予算特別委員会の内容②【「子どもの貧困対策・ひとり親家庭の支援」・情報提供の充実について】
今日は、引き続き予算特別委員会で行った質問をご紹介します。
昨日に続いて、「子どもの貧困対策・ひとり親家庭の支援」・情報提供の充実についてです。
離婚問題の際には、当事者は精神的に孤立している場合が多く、必要な情報量が入ってこない状況があります。世田谷区の実態調査では、ひとり親家庭の現状として、支援制度の認知度の低さや孤立感の高さが顕著に表れています。ひとり親家庭の中には、区の窓口を利用する時間がない、パソコンを持っていない、新聞を取っていないなど、積極的な情報収集が困難な状況の家庭もあることに着目することが必要です。
ひとり親家庭への支援に関わる取り組みとして、身近で手軽な通信手段である携帯電話を活用したメール配信サービスや冊子の配布などひとり親家庭に対する支援制度の情報提供の充実を図ることが重要と考えます。子育てと生計を維持することなどに日々追われ、相談時間の確保や情報収集をする余裕がないなど、ひとり親家庭の困難さに寄り添った相談支援や情報提供の在り方などを総合的に整備していくことが必要です。シングルの親によるメッセージを同じ境遇の方々に発信することで、同じ境遇の方々にとっては共感しやすく、励みにもなります。また、新規事業のサロン(ひとり親家庭が定期的に集い、お互いの悩みを打ち明けたり相談し合う場)も1か所の開設となりますが、今後さらなる拡充も検討すべきです。
ひとり親家庭になって間もない家庭は、生活環境の変化が著しく、親自身が生活の中で直面する問題にひとりで悩み、精神面でも不安定な状況にあります。
ひとり親家庭を孤立させず、地域全体で子育てを見守ることができるつながりを持たせるためにも、ありとあらゆる工夫を総合的に整備できるよう、さらなる提案をしていきたいと思います。
*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****
<長谷川たかこ委員>
では、次に、施策の内容について提案をさせて頂きます。
【問】
世田谷区では「ひとり親家庭が新しい一歩を踏み出すため」の小冊子が作成されています。拝見したところ、シングルになった父親・母親、当事者のメッセージ付きでした。離婚問題の際には、当事者は精神的に孤立している場合が多く見受けられます。
シングルの親によるメッセージを同じ境遇の方々に発信して頂ければ、同じ境遇の方々にとっては共感しやすく、励みにもなります。ひとり親家庭になる前、或いは直後の人たちの将来がイメージしやすく、励みになるような伝達の仕方を検討して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
<親子支援課長>
メッセージにつきましては、どのような所に掲載をしたらよいのか、あるいはどのような内容がいいのか、または、本当に読み手のどう伝わっていくのかというような課題がございますので、今後の研究課題というふうに考えております。
<長谷川たかこ委員>
現在、区のホームページを拝見すると、一目でひとり親家庭の支援策がわかるような表示がされていません。他の自治体を拝見しますと、ひとり親家庭の欄では、一目で分かりやすく掲載されています。
足立区でも、ひとり親家庭の各種優遇制度、例えば、住居支援、JR通勤定期の割引、都営交通の無料パス、水道・下水道料金の減免や粗大ごみなど処理手数料の減免など、このような支援があることがひとり親家庭のホームページを開いた時に、すぐに視覚に入るような分かりやすい表示をして頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
<親子支援課長>
これにつきましては、他自治体の例を参考にさせて頂きながら、利用者の視点から考えて参ります。
<長谷川たかこ委員>
是非、ご検討をして頂きたいと思います。
【問】
さらに、ひとり親家庭に対する支援制度の情報提供の充実ですが、世田谷区でも行われていますが、身近で手軽な通信手段である携帯電話を活用したメール配信サービスというものを足立区でも導入し、活用して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
<親子支援課長>
メール配信につきましては、この3月下旬ぐらいから子育てナビの中の一つのメニューとして提供して行きたいと思います。
<長谷川たかこ委員>
是非ともお願いしたいと思います。
子育てと生計を維持することなどに日々追われて相談時間の確保や情報収集の余裕がないなど、ひとり親家庭の困難さに寄り添った相談支援や情報提供の在り方を総合的に今後整備していく事が求められます。
【問】
ひとり親家庭の親子が、地元で交流し集える場を提供することも必要と考えます。足立区では、来年度には、駅前の地域学習センターなどの場所を活用したひとり親家庭の交流会を1か所検討されているとお聞きしています。できれば1か所ではなく、初年度から、区内5か所ほどの交流場所を開設して頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
<親子支援課長>
来年度のサロンにつきましては、先ず、参加者がどれくらい期待できるのかというところが、中々読み切れないところ、また初めてでございますので、どのようなメニューで参加者の方が増えて頂けるのか、この辺を検証して行きたいと思います。
来年度につきましては1か所でという事でございます。
<長谷川たかこ委員>
今後、拡充についても検討をして頂きたいと思います。
【問】
その具体的な内容ですが、保健師などを導入して頂き、その方々を支援員としながら、支援が必要な方々をつなげる役割を担って頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
<親子支援課長>
サロンには、私どもで配置をいたします、ひとり親家庭委員という保育園長OBの先生方を配置させて頂きます。この支援員も、毎回、サロンの方には参加をさせて頂いて、具体的なご相談等をお受けいたしますので、その中で必要に応じて専門的な機関に紹介、或いはつないでいくという事を考えています。
<長谷川たかこ委員>
わかりました。
【問】
では次に、ひとり親家庭の人たちが今後、自主的なサークル活動が行えるよう、そのサポートも区として行って頂きたいと思いますが、如何でしょうか。
<親子支援課長>
将来的に、ひとり親家庭の方々が自主的な活動を始められた場合には、その活動を見まして、私どもがどのような支援ができるか、その可能性についても考えて参ります。
<長谷川たかこ委員>
ひとり親家庭の人たちが自立して皆さんで楽しめるサークル活動を行えるよう、是非とも区がバックアップして頂ければと思います。