☆医療的ケア児・家族支援1-1
2021年、国では、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が可決されました。国や自治体が医療的ケア児の支援を全面的に行う責務を負うことが義務化されており、保育園や学校の設置者などに支援措置の責務があることを明確化しています。
足立区では医療的ケア児支援に関する保健、医療、障がい福祉、保育、教育、連携、連絡調整、情報交換を図ることを目的に、令和元年度から医療的ケア児ネットワーク協議会が設置されました。
<目下の課題は学校の受入れについて>
☆子どもたちが成長する過程で様々な課題が生じており、段階的な支援が必要です。
現在、足立区では指定する区立保育園3 園において、医療的ケアを必要とする 1 歳児クラス以上の子どもの受け入れを行うようになりました。
・上沼田保育園
・東綾瀬保育園
・中島根保育園
・さらに2023年4月には2名の看護師採用を前提に千住あずま保育園と大谷田第一保育園も新規実施します。
<課題>
・現時点で具体的な園の情報がなく、保護者は不安
・保育園を希望する就労予定の親にしてみると、来年度のタイミングで、希望する保育園以外にも選択肢があるのか、また、指定の保育園しかない場合に確実に入れるのか、大変危惧しています。育児休業と職場復帰の期限もあり来年度の復職が必須となる親にしてみると、仮に希望する保保育園に入園できなかった場合には、現在の状況ではデイサービスに通わせるほかなく、デイサービスでは、基本的に週5日の預かり保育が難しく、また預かり時間も短いところがほとんど。実質、母親の職場復帰は難しく、退職せざるを得ない状況。
・医療的ケア児を預かってくれる私立園を探すことも、医療的ケア児を抱えたご家庭では、その負担も大きく、外出もままならない状況下で、保育園を検討するために自ら出向かなければならないというのは、大変厳しい状況です。また、私立保育園の加点ももらえないため、確実に入れる保証もなく、選考は通常と同じように点数順に実施され、医療的ケア児を預かってくれる私立保育園を探すのが大変な苦労となります。
<他自治体と足立区の取り組み状況は?>
・千代田区、中央区:全ての認可保育園で医療的ケア児、受け入れ可能。
・品川区:区立保育園全園、受け入れ可能。
・文京区:区立保育園 13 園にて、受け入れ可能。
・中央区:2024年年 4 月に区立園 1 園において医療的ケア児専用室が新規開設予定。
・目黒区:看護師が配置されている区立保育園が受け入れる方向で検討を行い、保護者の希望や園の受入体制の状況によっては私立園でも受け入れるといった環境を整備。
・足立区:2023年4月からは、足立区エリア5ブロック化し、5園で医療的ケア児を受け入れ、幅広い区民ニーズに応えられる環境を構築する予定。
今後、増えることも予想される医療的ケア児の受け皿としては、先進自治体と比べると、まだまだ受け入れ園とその人数が極めて少ないのが現状。
#医療的ケア児
#早稲田大学マニフェスト研究所
#2010年最優先政策提言賞受賞長谷川たかこ
#2017年優秀政策提言賞受賞長谷川たかこ
#2021年グランプリ最優秀政策提言賞受賞長谷川たかこ
#2018年2022年優秀政策提言賞ノミネート長谷川たかこ