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✩✩厚生文教委員会①【3歳児健診における目の疾病及び異常の早期発見・早期治療の実施体制の確立を求める請願】

白石正輝 委員長  本陳情は、新規付託でありますので、執行機関の説明を求めます。

 

衛生部長 それでは、衛生部の請願・陳情説明資料の4ページをご覧ください。
 件名、所管部課名は記載のとおりです。
 請願の要旨ですけれども、1点目、乳幼児の目の健康について、小児の視機能管理を保護者に冊子などを用いて周知・啓発すること。
 2点目、弱視の早期発見・早期治療につなげるためにオートレフラクトメーターを用いた検査や視能訓練士・眼科医が視力を測る体制を早急に構築すること。
 3点目、集団健診以外の場でも、3歳になったら眼科医でオートレフラクトメーターを用いた検査を受けるよう、保護者に呼びかけること。
 4点目、常日頃から子どもの視力について相談できる窓口の設置や、各保健センターで不定期でもカメラ型のオートレフラクトメーターを用いた検査が受けられる支援体制を早急に構築することです。
 内容及び経過ですけれども、現在の状況ですが、まず、1点目、3~4か月児健診においては、小児科医により「追視」や「斜視」など眼の見え方について診察を行っております。また、母子健康手帳には、視覚の発達について記載されております。
 2点目、この機器が海外製であり、日本での精度管理に関してのデータが少ないこと、加えて、国及び東京都が示している3歳児視覚検査の推奨検査に入っていないことなどから、現在、導入については今後の研究課題としております。
 5ページをご覧ください。
 3点目、3歳児の視力検査は、東京都のマニュアルに準拠しながら実施しております。
 また、問診を聞く中で不安があれば、精密健康診査票を発行し、眼科医療機関への受診を推奨しております。
 4点目、子どもの視力についての相談は、各保健センター等で随時、保健師が受けており、相談内容によって小児科医が行う経過観察健診や医療機関の紹介を行う体制となっております。

 

白石正輝 委員長  それでは質疑に入ります。
 何か質疑ありますか。

 

横田ゆう 委員  請願に関わってちょっと調べましたが、視覚の発達する時期というのは生後1か月から1歳半頃までにピークに達し、その後、徐々に衰退し、8歳頃までには消失するということです。感受性期の高い時期に弱視治療をすれば、効果が上がるとされています。この視覚感受性期を過ぎてしまうと、年齢が高くなってから治療を始めても手遅れになってしまうということがあります。
 3歳児で弱視が発見されれば、就学時頃までに矯正することができます。3歳児の視力検査は非常に重要と思いますが、どうでしょうか。

 

保健予防課長 横田委員ご指摘のとおり、3歳児健診の視力検査は大変重要と考えております。

 

横田ゆう 委員  先ほど説明がありましたけれども、3歳児の時の視力検査の状況をもう少し詳しく教えてください。

保健予防課長 3歳児の視力検査ですけれども、目の検査用の絵指標というものを保護者の方に使っていただいて、お子様の視力を自宅で検査していただきます。
 3歳児健康診査アンケートというのがございまして、そこに、自宅でやっていただいた検査の状況をご記入いただいて、当日それをお持ちいただいて、その内容によって視力検査を行います。
 なお、そこでもまだ問題ある方につきましては、精密検査票を発行しまして、眼科医の受診を勧奨しているところでございます。

 

横田ゆう 委員  私、先ほど、この視力検査表というのをいただいたのですが、
      [資料を提示]
 こういうものになっていて、最初にリンゴとか飛行機とか書いてあって、ダーッとこれを見ると、これを2m半、お母さんと子どもが離れて、こっちの小さいほうを見て、これは何ということで確認していくということですとか、あとは簡単なアンケート調査があるのです。
 そういったもので、例えば目を細めたりするかとか、顔を回して横目で見たりするかとか、そういったアンケートになっていますが、そういうもので例えばお母さんが忙しいとか、そういったことで見逃されてしまった場合、就学期まで分からないまま弱視であることが見落とされてしまったようなケースもあるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

保健予防課長 区としましては、3歳児健診でその部分をしっかり把握できたものにつきましては必要に応じて、先ほど言いましたように、精密検査を受診するよう勧奨してございます。
 その後、例えば4歳、5歳になっても、それが見落とされたということについては、今のところ保健所でやっていますが、3歳児健診が最後でございます。
 あとは保健所のほうで、逐次、保健師が必要に応じてそういう健康相談に応じてございますので、その場で把握できたものについては相談しながら必要に応じては専門医療機関につなげる、そういう取り組みをしているとこでございます。

 

横田ゆう 委員  0歳のときの視力というのは0.1なのです。徐々に、1歳半ぐらいをピークに見えていきますけれども、生まれたときから見えなければ、本人も見えているのか見えてないのかちょっと分からないし、親にもそういった知識がないということでは、簡単なアンケートと視力検査で、例えばここでチェックが入ったとしても、3歳児健診の場では内科医しかいないということでは、やはりきちんと検査できない、発見できないのではないかということが考えられます。
 オートレフラクトメーターを使って機能訓練士の配置をした、きちんとした検査をする必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

保健予防課長 先ほど衛生部長が説明しましたように、これにつきましては海外の機器でございまして、きちっとした精度管理が今のところデータがないということ等踏まえましても、国、東京都でも3歳児の視覚検査で、この機械を使ったほうがいいとの奨励はされてないので、今のところは研究課題とさせていただいているとこでございます。

 

横田ゆう 委員  群馬県では、先駆けてカメラ型のオートレフラクトメーターを導入しています。それから、23区では練馬区、港区、杉並区では導入がされており、弱視の方の発見率が高くなっているということです。
 一方、足立区の発見率は0.5%未満となっており、早期に発見するために必要ではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

 

保健予防課長 昨年、保健予防課長会で23区でのこれについての検討がなされたところでございます。
 そのときに示された資料のデータは、平成30年のものなのですけれども、要精密検査の率が23区平均では、3.8%でございました。
 一方、足立区は2.1%、横田委員ご指摘のとおり、練馬区はこの機械を導入してございますので、そこで10.2%となってございます。
 なお、3%未満の区は、足立区を含めましてそのときは12区という状況でございました。

 

横田ゆう 委員  足立区は、歯科健診などは非常に熱心に取り組んで十分な成果を上げているところですが、目の分野においても早期に発見して障がいを最小限に食い止める必要があると思います。
 是非、対策をするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

保健予防課長 繰り返しになりましたが、現時点におきましては、今、3~4か月健診、又は3歳児健診でやっている取り組みをこれをしっかり実施していくことが今現段階では考えているところでございまして、機器の導入については研究課題とさせていただいているとこでございます。

 

白石正輝 委員長  横田委員、請願・陳情の採択を執行機関側に求めても実際には無理ですから、採択、不採択は議会で決めますので、そうした質問はひとつ控えていただきたいと思います。

 

横田ゆう 委員  是非、今、研究課題とおっしゃっていましたが、今後とも検討を図っていただきたいと思います。

 

白石正輝 委員長  他に質疑ございますか。

 

いいくら昭二 委員  オートレフラクトメーターの請願、過去に足立区にこのような要望がまずあったのかどうか、その点についてお伺いします。

 

保健予防課長 このような形で出てくるのは今回、初めてでございます。

 

いいくら昭二 委員  先ほど、追加署名で51名がということで、この点について区はどのように認識しているのでしょうか。

 

保健予防課長 そういうお声があるということはしっかり受け止めていきたいと考えております。

 

いいくら昭二 委員  この説明のところでも、3歳児健診のところで、先ほどるる説明があったのですけれども、小児科医の先生により斜視、追視ということであるのですけれども、この点に関しては区としてはどのような見解でしょうか。

 

保健予防課長 これについては、やはり3~4か月健診については小児科医が入ってございますが、3歳児につきましては、いいくら委員ご指摘のとおり必ずしも専門の医師でないので、一定程度は診ていただけるかなと思っていますけれども、又は必要によってやはりそこで足りない部分については要精密検査のほうにつなげていただいて、眼科の医療機関に受診していただくよう、しっかり勧奨していきたいと思っているところでございます。

 

いいくら昭二 委員  このオートレフラクトメーター、今回の請願を受けて区のほうは今、そのような前向きな形でやってくということで、より深めていくということでよろしいのでしょうか。

 

保健予防課長 研究させていただくということ、まず機器の導入について、それが費用対効果等ございます。その辺はこれからも研究させていただければと思ってございます。

 

いいくら昭二 委員  最後なのですけど、練馬区のほうではこれを導入したということで、区のほうも当然に連携を取っていると思うのですけれども、その状況について説明をお願いします。

 

保健予防課長 練馬区のほうで導入したときにつきましては3台購入しまして、1台当たり110万円ほどの経費がかかったと聞いております。
 また、それを使うために専門職を配置してございまして、聞くところによると、人件費が1万3,000円というようなことを聞いてございます。
 これから必要に応じて毎月、保健予防課長会というのがございますので、その中で、また各区の状況をしっかり把握して逐次報告させていただければと思っているとこでございます。

 

白石正輝 委員長  他に質疑ございますか。

 

はたの昭彦 委員  今回の請願については、より早く子どもたちの弱視の可能性を発見して、医療機関につなげるということでの請願だと思うのです。
 先ほど説明の中で、弱視の要精密検査率については、足立区は2.8%とおっしゃっていました。
 一方で、装置を導入した練馬区は10.2%ということなのですが、この差というのは区としてはどのように受け止めているのでしょうか。

 

保健予防課長 機器を導入すると擬陽性者というのが多く出るという、そういうことは機器を導入したときの利点ではないのですけれども、そういう課題があるというのは聞いてございました。
 そういうことによって、足立区の5倍の数値が出ているのではないか、そういう認識でおります。

 

はたの昭彦 委員  資料を調べたところ、弱視発見率についても、23区全体で0.8%だったけれども、導入した練馬区では2.9%ということで言えば、平均より高い弱視発見率が練馬区であるということで言えば、要精密検査率というか、検査につなげた数が多かったということで発見につながったということなわけです。
 先ほど、一般の内科医の方が眼科も目の健診も3歳児においてやっているということを言えば、いろいろなスキルもあるし、得手、不得手もあるだろうから、そういう意味では、こういった機械を導入してやるということで一定のレベルの検査というか、基づいた結果をというか、弱視発見率につながるというふうに思うのですけど、いかがでしょうか。

 

保健予防課長 やはり機械を導入してやったほうがいいか、やらなくてもといったほうが、どちらかと言えば機械をやって全数そういうふうに調査したほうが疑い例というのを発見率は高まると、それによって要精密検査の数も増えますし、そうすると率も上がってくるかなということは考えておるところでございます。

 

白石正輝 委員長  他に質疑ございますか。

 

杉本ゆう 委員  この請願の要旨の4番のところで、まさに、今、子どもがこれからタブレットであるとか、スマートフォンに触れる機会が増えるというのは事実だと思います。
 そういう意味で、先ほどからずっと議論に出ている3歳児健診の重要性というのは本当にそのとおりだと思うのですが、今おっしゃっていたように、オートレフラクトメーターというのが実際どういうものなのかというところの研究は今後、必要になってくると思うのですが、今、海外製ということで日本でのデータは少ないということなのですが、今後、我々この委員会のメンバーとしても、この請願をどういうふうに判断するかという意味で、いろいろデータを提供してもらわないと判断しづらい部分があると思います。
 それで、オートレフラクトメーターって、まず、海外での普及具合というのはどれぐらいなのでしょうか。

 

保健予防課長 海外でございますか。

 

杉本ゆう 委員  海外製ということですので、海外では既に普及しているものなのかどうか。

 

保健予防課長 実は、海外の普及率についてはデータは持ってございません。

 

杉本ゆう 委員  ということであれば、今後、研究課題としていると、よくこういう書き方をされるのですけれども、まず海外でどれぐらい普及しているのかと、あと何年ぐらい既に運用されているものなのかというのを是非、調査していただいて、そしたら日本よりはかなり多いデータがあるはずですので、それを見せていただかないと、3歳児健診とかそのときにやらなきゃいけない重要性は分かっているのですけど、我々としてもこの機械を入れたほうがいいのか、あるいは皆さんここでおっしゃっているように東京都のマニュアルに準拠する、あるいはそれに足立区としてプラスアルファの施策を足して、また別の方法を取らなきゃいけないのかというのを判断しなきゃいけなくなると思いますので、ただ単にデータが少ないので、この機械を入れるところではまだ疑問がありますというだけだと我々判断しづらい部分があると思うのです。
 ですので、その点に関して、まず今データがないということであれば是非していただきたいというのが一つ要望と、もう一つ、東京都のマニュアルに準拠しながらという、5ページの3番に書いているのですけれども、先ほど横田委員が子どもに見せる視力の紙を持っていましたけれども、区としては東京都のマニュアル準拠という形で基本的に、今まさにこのブルーライトの問題とかになっているところでは特に問題ないというふうな認識でよろしいでしょうか。

 

保健予防課長 現段階では、東京都のマニュアルに沿って今やっていますので、それが今の段階ではベストかと思っておりますけれども、機器を使った検査については繰り返しになりますけれども、今後、検討させていただければと思っているとこでございます。

 

杉本ゆう 委員  すみません、ちょっと一つ誤解のないように、ということは、機械を使うほうがいいのか悪いのかということで、こちらが使ったほうがいいということを聞いたわけではなくて、その機械を我々が判断するより、機械を使ったほうがいいのか、そうじゃなくて別の方法を考えたほうがいいのかと、この機械がそもそもどういうものなのかがちゃんと分からないので、そういうのをまた何かしらの形で示していただけなければ、我々も判断しづらいなと、そういう意味で先ほど質問しました。

 

白石正輝 委員長  他に質疑ございますか。
      [「なし」と呼ぶ者あり]

白石正輝 委員長  質疑なしと認めます。
 それでは、本請願について採決をいたします。
 各会派のご意見をお願いいたします。

 

ただ太郎 委員  この請願につきましては、心配のあるお子さんにつきましては眼科医療機関への受診を勧奨しているということで、心配があれば目のお医者で診てくださいねということも区の健診のときにお伝えをしているということですけれども、いろいろな議論の中で弱視というものが早期発見できれば早期治療につながるということであれば、それにこしたことはないのかなと。
 ただ、機械の費用ですとか、それには専門の先生が必要になるということもあるでしょうし、センターでやっていくなら年間幾らかかって、それを何十年やっていくとなると幾らかかるということもいろいろあると思いますので、まずは継続ということでお願いをします。

 

いいくら昭二 委員  我が会派といたしましては、やはり子どもたちが将来の足立区を担っていただけるということで、やはりしっかりと足立区としましても対策をやっていかなくちゃいけないという中において、初回ということで議論を深めることによって様々な課題等が見えてくると思いますので、公明党といたしましては継続ということでお願いします。

 

横田ゆう 委員  やはり早期発見が子どもたちの将来の目の質を決めてしまうということでは非常に重要な請願でありますので、採択を求めたいと思います。

 

銀川ゆい子 委員  請願の要旨にも記載があるとおり、子どもがこれからタブレットとかパソコンを使う機会が増えていくことにより、子どもの目が酷使されやすくなっていくと思いますので、今後、子どもの目をしっかりと守っていくため、また保護者の意識を高めていくためにも子どもの目を守るための対策はしっかりと行っていきたいなというふうには思っておりますけれども、先ほどからご意見ありましたけれども、費用の問題であるとか他区の状況もまだ進んでいない、この機械が海外製で、まだどのようなものかちゃんと分かっていないというところもあると思うので、今後の継続としてお願いしたいと思います。

 

白石正輝 委員長  それでは、本請願について採決をいたします。
 本請願は、引き続き継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
      [賛成者挙手]

白石正輝 委員長  挙手多数でございます。さよう決定いたしました。