を行うためにも、国が示している個別支援計画シートを活用し、教育と福祉の連続した支援が継続して受けられる取り組みを早急に行って頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
【福祉部長】
発達障がい児・者に対する個別支援計画事業についてお答えします。
0歳から18歳までの個別支援計画については、発達障がい児・者に対する支援において、重要な課題と認識しております。今後、関係所管と連携して参りますが、個人情報の取り扱いなど慎重に検討すべき課題もございます。先進事例などについて調査研究して参ります。