✩文教委員会㉟【【不登校の子ども達や発達障がい特性のある子ども達とその保護者に対する適切な支援等の創設を求める請願】【不登校未然防止事業を足立区全小・中学校で行うことを求める請願】
(6)受理番号15 不登校の子ども達や発達障がい特性のある子ども達とその保護者に対する適切な支援等の創設を求める請願
(7)受理番号36 不登校未然防止事業を足立区全小・中学校で行うことを求める請願、以上2件を一括議題といたします。
最初に、受理番号15につきましては、前回は継続審査であります。
執行機関は何か変化ありますか。
◎教育相談課長 8月28日月曜日に、来年4月に開校の東京みらい中学校で議員の方々や地域の方々向けに見学会がございました。
○吉田こうじ 委員長 また、受理番号36につきましては、追加署名の提出がありましたので、区議会事務局次長から報告をお願いします。
◎区議会事務局次長 受理番号36の請願につきましては、9月20日付で106名の追加署名の提出があり、合計で126名になりましたので、御報告いたしました。
○吉田こうじ 委員長 本請願は新規付託でありますので、執行機関の説明を求めます。
◎教育指導部長 恐れ入ります。請願・陳情資料の2ページをお開きください。
受理番号36、件名、所管部課名は記載のとおりでございます。
請願の要旨でございます。
二つございまして、一つは不登校未然防止事業に必要な予算措置を早急に行うこと、二つ目は足立区全小・中学校に全区的に展開をという要望でございます。
内容及び経過のところを御覧ください。
項番1でございます。現在の不登校対策でございます。
現在は、不登校の初期段階のときにはスクールカウンセラーによる相談ですとか、登校サポーターによる登校支援などがございます。更に登校が難しい状態になりますと、(2)にございますように、チャレンジ学級・あすテップ、居場所の支援、それから講師派遣などによるアウトリーチの支援がございます。主に、こども支援センターげんきで行っている不登校対策がこちらに該当いたします。
項番2でございます。現在の六月中学校での取組でございます。
こちらは、校内に別室支援の専用の部屋がございます。そのため、不安を抱える生徒がいつでもここの部屋に来ることができるような、そういった環境が整っております。
3ページでございます。
項番3、不登校未然防止モデル事業でございます。
8月の閉会中の文教委員会でも御報告をいたしましたけれども、この10月から足立区立六月中学校でモデル事業を行いたいというふうに今準備をしているところでございます。
この支援の対象者ですけれども、保健室に登校するようなお子さんですとか、教室にはいるけれども一定時間休息が必要な生徒ということで、不登校になる手前の生徒をこの支援対象者として考えております。
(2)の内容のところでございます。こちらは支援室に学校長のOBなどの指導員を配置いたしまして、生徒の話し相手であったり、見守り、それから指導員が勉強を教えるなどの学びの保障も実施をする予定でございます。
(3)のところでございます。このモデル事業を実施した際の具体的な取組でございます。
まずは、ここの不登校防止の支援室に入ってくるようなお子さん、現在保健室に登校しているようなお子さんの不適応の要因というのを調査して、分析を進めていきたいと考えております。その上で、スクールソーシャルワーカーと連携をいたしまして、支援のアセスメントシートなどを作成しまして、具体的にどんな支援策が必要かというところを関係機関と連携して実行していく、そんな準備をしているところでございます。
○吉田こうじ 委員長 それでは、質疑に入ります。
何か質疑はございますか。
◆長谷川たかこ 委員 今回、受理番号15の「不登校の子ども達や発達障がい特性のある子ども達と」という請願書の中に、ユニバーサルデザインの教育を全小・中学校前倒しで行っていただきたいという内容が入っています。
39ページの報告資料のユニバーサルデザイン教育の推進についての御説明があった方がいいかと思います。重なりますが、いかがでしょうか。
○吉田こうじ 委員長 今、そういう御要望がございましたけれども、報告事項(12)のユニバーサルデザイン教育の推進についてというものがございますので、こちらを先に報告していただくということでよろしいでしょうか。執行機関の皆様、よろしいでしょうか。
それでは、(12)のユニバーサルデザイン教育の推進についての報告事項を先にやっていただいてよろしいですか。
◎こども支援センターげんき所長 それでは、報告資料の39ページをお開きください。
件名、所管部課名、記載のとおりでございます。
区立小・中学校におけるユニバーサルデザイン教育の実施状況を把握するために、項番1のとおりアンケート調査を実施いたしました。
項番2でございます。小学校67校、中学校35校に対する調査結果内容につきましては、42ページから43ページに一覧にしてございますので、御覧をいただければと思います。
お戻りいただきまして、項番3の成果のところでございます。
教室環境、授業、人的環境の各質問事項において、「できている」、「一部できている」と肯定的な回答をいただいた学校、9割以上でございましたので、区立小・中学校においてユニバーサルデザイン教育を意識した教育活動が展開できていることがここで確認をできました。
一方、40ページ、項番4の課題も見えてまいりました。
中段のところの「分からない時に援助を求めやすい工夫」、この項目では約1割の学校で「できていない」という回答もございます。
また、この下段の「注意を行う場合、禁止表現ではなく肯定的な表現で具体的な行動を伝え、遂行出来たら認められることを明確に伝えている」、こちらは「できている」と回答した学校が3割と、伸び悩んでいる項目も見えてまいりました。
そこで、41ページ、項番5、今後の方針でございます。
確認できた課題につきましては、教員研修等で重点的に取り上げて、教員への指導・助言をしてまいります。また、(2)今後も教員研修や構内研修を通じて、区立小・中学校におけるユニバーサルデザイン教育の一層の推進の充実を図ってまいります。
◆長谷川たかこ 委員 すごく進んでいるという御報告をいただき、うれしいのです。以前の代表質問での質疑や今までの文教委員会の流れだと、2024年の4月から足立区全小・中学校にユニバーサルデザイン教育をモデル校を軸にしながら広げていく、前倒しをして頂けるという話しでした。全小・中学校で行われていると解釈してよろしいのでしょうか。
◎こども支援センターげんき所長 この表にございますとおり、文や、それぞれ項目が非常に多岐にわたっておりますので、学校によって、やっているところ、やっていないところそれぞれあるようですけれども、やっているか、やっていないかということであれば、ほとんどのところがやっているということは今回確認できましたけれども、やはり学校によってでこみ、へこみ、そこが確認できたので、そっちを今後伸ばしていく必要があるのではないかと考えております。
◆長谷川たかこ 委員 1校ずつ、どこら辺まで進んでいるかという詳細なところまではつかんでいないけれども、今回のアンケートを通して、ある程度はやっているという認識は得たということですね。分かりました。
とてもうれしい御報告をいただきまして、ありがとうございます。これがどんどん進んでいけば、発達障がい特性のあるお子さんたちが、誰でも分かりやすい授業が通常学級の中で展開されるということになると思います。
以前からも話していますけれども、日野市が先進的にやっておりますので、日野市を模倣にしながら、足立区の中でも充実したユニバーサルデザインの教育を進めていただきたいと思っております。
以前からも話しておりますけれども、全国的にもユニバーサルデザインの教育というのは進められている中で、筑波大学附属小学校で毎年8月全国の先生方をお呼びして研修会をやっています。国語の桂先生が旗頭になってやっていらっしゃるのですが、そういうところにも是非足を運んでいただいて、足立区のユニバーサルデザインの教育を更に充実させる糧にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎支援管理課長 今、長谷川委員から御紹介ありましたところにも、私どももいろいろと勉強させていただきたいと思っておりますので、今後、足立区の教育ユニバーサルデザインどんどん進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◆長谷川たかこ 委員 以前からも、筑波大附属小学校の国語の桂先生には足立区の取組をお話しておりまして、桂先生も足立区がこういう形で導入するならばお力になりますよという話は以前からいただいているので、是非御連絡を取っていただいて、情報交換するなり、8月の筑波大附属小学校でやっている研修会にも足を運んでいただきたいと思います。お願いいたします。
先日、六月中学校に、辰沼小学校の元校長の中野先生とか伊興中の元校長の森永先生、ほかいつもいろいろ子ども版地域包括支援センターをつくろうと思っていらっしゃるメンバーの皆様と一緒に六月中学校を訪問させていただきました。
現在、不登校生徒がが20名ほどいて、10名のお子さんたちが別室登校しているというお話をお聞きしました。実際に別室登校しているお部屋など、スタッフの方々ともお話はさせていただいたところですが、今後、教育指導部が不登校未然防止事業を行うということで大変期待しておりまして、是非ともこれを足立区全小・中学校に展開をしていただきたいと強く要望させていただきますが、そのお気持ちを是非、熱意を聞かせていただければと思います。
◎教育指導課長 今、この不登校の未然防止ということでやっていますけれども、子どもたちの不安感、先ほどのいじめともリンクしてきますが、何か分からない不安感というのが本人たち分からずに、ちょっと教室に入れないとか、学校に行けないという状況があって、それをそばにいて聞き取って、困ったところはこれだね、こういうところを一緒にやっていこうねという形で、教室に戻れるようにしていくというところが一番メインでやりたいところです。
お部屋だったり、そういうのもありますけれども、そういうのをやることによって、各学校の不登校がどんどん入り口が狭まっていけばいいなと思っていますので、しっかり検証しながら続けていきたいと考えております。
◆長谷川たかこ 委員 先ほど教育長も挙手されていたので、教育長の思いをお聞かせいただければと思います。
◎教育長 今回、残念ながら不登校については1,000人を超えてしまうということで、こども支援センターげんきの方で様々な対策を取っていますが、やはり各学校でいかに不登校にならないようお子さんを食い止めていくかということが非常に大事だなと、今回考えております。
今、教育指導課長からお話がありましたとおり、六月中学校の取組をしっかり検証して、不登校対策を進めていきたいと思っております。
◆長谷川たかこ 委員 実際見に行きましたら、机とかも普通の机ではなくて丸い机だったり、子どもたちが入りやすい環境もつくっていらっしゃるような感じでした。スタッフも3人いらっしゃって、丁寧に個々のお子さんに対する学習指導もされていたところです。部長にお聞きしましたら、今よりももっと子どもたちが入りやすい環境をつくりたいということでお話をお聞きしております。
以前、事前説明があったときに第3回定例会で補正予算組みますとおっしゃっていたのに、それが白紙撤回になってしまい、とても衝撃を受けました。是非、子どもたちのためにソファだったり、ちょっとした備品についてはお金が掛かることだと思います。六月中学校をモデルケースにしてつくる場合、包括予算でやるのではなくて、是非とも第3回の定例会の補正予算を組んで頂きたいです。
事前説明では、六月中学校から全中学校に展開するという話でしたから、そういうところに予算を付けていただきたいと思うところです。
副区長は、不登校支援について、六月中のこの支援事業、これに関してもお金は掛かりますが、包括予算になってしまったという事について、どういうふうにお考えでいらっしゃるのでしょうか。今後、補正予算を是非、付けていただきたいと私は思うところです。いかがでしょうか。
◎教育長 私から御答弁させていただきますが、この事業についてはどれくらい効果があるのかというところがまだまだ見えないところがあるということで、今回、六月中学校の方で今ある予算の中でできる範囲でということで、どれぐらいのお子さんがどれぐらいの効果が出るかというところで効果検証しておりますので、そういった状況を見ながら、予算化については検討していきたいと思います。
◆長谷川たかこ 委員 ユニバーサルデザインが、こういう形で駆け足で足立区全小・中学校展開している状況なので、同じように同時進行で、是非六月中学校をモデルとして拠点としながら、来年度、駆け足で広げていただきたいと思っております。
当事者の親御さんからいただいたお話と、元校長先生方お二人も行かれたところの感想です。今後、足立区では、子ども一人一人のアセスメントシートを作っていくというお話がありましたが、それについては、不登校になりつつある、なっているお子さんたち個々の分析をしっかりとやっていただきたいという要望が出ております。
困っている保護者が、どういうところで困り感を持っているのか。それと同時に、その不登校になっている、なり得るお子さんたちがどういうところで学校生活につまずいてしまっているのか。そういうところを詳細に分析した上で、等身大のアセスメントシートを作っていただきたいという御要望も今上がっているところですが、いかがでしょうか。
◎教育指導部長 私も、六月中に行ってまいりました。今まで居場所のなかったようなお子さんが、そこに来て落ち着いてというような状況も確認しております。
先ほどのアセスメントシート、それから保護者の困り感ということですが、まずは、お子さんが居心地よく、不登校にならずにそこの学校にいられるというところからスタートしたいと思っておりますし、原因も、今、指導員が付いて分析をしているところでございます。
そういったものも議会に報告しながら、今後の進め方というのを御相談させていただこうと思っております。
◆長谷川たかこ 委員 今まで六月中は実績もあることですから、それにプラスアルファ、今回のこの拡充された支援事業をタイアップさせながら、よりよいものを生み出していただけるという期待を持っております。不登校で困り感を持っている児童・生徒が1,000名以上います。駆け足で足立区全中学校、中学校だけではなく小学校にも是非広げていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◆たがた直昭 委員 不登校未然防止事業についてですけれども、私、六月中まだ見ていないのでよく分かりかねるのですが、先ほど長谷川委員からは、10名が別室登校をやって、それなりの成果を得られているということであります。
この資料では、一応エビデンスも取れているということですけれども、この辺具体的にお願いしたいと思います。
◎教育指導部長 エビデンスというのは、この請願の要旨の方には書かれておりますが、不登校未然防止としてはまだこれからでございます。
これまでこども支援センターげんきの方で別室登校の支援ということで、お家から連れ出して、そこで見守りをするというところをやってきた、それがこの請願を出された方はエビデンスというふうに、そこがうまくいっているということでお話しになっているのかなと思います。
ただ、この未然防止については、そこではなくて、教室には入れていたけれども、このままだとなかなか教室にずっといられなくて不登校になりそうだと、そこについては、これから分析をして、しっかりとどういう対策が必要なのか見極めていきたいと考えております。
◆たがた直昭 委員 正にそこだと思うのですが、最終的には、この請願では全区展開ということですけれども、まずは六月中学校をやって、それを検証しながらある程度いろいろやっていくかと思いますが、全区展開的にいくには、区としてはどのぐらいのスケジュールというか、どういうふうに考えていますか。
◎教育指導部長 まずは、六月中学校でどんな結果が出るのか。あとは、少し分かりにくいかなと思うのは、これまでこども支援センターげんきがやっている別室登校支援と、この不登校の未然防止がどう違うのかというのが非常に分かりにくいのかなと思っています。そこもきちんとこのモデル事業の中で、一緒の部屋で一緒にできるのか、それともみんなと一緒にいられない、ブースを分けるのかというところも見ていきたいなと考えております。
それなので、どれぐらいのスピード感というのは、それを見ながらというようなお答えになってしまうかと思います。
◆たがた直昭 委員 繰り返しになると思いますが、効果の検証ということで、別室登校に行きました、そこで何か頑張る、これは普通教室に行くことが成果ということになるのか。それとも、そこでずっと通って頑張って卒業するのが一つの成果なのか、どの辺のことを成果というのか。
◎教育指導課長 教室に戻ってみんなと一緒に活動できるにこしたことはないですけれども、それぞれの子どもたちによって、頑張れる場所というのが違うと思います。決して教室だけがベストの場所ではなくて、別室でもいいし、オンラインでもいいし、とにかく自分が不安なく活動ができるというところが一番求めたいところかなと考えております。
◆たがた直昭 委員 分かりました。最後1点、中学校も、そういう部分では先ほど1,000人以上とかいろいろ言っておりましたけれども、前、教育指導課長にも相談したことがありますが、最近、小学生の低学年の不登校というか、学校へ行かない子が、私、幾つか入っていまして、幼稚園とか保育園を卒園して、最初4月、5月に行ったけれども、結局何だかんだといって行かなくなって、親も最初頑張って行きなさいと言って、こども支援センターげんきとかいろいろやったけれども、それがやはりまだお子さんが小さいということがあって、なかなか行くケースが少ないということですが、今の足立区の現状というのはいかがですか。
◎教育指導課長 数としては、ごめんなさい、把握していないのですが、私も学校現場にいたときには、一定数、低学年の子たちにそういう子たちがおります。
やはり保育園、幼稚園の少人数のところから、40人近い子どもたち、学年で言うと百何十人というところに入ってくると、不安になって来れなくなってしまうという子はいると考えております。
◆たがた直昭 委員 どうしても不登校というと、小学校の後半から中学生ということが頭に浮かびがちかと思いますが、小学校の低学年もいるということもしっかり加味しながら、今後、事業展開していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
◆ぬかが和子 委員 正に前回文教委員会で私指摘させていただいて、六月中学校もともとの取組があって、そこに別室登校から寄り添い型支援でやっているというのがあって、それとどうすみ分けするのかというのを質疑させていただいて、正に今日もその課題が明らかになっているのかなと思っています。
10月から開始ということで、今後の具体的な取組というふうに先ほど御報告いただいた中で、不適応要因の調査分析やって、アセスメントシートを作って、そして連携してやっていくということですけれども、今、保健室登校のお子さんが数名いらっしゃるということで、そのお子さんたちは、いつから今の未然防止事業の方に適用されるようになるのですかね。実際の通いの場としてどういうふうに考えているのか。
◎教育指導課長 実は、この子たちは教室を利用し始めています。校長OBを配置して、その子たちが何を思っているのか、そういうところのデータを取っているところです。
今、データがそろいつつあり、この子たちがどういう場所を求めているのかというのが分かり始めているところで、10月に入ったところで、SSWの力を借りながら、アセスメントシートをどう見ていくか、こういうタイプの子はこういう声掛けをしてこっちにつなげた方がいいというある程度のラインでつくっていく、それが実際その子たちに当てはまるかどうかというのを検証の中でやっていきたいと考えております。
◆ぬかが和子 委員 今、長谷川委員が実際の教室をパーティションで仕切って、別室登校と保健室登校のお子さんたちと分けてやっていくというお話もありましたけれども、六月中学校だからできていることというのがたくさんあるじゃないですか。それを一般化してどう広げられるのかというのは、いわゆる保健室登校の支援の問題だけではないと思うのです。不登校の支援策として、本当にいい人材を確保しながら、寄り添い型で居場所をしっかり確保してあげることが定着しているというのもあるじゃないですか。
あと、先ほど予算の話がありましたけれども、出入口も別ですよね。そういう配慮もされているわけですよ。やはり同じところから行くのがつらいお子さんたちいるわけです。だけど、出入口も別のところから入れるから通えるというのもあるわけです。どこまで教訓化して、一般化して広げられると考えているのかお伺いしたいのですが。
◎教育指導課長 メインとなるのは、先ほどの子どもたちのデータを取って、アセスメントシートを作って、この子たちに合っているのはどこがいいのか、ここがメインです。
教室のあるなしについては次の問題であって、例えば六月中学校であれば、たまたま、今、登校支援を受けている子たちが保健室登校している子たちと若干交わっても大丈夫な子たち、しかも、六月中学校の保健室に登校している子たちはそこにも受け入れられる、要は、はたから見て、目で見える感じで今の状況が分かるというのが六月中学校の状況です。そこが、今、一番手を入れやすい状況、なので六月中学校をモデルにしました。
教室があるなしは次の問題であって、例えばもし登校サポーターが付いている子が、ほかの子と交わりたくないといった場合には、教室は使えません。当然、別室になります。今の六月中学校であれば、中にパーティションがあれば何とかなる子たちの集団、でも、中学3年生が卒業して新しい中学1年生が入ってきたときに一緒にはできませんとなると、当然もう1室必要なってくる。だから、学校によっては、1室の場合にあれば2部屋必要なところもある、様々やり方は変わってくると思います。もっと言うと、教室が今ない学校もありますので、そこのやり方も考えていかなくてはいけない。
だから、この不登校の未然防止というのは、箱の話ではなくて、どうアセスメントしてどうつなげていくか、ここが一番の肝になってくるので、部屋の話は学校に応じて考えていきたいなと考えております。
◆ぬかが和子 委員 退職校長などの指導員の配置というのは、何日、何時間ぐらいになりますか、このモデル事業では。
◎教育指導課長 区の会計年度任用職員を考えていますので週4日、その辺の時間が私は詳しくないものですから、そのぐらいの形で考えております。
◎教育指導部長 人員の話ですけれども、会計年度でいくのか、違う方法でできるのかというのは検討中でございます。
ただ、そこに誰かがいつもいてくれるという状況になるべく近づけるように、週5日というのは難しいかもしれませんけれども、そんな状況をつくりたいなというふうには考えております。
◆ぬかが和子 委員 つまりこれから広げていくということを考えたときには、人の確保というのも大きな課題になるのかなと思っているとともに、私、別室登校で今過ごしている方のお話を聞いたら、正にそれ次に聞こうと思っていたところだったのですが、別室登校の子が何人も教室にいて、何となくコミュニティができていて、どういうコミュニティかというと、不登校でつらかったのが自分だけではないということに気が付いて、優しく励まし合えるような関係がじんわりとできていくというのです。
それを考えたときに、そのコミュニティは壊さないでほしいということともに、そこだったら来れるという子に対して、今回のモデル事業の一番の別室登校との違いは、授業ができる、いわゆる教員資格を持っている、勉強を教えることができる、教科として教えることができる、そういう先生がいるということが一番の違いだと思うのです。
だとしたら、逆に別室登校でも、本当に全校に配置されれば、学びたい子がいたら学びもできるというふうになっていくのかなと思っているので、そこを期待しているのですが、どうでしょうか。
◎教育指導部長 そこが理想だと思っています。一気に全校展開というのはなかなか難しい状況もありますので、先ほどおっしゃったように、そこを居場所として使えるのか、別に教室を分けた方がいいのか、常時勉強も教えてくれる指導員を置くのが理想ですし、そういった状況に近づけたいと考えておりますので、その方向でこのモデル事業を通して検証していきたいと考えております。
○吉田こうじ 委員長 他にございますか。
◆長谷川たかこ 委員 すみません、補足です。学習支援というのは学校長OBが指導員になるということでよろしいのですか。
◎教育指導部長 この六月中学校のモデル、3月までのモデルについては、そのように実施をしていく予定でございます。
◆長谷川たかこ 委員 当事者の親御さんたちとも話し合った中で、登校サポーターが学習指導者になる場合には、人数が足りないのではないかと不安に思っていらっしゃるのです。
というのは、不登校の当事者の母親として、自分の子どものために寄り添い、付き添いで学校に行ったりして、先生に登校サポーター付けてくださいと話したら、先生方から、お母さんがそうやって来てくださるなら、登校サポーターは人があまりいないから、学校側で探さないといけなくて大変なので、お母さんやってくださいと言われてしまったという話です。
六月中学校にも、校長先生にお聞きしたら、登校サポーターは学校で探すようにと言われていますというのがこの間のお話でした。これから全区的に展開する場合に、学校長OBがそういう会計年度任用職員で入ってくださるならいいですけれども、登校サポーターの方に比重が置かれてしまうと、現状としては人が足りない、学校側で探してくださいとか、お母さんが寄り添いできるのならお母さんやってくださいと現場の先生方から言われてしまっているのが現状です。そういうところをしっかりと考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎教育相談課長 登校サポーターは一般の方たちですので、教員免許等は特に持ってございません。主な仕事としては、家庭へお迎えに行って、学校に一緒に登校することや学校内の別室での見守りという仕事の内容ですので、今、教育指導部の方で考えている勉強ができる先生というのは、登校サポーターとは別という考えになっております。
登校サポーターについては、もともとはお迎えに行くというところで、地域の状況が分かっている方の方がいいのではないかということで、学校で探してもらっているという面と、ただ、そうはいってもなかなか見つからないということで、現在、区の方でもホームページでの募集や、また大学の方に行ってそういった協力をしてくださる方とか、そういったことも積極的に、少しでも多くの方にやっていただこうということもしております。
まだ足りないというところもあるかもしれませんけれども、引き続きそちらの人材確保の方は努めてまいりたいと思っております。
◆長谷川たかこ 委員 学習面については、今のお話で分かりました。
登校サポーターについては、昨年度、前回のときに請願を出していて、かなり拡充していただけたとは思っておりますけれども。やはり人員としては足りないという部分があるので、引き続き大学などにも呼び掛けをしながら、これからも拡充をしていただきたいと思います。ありがとうございます。
◆佐藤あい 委員 私の方からも確認をさせていただきたいのですが、今回、この不登校がコロナで更に増えている中で、未然の登校渋りだったり、親から離れられないだとかいろいろな事情ある中で、未然の対策がすごく大切であると考えておりますので、この事業のスタートはとても評価をしております。
そういった中で、まず、この請願の方を検討するに当たって、不登校支援及び未然防止事業を六月中学校のみでというところで、一気に広げられないという理由としては、教室のありなしだったり、対象者の有無、あとは対応できる人材の問題があるからこそ、今、一気に広げることはできないということでよろしいのでしょうか。
◎教育指導部長 まずは、効果があるのかどうかというところを検証するためのモデル事業だと考えております。それを出してから、展開が可能になるのかなと考えております。
◆佐藤あい 委員 この未然防止の対応方法というのはいろいろな方法はもちろんあるなと思っておりまして、その中で保護者側へのアプローチという考えもあるのかなと考えています。
実際、私の周りは中学生というよりは小学生の方が多いのですけれども、先ほどたがた委員からもありました小学生低学年という中では、お母さんやお父さんと一緒じゃないと行けないとか、更には授業中も親がいないといけない、親から離れられない、あるいは親が離れられないケースもあるという中で、保護者としても悩んでいる、対応に迷っているというケースがあると。
そういったものに対して、保護者に対するアプローチというのはされているのでしょうか。
◎教育指導課長 そこに明確にアプローチはしていないのですが、一番いいのは、困り感がもし保護者の方にあるのであれば、スクールカウンセラーや教育相談の方に相談していただくというのが一番いい方法ですけれども、低学年の頃からお母さんと一緒でないと学校に来れないという部分というのは、その子がなかなか満たされずに生きているというところがあったり様々ですけれども、保護者と話していく中で、玄関までにしましょうねとか、手つないでいるのは校門までにしましょうねとか、段階を追っていろいろ話をしていきます。その子によって差はありますけれども、そういうことを学校の担任、若しくは養護教諭としっかり話をしながらやっていくというところが、啓発につながる第一歩なのかなと考えております。
◆佐藤あい 委員 正に教育指導課長がおっしゃっていただいたところだなと思いますが、実際、現状、学校によって差もあると思います。保護者に対して、そういった先生からの助言などがないところもあるなと正直実感しています。
そういったところでは、全校的に保護者へのアプローチというところも、やはり保護者へのアプローチで子どもが変わる部分もあると思いますし、救われるところもあると思います。逆に悪影響を与えることもあると思いますので、そこに対して、保護者に対して、セミナーのような形がいいのか、やり方検討もちろん必要ですけれども、あるいは個別に教えるなど、是非全校的に実施をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎教育指導課長 実際、今、学校現場では教員の平均年齢が、昔45歳とかそういうところだったのが、今、20代まで落ちつつあります。若い教員が非常に増えてきた、そういう中で1年生、2年生を若い教員が持つ割合が多いです。子育てというところを知らない中でお母さんたちに説明するというのはなかなか難しい。
なので、校長、副校長から保護者会でそういう話についてはやってもらうとか、あとはPTAとか保護者会で地域の方と一緒に交わることもありますので、そういうところで積極的にそういう話ができる方を招いて話をするというところで、今、学校は工夫をしているところですが、なかなか手が回らないところもありますので、教育指導課としても、校長会を通じながら、そういう機会を設けるようにという話はしていきたいなと考えます。
◆佐藤あい 委員 正に若い先生たちが、泣きながら離れられない子を取りあえず無理やり引き剥がすだけみたいな形で、お母さんさっさっと行ってみたいな状況だったり、あるいはずっと教室にいる状態みたいなことも起きている中で、先生方の対応の難しさもとても分かるところではありますので、校長先生からだったり、あるいはPTAの方に協力いただくというところは進めていただきたいなというのと、この学校でうまくいったけれどもこちらの学校ではうまくいかない、同じやり方で一貫してできるというものではないと思います。
特にお子さんも、何で教室にいられないか自分では分からなかったり、言えないというところもあり得ると思いますので、本当の困り事を引き出せるスキルというのはすごく難しいところなので、そういったところを広げていただけるように、そのために六月中学校のモデル実施の評価をお待ちしたいなと思います。
◆伊藤のぶゆき 委員 私からは、受理番号36の請願は新規なので、交通整理をさせてもらいたいのですが、今の段階では、六月中学校を10月1日から別室で今までの保健室登校というのをつくって、この請願で出ているエビデンスが取れているということと、推察されているけれどもここでデータを取って、そこで、さっき長谷川委員が言っていましたけれども、お母さんたちが言った、しっかりとその状況を分析して等身大のアセスメントシートを作っていこうとしているということで、そのために六月中学校で10月1日から不登校の未然防止事業が始まりますよということでいいですか。
◎教育指導課長 そのとおりでございます。
◆伊藤のぶゆき 委員 そのデータを取って、その子たちや学校の授業、勉強を誰が見るのかとか、不登校のサポーターの支援、さっきお母さんがどうこうとおっしゃっていましたけれども、やっていくということですよね。
この請願の趣旨だけを見れば、そのデータが取れ次第、来年度から、何かにお金が掛かるとしたらそこで予算を付けるでしょうし、そこのデータが取れてほかの学校でもできることがあれば、順次増やしていこうと思っているということでよろしいですよね。
◎教育指導課長 六月中学校ではそのとおりでございまして、ほかの学校においては、実際どういう子がいるのか、どういう場所があるのか、そういうところをまずは調べていかないといけないと考えております。
◆伊藤のぶゆき 委員 不登校といっても一概に一つのデータだけではない、モデルケースではないので、それをやるために10月1日から六月中学校でやっていくということですね。分かりました。
あともう1点、これはふと気になったことですが、この間ある知り合いの方から言われたのですが、不登校が1,000人いるじゃないですか。小学校から中学校3年生までいますけれども、さっき言ったように登校サポーターでいろいろなお父さん、お母さんがいらっしゃっていて、いろいろな子育ての仕方とか子どもに対して、子育てというのは正解がないから分からない、難しいことだと思いますが、不登校の子がいて両親共働きの家というのはどれぐらいあるのかなと。
それが何でかといったら、この間、両親が、お父さんも働いていてお母さんも働いていると。その子が不登校で、当然学校に行かないから御飯を作っていくそうです。その子は家にいて、家でテレビを見たりゲームをしたりしているらしいのです。そうしたときに、俺が子どもでもそこを選んでしまうかなと思いがちになっていたので、大体、共働きしていて家に子どもしかいない不登校の世帯というのはどれぐらいあるのかなと、それを聞いたときに気になっていて。
◎教育相談課長 申し訳ございません。そちらの方のデータはないです。
◆伊藤のぶゆき 委員 アンケートを取るのでしたら、それも取ってもらいたいなと。子どもというのは、家に親がいなければ、うちの子どももそうですけれども、家にいたいという選択をしてしまう子どもも多分いらっしゃると思うのです。
今の世の中は、昔だったらテレビしかないのかもしれないけれども、今は好きな時間に好きなものが見れて、好きなゲームができて、子どもが選べる選択肢がすごく増えてきてしまっているので、そこに更にうるさい親がいなくて、御飯もあればとなったら、そっちに行ってしまうのかなという気持ちもあるので、是非、今後アンケートを取るときに、共働きがいけないとは言わなですよ。別に共働きしている家庭は全部いけないとは言わないですが、そういったものも要因にあるのかなと、そのお話を聞いたときに思ったので、そのデータも調べていただきたいなと思います。これは要望で構いません。
○吉田こうじ 委員長 他に質疑ございますか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
○吉田こうじ 委員長 質疑なしと認めます。
それでは、各会派の意見を伺います。それぞれで。
◆くじらい実 委員 これ2件とも継続ですが、まず、これから実施する不登校未然防止モデルの事業というのは、ほかの委員からもありましたけれども、六月中学校の今までの不登校の取組というのがしっかりできていたからこそ、この未然防止という話が進んだのだなという思いで聞いておりましたし、六月中学校だからできるというところと、それをいきなり全区展開というのはなかなか難しいかなという部分はありますので、検証していただいた後に全区展開するのが施策的な自然な流れかなと思いますので、それで結果的に不登校が減れば一番いいかなと思っておりますので、2件とも継続でお願いします。
◆たがた直昭 委員 2件とも継続です。これからの推移、まだまだ議論の余地はあると思いますので、見守っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
◆ぬかが和子 委員 前回は、受理番号15については継続審査ということであれしたのですが、今回は採択を求めたいと思います。
私も不登校の親御さんの交流会にも出させていただいて、生の声も聞かせていただいたりした中で、親もつらいけれども、そんな甘いものではなくて、子どもが行きたくても行かれないことのつらさ、将来の不安、本当にそれは大変なことで、これを未然防止するというのは本当に大事なことだと思っています。
それと、保護者へのアプローチも、子ども家庭部しっかりやるようになって、前、全くやられていなかったものがやられるようになって、そしてそういう不登校を抱える親の交流会ということですごく元気づけられると。あれも学校教育の方でもっともっと活用するように働き掛けてほしい、そういう中で親の安心もしっかりつくり出してほしいと思っています。
それから、受理番号36についても、今日質疑してよく分かったのは、確かに私、もともと六月中学校こんなすばらしいことやっているところだからできるのでしょうという思いがありました。でも、先ほど指導課長が言われたように、実際に深く分析して、しっかりその子たちがどこに原因があるかをつかんで、それに対処するというのが肝なのだと。これで言ったら、これは本当にそのケース・バイ・ケースでやれば全区実施できるだろうと、私、思います。
そして全区で、ましてや授業ができる先生が、退職した方でもいれば、どんなに子どもたち、もともと不登校や不登校になりがちだった子どもが救われるかと思いますと、やはりそういう方向性をしっかり強めてもらう必要があるだろうと。つまり検証されたら直ちに予算化するぐらいのことで対応してほしいと思いましたので、この受理番号36についても採択を求めたいと思います。
◆長谷川たかこ 委員 受理番号15については、ユニバーサルデザインの教育の調査を掛けていただき、足立区全区的にとても各学校が意識してくださっているなというのが見えました。更にブラッシュアップさせて、各学校が統一してどこでもユニバーサルデザインの教育が受けられる環境を是非とも頑張っていただきたいと思っております。受理番号15について採択。
新規の36についても、今、ぬかが委員からもお話がありましたけれども、検証をして、いいと思ったものはすぐにでも補正予算を付けて、中学校だけでなく、小・中学校という形で導入していただき、本当に困り感を持っている親子の少しでも支援になるように是非お願いしたいと思いますので、両方とも採択でお願いします。
◆佐藤あい 委員 受理番号15に関しまして、是非進めていきたいというところありますが、まだ議論の余地もあるかと思っておりますので、継続で。
36に関しましては、こちらに関しても全区に早急に広げていきたいという中で、ただ、効果というところがあるのか、そういった検証結果を待ちたいなと思いますので、継続でお願いいたします。
○吉田こうじ 委員長 それでは、これより採決をいたします。
一括で採決をさせていただきます。
本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
○吉田こうじ 委員長 挙手多数でございます。よって、継続審査と決定いたしました。


