決算特別委員会の討論内容
10月12日に行われた決算特別委員会の討論内容です。
私は議会改革を全力で推し進める会を代表して、第60号議案 令和3年度足立区一般会計歳入歳出決算から、第63号議案 令和3年度足立区後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算までの4議案に対し、すべて「認定」の立場で討論を行います。
コロナ禍の中で「乗り越え、そして踏み出す。あだちから」と銘打ち、ワクチン接種事業やPCR検査体制の充実、病床確保といった新型コロナ感染症対策に加え、区内経済を支える事業を展開し、区民や事業者を守ることに力点を置かれた予算編成でした。
大規模災害時における水害・震災対策の強化、地域災害拠点中核病院・三次救急などの機能を持つ東京女子医科大学付属足立医療センターの開設や区内6つ目となる文教大学の開校、悲願でもあった竹ノ塚駅付近鉄道高架化や六町駅前安全安心ステーションの開設、妊娠期から出産・子育て期に関する切れ目のない支援の拡充や学校教育における発達障がい特性のある子ども達や不登校児への支援事業については、私が議会で長年提案してきた政策を次々と実現して頂き、この点において、高く評価を致します。どの政策をとっても今を生活している私たちにとって、そして子どもたちにとって、よりよい足立区を残すための未来志向型の事業の実施は、細かい点においてはまだまだ発展・拡充事業へと展開する必要がありますが、高く評価いたします。
さて、決算の中身を見てまいりますと、一般会計の歳入総額は、3521億円余、前年度比5.2%減、歳出総額は3391億円余、前年度比6.2%減となりました。実質収支額でみても113億円余の黒字、実質収支比率も6.7%です。経常収支比率は財政調整交付金や地方消費税交付金等の増収などから77%と令和元年以来2年ぶりに適正水準とされる80%以内に改善され、コロナ禍による悪化した経済状況の中で何とか良好な水準に戻すことができました。しかし、北綾瀬駅前ペデストリアンデッキ整備には5億円、花畑川環境整備工事では9億2千万円余の補正予算を求める状況となりました。
予算案の議会への提出の際には十分に検討されたものを提出し、議会での審議の後に、予算額が間に合わずに補正予算を組むなどの議会の審議の空洞化を招くような事態が起こらぬよう、しっかりとした運用の仕方を含めた反省と検討をお願いいたします。
また、コロナ禍による影響で、子どもたちを取り巻く環境が著しく悪化しています。マスク依存症の弊害として、子ども達の集中力やコミュニケーション力、学習意欲の低下など、子どもたちの健全な心身の成長を損ねる状況です。子どもを持つ多くの親たちが大変危惧しています。
子ども達の中には、マスク着用により、酸素供給量の低下によるめまいや頭痛は日常茶飯事で子どもが泣いて帰ってくることもあり、夏場においては何度も自宅でケアをされている事例が報告されています。このように、学校現場におけるマスク着用による是正を求める声が全国的にも、足立区においてもたくさん声が挙がっています。
決算審議を見た多くの親御さんから、区長に対するコメントが多く寄せられております。
区民の声にも届いていると思いますが、このまま国からの指示待ちで、区として何もされない、仕組みを作らない責任は大きいです。区長には、大切な我が子の大事な成長過程における健全な心身の成長が過度なマスク強要により阻害され、命に係わる大きな問題として一人一人の親が大変危惧しているという切実な思いを再度、ご理解・ご認識していただきたいと思います。首長判断でこの事態を変えることができます。
区長には、足立区における子ども達の環境の改善とあらゆる方々に支援が行き届く新たな支援制度の構築に努めていただくことを強くご指摘致します。
本決算特別委員会の審査の中で、私は次の指摘をいたしました。
・足立区立保育所の指定管理について
・高齢者の補聴器を購入する際の助成制度の拡充について
・障がい者やその家族に対する個々の人権に配慮した対応と改善について
・医療的ケア児支援事業の構築について
・文化・芸術について
・コロナ禍における子どもたちを取り巻く環境の改善について
・誰一人取り残さない地域子育てコミュニティの創設・子どもの第3の居場所の構築について
・発達障がい特性児・者・家族支援について
・不登校児童・生徒への支援について
これら私からの指摘に対して、今後の予算編成並びに執行、区の政策に反映していただきますことを強く要望いたしまして、討論を終わります。