カテゴリー記事一覧

【過去の活動報告】


【活動カテゴリー】


【過去の議会報告】


【議会報告:請願】


【議会報告履歴】



✩文教委員会②【有効ないじめ対策の実施を求める請願】

○吉田こうじ 委員長  (2)受理番号12 有効ないじめ対策の実施を求める請願を単独議題といたします。前回は継続審査であります。
最初に、追加署名の提出がございましたので、区議会事務局次長から報告をお願いします。

 

◎区議会事務局次長  本請願につきましては、8月17日付で2名の追加署名の提出があり、合計で152名になりましたので御報告いたします。

 

○吉田こうじ 委員長  執行機関は何か変化はありますか。

 

◎教育指導課長  特に変化はございませんけれども、今、夏季休業中とかということもあり、新たに学校の方には、気になる子どもたちへの報告だったりとか、そういうことは求めているところです。

 

○吉田こうじ 委員長  それでは質疑に入ります。


質疑はございませんか。

 

◆長谷川たかこ 委員  この請願の書かれた元校長先生の思いが、この文章にすごくしたためられています。その先生は辰沼小学校の元校長仲野繁先生です。

いじめに対する対応策、体を張ってやっていらっしゃったのです。


以前、足立区としては、辰沼小学校の取組をモデル校としてやっていきますというお話で実施してくださったことはありますが、なかなか広がらないというのは、やはり各学校における校長先生の理解度だったり、力量だったり、その手腕によるものなのかなと思うところです。

 

辰沼小学校では、いじめ対策レスキュー隊の実践版がされています。これを今後、足立区全域にどういうふうに落とし込み、いじめ対策とのバランスをとっていくのか、教えていただけますでしょうか。

 

◎教育指導課長  辰沼小学校の取組、実際私も見たり、中身も見て、とてもいいものだなと思っています。実は、今、昨年度より中学校の方で校則について子どもたちが主体的に考えるという取組を始めています。これが、今、次の世代に受け継がれていて、今、現中学2年生の生徒会の子たちが一生懸命、じゃあ、今、今年はどうやって考えていこうかというふうに主体的に学び始めているところです。


こういうふうに、子どもたちがまず主体的に動くというのが一つスタートラインに立ちますので、こういうところをいじめだけではなく、ほかのところでしっかり養成しながら、その事例に対してどういうふうにアプローチしていくかというのを校長会とも相談しながらやっていきたいというふうに考えています。

 

◆長谷川たかこ 委員  今の事例は中学生ですが、いろいろな仕掛けをすることで、そのきっかけになるのだろうと推察します。小学生についてですが、なかなか自主的にやりなさいと言っても取組ができるというのも5、6年生ぐらいなのかなと思うところです。小学1年生からいじめをしたらいけないということを根づかせるためには、学校が一丸となり、校長先生が旗頭になってやっていくしかないと思います。

 

校長会で呼び掛けるのもベターだと思いますが、なかなか校長会で呼び掛けても広がらないというところがあります。辰沼小学校のモデルケースを教育委員会の方で落とし込んで、目標値を決め、いついつまでにここら辺まで達成といったようにやると、見える化でより実行力があるのではないかなと思われます。見える化をしながら具体的に落とし込んで実践していく事を今年度、どこかのタイミングからやっていただけるとうれしいのですが、いかがですか。

 

◎教育指導課長 まず、小学1年生から主体的に動くというのは非常に難しいことですが、今、小学校の方では挨拶運動というのがまず一番最初に取り掛かる主体的な動きなのです。なので、そういう事例も併せながらどういうことがいじめに対してまず第一歩として子どもたちが主体的に動けるかというのを教育指導課の方でも考えながら、何か一つでも動きを付けられたらいいなというふうには考えております。

 

◆長谷川たかこ 委員  学校だけではなくて、家庭の取組も必要だと思っています。

親の理解度、家に帰ってからも、家庭の中で話し合うような場をつくるということも、教育委員会からも仕掛けをしていただきたいと思います。親に対する周知啓発活動にも是非力を入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 

◎教育指導課長  教育指導課の方では保護者に対して啓発の資料だったり、通知をつくってきました。このコロナ禍の3年間で、かなり学校から保護者の足が遠のいていたところがありましたので、今年度の保護者会だったりとか、そういう授業参観であったり、そういう機を有効に使いながら、何か啓発できればいいなというふうに考えております。

 

◆ぬかが和子 委員  私も辰沼小学校のいじめをなくしたいという、当時の本当にすばらしい取組だなというふうにも思って、その普及というのは大事だと思っているのだけれども、それとともに、大体小学校だといじめは、よくギャングエイジと言われているような中学年ぐらいから顕著になるんじゃないかと思うのだけれども、どうですか。

 

◎教育指導課長 おっしゃるとおりで、低学年の小学1、2年生のときには大体大人、親だったり担任の先生とのコミュニケーションというのが主になってくるのですけれども、小学3、4年生でようやく周りの子たちとコミュニケーションを取り出して、そこでトラブルに発展するというのが多いというふうに感じております。

 

◆ぬかが和子 委員  私は、そのときに、いろいろなケース、私も相談も受けたケースもたくさんあったし、やっぱりどれだけ子どもたちが多様性を認められるかだと思っているのです。つまり、ちょっとほかの子とは動きが違う子、それから、もしかしたらヤングケアラーのように家に困難を抱えていて、何か毎日きれいなお洋服を着てこられない子、そういうほかと違う子を当たり前に受け入れて、そして違うからと違うことをおかしいというふうに思うんじゃなくて、お互いに受け入れられる、そういうふうに子どもたちが育っていくということが大事かなと思っているのですが、どうでしょうか。

 

◎教育指導課長 おっしゃるとおりで、学校では道徳であったりとか、様々な場面でみんなを大事にしなくていけない、自分も他人も大事にしなくてはいけないことを言っているのですけれども、残念ながら、ここ最近、許せない子たち、謝れない子たちが増えてきています。それはやはり子どもだけじゃなくて大人もそうで、本当に許せない、自分が主体になって自分の主張が正義になっていくというのが顕著に出ていますので、そこの辺は保護者も含めて子どもたちもそうですけれども、しっかり人を認めるというのはどういうことなのかというのを分かりやすく説明できるような形で何か考えていきたいというふうには考えております。

 

◆ぬかが和子 委員  私は、そういう点でも、この後の陳情の課題にもなっていますけれども、インクルーシブ教育というのは非常に大事だなと思っているのです。実際に教育実践で聞いた話でも、医療的ケア児のお子さんだと、いわゆる知的障がいはないので普通の学校に足立区ではないですけれども行ったお子さんがいて、そのお子さんが入って、そこを正しくみんなが理解したことで、そのクラスの子みんなが優しくなったというのです。だから、自分と違う子どもを温かく受け入れられる空気ができた。だから、そこの先生は、かえって来てくれて医療的ケアを要するお子さん来てくれて、みんなが優しくなれて、いいクラスになったのですよという話を聞いたのです。

だから、是非そういう角度で本当に多様性を受け入れられるような、そういう教育のあり方というのを、いい事例なにかを推奨しながら広げていっていただきたいと思っているのですが、どうでしょうか。

 

◎教育指導課長  おっしゃるとおりで、様々な困難を抱えている子たちが教室に入ることで、みんなが優しくなるという事例は、私も担任しながら何人も受け入れてきましたので、それは実感として分かっております。


ただ、子どもたち、先生が一丸となってもこれはなかなか難しくて、やはり後ろにいる保護者が同じベクトルで、あの子のことを大事にしようというふうな形で話してくれないと、一発で壊れてしまうものなのです。


なので、そこの啓発を一番に考えながら、何とかいい事例をたくさんつくっていきたいなというふうには考えております。

 

○吉田こうじ 委員長  よろしいでしょうか。

 

◆たがた直昭 委員  1点だけ確認させていただきます。
先ほど、教育指導課長の方から、今、長期休暇中ということだったのですけれども、学校に行って対面するという機会がほとんどない中で、この長期期間中のいじめの何か相談とか、いろいろな形は受けているのですか。

 

◎教育指導課長 今回の長期休業に入ってからのいじめの相談というのはないのですけれども、事前にトラブルが続いていて、ちょっと心配だなという子たちは何人か私どもの方でチェックしておりますので、その子たちには学校の方から1週間に1回、若しくは2週間に1回というところで電話連絡、連絡帳のやり取りというのを指示しております。

 

◆たがた直昭 委員  当事者にとっては、本当に学校が始まったら、またいろいろな部分で精神的にも考えられることが多々あるかと思うのですけれども、例えば新学期に始まった場合の最初の10日間でも1週間でも、その辺の対策というか、教員に対しては何か指導されているのですか。

 

◎教育指導課長  全て、今、継続中のトラブルを抱えている子たちは個票をつくっております。その個票に基づいて学校が登校してきたときの確認であったりとか、親との連絡であったりとか、関係児童同士の状況というのを全てデータで提出するように求めていますので、それこそ始まった1週間というのは本当に気を付けて見ていますので、そのようにやっております。

 

○吉田こうじ 委員長  他にございますか。

 

◆伊藤のぶゆき 委員  少し、1点だけ、いじめの問題なのですぐに解決はしないのかもしれないのですけれども、いじめのアンケートをしているじゃないですか、各学校で子どもたちに、いじめの件数が出てきて、それなりに解消しましたよという数字が出ているのですけれども、いじめている子どもたちというのは自分たちがいじめをしているということに関して理解をしているのですか。

 

◎教育指導課長 多くの場合は理解をしていません。

 

◆伊藤のぶゆき 委員  そうしていると、いじめられている子どもの認識と、いじめているであろう子どもの認識がずれているわけじゃないですか。更に、それを認識してないとなったときに、その子がいじめをしているというふうには、どういうふうに認識をしてもらっているのですか。

 

◎教育指導課長 どうしても、いじめというのは、ずっと継続的に何か嫌なことをやったりとか、たたいたり、蹴ったりというのを想像しがちなのですけれども、今、学校の方でいじめとしてカウントしているのは、継続的じゃなくても、瞬間的に嫌な思いをさせた、例えばそれが言葉であっても、身体的なものであっても、その1回というのをいじめというふうに捉えています。なので、継続的に4回やれば、それは4回のいじめというふうにカウントしています。

なので、嫌な思いをさせた、この子がすごく嫌がっている、悲しんでいるという状況を説明して、その一瞬がいけないのだという説明をすると、子どもたちは、「あ、僕はそれをやってしまいました」というふうに認められるので、長いスパンでやってしまうと子どもは理解できないので、その一瞬一瞬をしっかりいじめとして、これはいじめなのだよというふうにして、今、理解をさせているところです。

 

◆伊藤のぶゆき 委員  なるほど、分かりました。
その中で、当然、いじめを受けたという認識で、ちょっとしたことが嫌だったからいじめを受けたということもあると思うのですけれども、中には今言ったように継続的にいじめを多分される子どももいると思うのですけれども、継続的にいじめをしている生徒に対して、生徒、学童に対しての親へのアプローチというのは、どの段階で発生するのですか。

 

◎教育指導課長 基本的には1回何かあったことについては、加害、被害両方とも保護者に報告するように学校には指示をしています。

 

◆伊藤のぶゆき 委員  大体が1回の単発的なことだったらお互いの意識の違いというのもあるとは思うのですけれども、そういう継続的に行われている場合の親御さんで、それに対してどういうふうに解決といったら変ですけれども、その親御さんに対するアプローチの仕方というのはどういうふうに、要するに報告はするけれども、定期的にやっているのですか。それによって改善がされているのかどうなのかというのは、どれぐらいの頻度で改善がされるのかなというのを聞きたい。

 

◎教育指導課長 本当にこれは100ケースあったら100とおりのやり方があるのですけれども、とにかく継続している場合には、報告だけではなくて、保護者を学校に呼んで子どもも交えながらしっかり話をしていって、こういうことが駄目なのだというのを話はしています。


ただ、なかなかそれだけではうまくいかないことが多いですので、学校は組織としてやりますので、いろいろな視点から見ながら、保護者に対してこういうことを家でしてみたらどうだろうかというふうに、報告して、こういう悪いことしましたと、そういうことではなくて、こうやって一緒に育てていきましょうという観点で話ができるようには進めているところです。

 

○吉田こうじ 委員長  他に質疑ございますか。
      [「なし」と呼ぶ者あり]

○吉田こうじ 委員長  質疑なしと認めます。
 各会派の意見をお願いします。

◆くじらい実 委員  継続でお願いします。

◆たがた直昭 委員  継続でお願いします。

◆ぬかが和子 委員  採択でお願いします。

 

◆長谷川たかこ 委員  採択でお願いします。

 

◆佐藤あい 委員  継続でお願いします。

○吉田こうじ 委員長  それでは採決をいたします。
 本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
      [賛成者挙手]

○吉田こうじ 委員長  挙手多数であります。よって、継続審査と決定いたしました。