代表質問の内容⑦【「保育園の一時保育制度の拡充・待機児童問題」について】
前回に引き続き、今回は「保育園の一時保育制度の拡充・待機児童問題」について行った代表質問をご紹介します。
現在、一時的に保育施設に子どもを預けたい時、認可保育所や東京都認証保育所、小規模保育施設で一時保育を行っています。
足立区では、認可保育所103か所中、生後6か月以上の預かりが2か所、1歳以上が20か所となっています。また、0歳児(生後57日目)からは、認証保育所が42か所中40か所、小規模保育施設では21か所すべてが一時保育をしています。さらに、病後児保育は2か所です。
一時保育は保護者の通院、リフレッシュしたい時、病気やけがの回復期のお子さんを仕事が休めず預けたい時など様々な場面で活用するものですが、夫婦共働きでも、お互いに仕事の働き方を工夫し見直す事で、急を要するときには一時保育を活用しながら、自分たちの力で家庭保育をしている家庭も少なくはありません。
当区においては一時保育施設があるにもかかわらず、実際に利用したい時に利用できない状態であり、それは、月齢が低ければ低いほど一時保育の枠がなく、0歳児は1日一人しか預からない園もあります。
実質、制度があっても、0歳児は全く利用できない状態です。
仕事で一時保育を活用している人も多い中で、一時保育の待機児童に関しても重要な課題として、認識すべきです。誰もが安心して仕事と子育てが両立できる体制を構築して行きたいと思います!
以下、代表質問の内容と、その答弁です。
*****以下、議事録の抜粋(要旨)*****
8.保育園の一時保育制度の拡充・待機児童問題について
<長谷川たかこ>
現在、保育園の待機児童問題が全国的にも喫緊の課題の中、夫婦共働きでも、お互いに仕事の働き方を工夫し見直す事で、急を要するときには一時保育を活用しながら、自分たちの力で家庭保育をしている家庭も少なくはありません。
そのような中で、当区においては一時保育施設があるにもかかわらず、実際に利用したい時に利用できない状態となっています。現に、急を要することで一時保育を利用したい時、登録をしている保育園に連絡をすると1・2か月前に一時保育の予約を入れなければ受け付けてもらえません。また新規で利用する場合、必要な日時に予約を入れることが難しい状況となっています。既に利用している方が曜日と時間を決めて定期で通わせており、新規の人はその枠外でなければ利用できないという状況になっています。
月齢が低ければ低いほど一時保育の枠がなく、0歳児は1日一人しか預からない園もあります。実質、制度があっても利用できない状態です。また、区が委託している子育てホームサポートもうまく機能しておらず、民間のベビーシッターも同様に子どもの月齢が低ければ低いほど、対応するシッターが少なく、緊急時のマッチングが非常に困難です。このようなことからも、全ての制度で、月齢が低い乳幼児の一時保育は門戸が閉ざされています。
仕事で一時保育を活用している人が多い中で、一時保育の待機児童を解消することも当区の重要な課題として認識するべきです。
【問】先ず、一時保育を利用したくても利用できない待機児童がいる現状を区はどのように把握しているのか、伺います。もし把握できていないのであれば、すぐにでも実態を調査することを求めます。区の見解を伺います。
<子ども家庭部長>
保育園における一時保育制度の実態把握についてお答え致します。一時保育利用者の実態調査については、現在、行っておりませんが、待機児童世帯へのアンケート調査の中で、実態把握できるよう検討いたします。
<長谷川たかこ>
【問】
認可保育所が現在、行っている一時保育の月齢は生後6か月以上、しかもたったの2園です。そこで、月齢が低い乳幼児が対応できる全ての認可保育園で、生後57日目以降の乳幼児の一時保育が行えるよう整備をして頂きたいと強く要望しますが区の見解を伺います。
<子ども家庭部長>
認可保育園の生後57日目以降の乳幼児一時保育の整備についてお答え致します。
1歳児未満の一時保育の受け入れについては、必要性は認識しております。しかし、認可保育所での実施については、0歳児専用の保育室や定数に見合った床面積、職員の配置などの基準が求められており、現在の定数を見直す必要が生じて参ります。0歳児の待機児童解消を優先するため、現段階では、一保育を拡充することは困難な状況です。