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✩文教委員会④【有効ないじめ対策の実施を求める請願】

○吉田こうじ 委員長  (2)受理番号12 有効ないじめ対策の実施を求める請願を単独議題といたします。前回は継続審査であります。
執行機関は、何か変化はありますか。

 

◎教育指導課長 特に変化はございませんが、前回お話ししました児童・生徒のタブレットにいじめの相談窓口を掲載したところ、いたずらであったけれども5件ほどあったというのがあったのですけれども、今、トータルで、10月で10件、それから11月今の時点で9件相談が入っております。また、いたずらも中には入っていますが、この中にはリアルタイムで今こういうことを言われたというのは子どもから出てきていますので、そういうのも大事にしながら対応していきたいというふうに考えております。

 

○吉田こうじ 委員長  それでは、質疑に移ります。
 何か質疑ございますか。

 

◆佐藤あい 委員  今、お話しのあったタブレットからの10件、10月10件、11月9件というものの中で、実際に危険度の高いような相談とか案件というのはあったのでしょうか。

 

◎教育指導課長  幸い、重いものはございませんでした。ただ、子どもが嫌な思いをして訴えてきていますので、我々の方としては学校に詳しく話をして聞き取りをして、解決まで持っていくというふうに、今、対応しています。 

 

◆佐藤あい 委員  実際にタブレットから相談ができるというものは、どのような形で子どもたちには周知をしているのでしょうか。

 

◎教育指導課長  当然教員の方から、タブレットにこういうのが着いたよという話もしますし、画面を開けたときに、いじめの相談のリンク先というのが付いていますので、そこを押すとホームページの方に飛んでメールフォームに行くという形になっています。

 

◆佐藤あい 委員  今、御相談があった内訳として、学年は高学年が多いとか、そういったものというのはありますでしょうか。

 

◎教育指導課長 満遍なくございます。ただ、いたずらは低学年が多かったです。

 

◆佐藤あい 委員  その点、私はいたずらが低学年がというイメージというよりは、もっと、低学年の方がまだ操作とかでできないとか、間違えちゃうとかというのがあるのかなと想像していたのですが、というよりはもう、あえてその表情を見ると何ですか、あえてということなのですか。

 

◎教育指導課長  もう低学年からかなりスマホを触っている世代なのかなというのが感じられまして、実はそのいたずらというのは、なりすましでほかの人のアカウントを使って入っているというのがほとんどなので、やっぱりそういう辺のモラルのところも低学年からしっかりやっていかなきゃいけないなというのは感じております。

 

◆佐藤あい 委員  なりすましというのは想像以上のことだなと思いますので、そちらは本当にモラルというところを是非教育という中で伝えていただきたいなというところと、逆に操作ができなくて相談したくてもできないという子がいないようにとは思ったのですが、多分同じ1年生でも、それが6年生であっても御家庭の状況によってタブレットに慣れている子、慣れていない子はいると思いますので、こちらについては操作の仕方のレクチャーとかをたまにしていただいたりとかというのが、いじめのメールフォームについても思うのですが、いかがでしょうか。

 

◎教育指導課長  おっしゃるとおり、いじめだけではなくて使い方、窓口だけじゃなくほかの使い方もタブレットございますので、その辺はしっかり周知していきたいと思っています。

また、いじめに関しては、子どもたちも多様化しておりまして、タブレットが訴えやすい子、紙に書くのが訴えやすい子、実際話に行きたい子様々おりますので、いろいろなチャンネルを準備したいと思います。

 

◆佐藤あい 委員  正にいろいろな形で訴えることができる窓口ができるというのはすごくいいなと思いますので、是非引き続きよろしくお願いいたします。

 

◆長谷川たかこ 委員  ここ最近ずっと執行機関の方とやり取りをしているのですが、私のところにいじめ相談が何件も入ってきています。親御さんからの御相談で、学校側がしっかりとした対応をしていただけていないとのこと。校長からは、いじめをする生徒を別に分けたりとか教室内での見守りをしっかりするからということで確約した上でお子さんが学校に通い始めても、すぐにいじめにつながってしまって、その後不登校になっているという案件が、1件だけではなく、数件入っているという状況です。

この間、11月の頭に文教委員会で大津市のいじめ対策の視察に行きました。

昨日は個人的に流山市のおおぐろの森中学校の方にも行きまして、いじめ対策についても取組を聞いてまいりました。そうしましたところ、いじめを生まないための未然防止対策を具体化して、きちんとやっていらっしゃいました。小・中学校への出前講座は足立区でもやっていることではありますが、インターネットによるいじめ対策という普及啓発活動というのもやっていらっしゃいました。

おおぐろの森においては、流山市ではスクールロイヤーが配置されていて弁護士から生徒に対して児童・生徒に対するいじめ講座があり各校年1回は必ずやっているそうです。

教師に対しても、いじめの対応についてはどういうふうに対応したらよいかということを詳細に人事研修で行っているという話でした。

 

いじめをして加害者になったときに損害賠償が発生し、裁判にもなることを明示すると、子どもたちは、より具体的に感じる部分があると思うのですが、足立区でも各学校で年に1回、いじめ講座を弁護士からお話を聞く機会を設けたりなどと積極的にやっていただきたいと思います。いかがでしょうか。

 

◎教育指導課長  様々、教員の研修であったりとか子どもに対するいじめの話というのは学校でもやっているところなのですけれども、今までいじめを未然防止するために何をやっていたかというと、道徳であったりとか、人権教育であったりとか、やっぱり心情に訴えるものの方を重視してまいりました。ただ、昨今、長谷川委員おっしゃるとおり、損害賠償の請求に発展するような案件も出てきているのは事実です。

なので、様々、弁護士を使うのか誰を使うのかというのはこれから検討しなければならないのですけれども、心情ではなくてそういうスキルの方に少しかじを切っていく場面も必要なのかなというのは考えておりますので、検討させてください。

 

◆長谷川たかこ 委員  是非そのスキルの部分を高めていただきたいと思います。保護者の皆様がおっしゃるのは、学校が具体的な対応を怠っていると、教育委員会と学校側の方でうまく話がまとまっていても、対保護者になると話が全く違っているようです。

その部分気を付けていただきたいと思います。いかがでしょうか。

 

◎教育指導課長  様々対応していく中で、なかなか保護者と意見がすり合わない場面というのは我々何度か体験しております。専門家を入れて指導を仰ぎながら、保護者の対応であったりとか、あとは子ども、学校への対応というのを考えていきたいというふうに考えております。

 

○吉田こうじ 委員長  よろしいですか。
 他にございますか。

 

◆ぬかが和子 委員  今、長谷川委員からも話がありました、大津市のいじめ対策を文教委員会として視察をしてきたのです。大津市、有名ないじめの自殺事件で、足立区の辰沼小学校の取組というのも、あの大津市のいじめ自殺事件をきっかけに取組が始まったと。私、大津市の話を聞いていたときに、これだけは足立区の方が優れていると思ったのは、やっぱり辰沼小学校の取組だったのです。大津市では、質問したところ、生徒同士の中での取組というのは大津ではなかったと、やってないのですよということだったのです。でも、足立区ではそういういい先例があって、そして生徒自身が本当にこれ大事だと思っているのは、絶対に先生や大人の目では気が付かない面を子ども同士だから気が付くわけです。その上で、子ども同士がキッズレスキューということでパトロールをしたり、学校としていじめをなくそう、子どもたちがそれはもう体制になっていると。そうすると同調圧力じゃないけれども、そういうところというのは子どもはありますから、そういう機運になっていくのだと思うのです。

そういう意味も踏まえて、実は前回の質問のときに、私、質問したのが、正に辰沼小学校の取組について形だけまねしてもなかなかうまくいかないということがあって、だから、なぜ成功したのか掘り下げて教訓化して、それをほかに普及してほしいと思っているということを質問したのですが、これにちゃんと的確な答弁がなかったのです。改めてお伺いしますが、どうでしょうか。

 

◎教育指導課長  辰沼小学校の取組については、本当にいい取組で是非やりたいというのは思っておりますけれども、これには様々な条件が必要でして、まず子どもたちが、先ほど言いましたように心情の面である程度の成長が必要であるということ、それから一方でスキルの部分、要は、これはやってはこういう罪になるとか、そういうスキルの部分の知識としての積み重ねが必要である。それを教員が併せて教えていかなければならない。しかも1人2人じゃなくて全教員が一丸となってやらなければ、なかなか子ども同士の活動にはつながっていかない。これは、いじめだけでなくてほか案件でも子どもを動かすためにはこれだけの労力が必要だというのは十分我々分かっておりますので、是非そこにつながるように更に掘り下げて検証しながら、まずはどこでやっていくのかというところも踏まえて考えていきたいと思っております。

 

◆ぬかが和子 委員  先ほど長谷川委員から言われたそういうマニュアルじゃないけれども、そういう面でもありますし、じゃあ例えば辰沼小学校の取組こうでしたと、もう十何年前です。で、ここの成功したつぼはここですよと、そういう冊子あるのですか、各学校に普及していますか、そういう交流をしていますか、資料があるのなら私たちもいただきたいです。要はそういうことをちゃんとやって、そして頑張ろうと思える学校を増やしていく必要があるんじゃないですか。

 

◎教育長  これ本当に上から言ってできるものではなくて、やっぱり子どもたちの中で自分たちの学校の中からいじめをなくしていこう、そういうような気持ちが出てこないと、これはうまくいかないというふうに思います。

資料が残っているかどうかは確認させていただきますけれども、やはりその肝の部分をどう学校に広げていくのか、そこら辺を研究をしたいというふうに思います。

 

◆ぬかが和子 委員  つまり、いろいろ困難があるとか子どもたち自身が、それはそのとおりです。子どもたちから頑張りたいという気持ちを、だけれどもそれは学校管理職の構えによって、そういうふうにやってみたいと思える子どもたちをつくることはできるわけでしょう。だけれども、知らなきゃそんなことができるなんていうことも今の子どもたち、そういう実例があるなんていうことも知らないわけです。まずそこから、つまりもちろんいろいろな対策を一生懸命やってくださっている部分があるのは分かっていますけれども、でも、大人の部分で対応できるところと、足立の優れた特性である子どもの部分でやれた部分をもっともっとこういうやり方やってうまくいった例が足立であるのですよというのは、改めて、今、これだけいろいろ話題になっている中で普及していくというふうにしていただきたいのですが、どうでしょうか。

 

◎教育長  改めて取組については再確認をさせていただいて、今、その中から何を学び取って全校に広げられるのか、そこら辺も研究したいというふうに思います。

 

◆たがた直昭 委員  最近、いじめの問題がかなり一般紙で結構特集で組まれているなというのがすごい印象的だったのですけれども、先ほど来大津市の話が出ておりましたけれども、足立区も足立区なりにそれなりに有効な対策等々取っていると思うのですけれども、目で見えるいじめ、また見えないいじめ、ネットとかといろいろあるかと思うのですけれども、目に見えないいじめもそうなのですけれども、目に見えるいじめというのは結構多いのですか。

 

◎教育指導課長  実は、昔はそれこそたたかれたとか何かあったのですけれども、全体の4%ほどしかそういう身体的ないじめというのはないです。多くが冷やかし、からかい、その中でも多くがネット上というところが出ておりますので、いじめの対策についても今までどおりのことではなくて、やはりネットに特化した何かをやっていかなきゃいけないなというふうには考えております。

 

◆たがた直昭 委員  冷やかし、からかいで、当人は別に冷やかして、からかっているだけであって、でも相手はいじめというか、そういう感覚で取っている人というのはいるかと思うのですけれども、最近、私、よく聞くのが、いじめというよりもそういう冷やかし、からかいの中で、大分授業に支障があるというのかな、子どもたちが落ち着かないという話をすごいよく聞くのですけれども、その辺はどういうふうに聞いておりますか。

 

◎教育指導課長  今、11月で様々学校行事、運動会であったりとか音楽会だったり、それが終わって、この11月というのは一番子どもたち実は落ち着かなくなる時期で、各学校から様々そういう声は上がっております。

 

◆たがた直昭 委員  いじめとちょっと気持ちずれているのだけれども、その辺の対処方法というのは、今、どういうふうにされているのですか。

 

◎教育指導課長  様々理由はございますけれども、まず学級が落ち着かなくなるというところの一つの原因として、学級でのルールが徹底されない。要するに、こういう決まりがあるということを守れない状況になっている。例えば、授業中は立ち歩かないとか、勝手に教室を出ないとか、そういう一番基本の基である決まりが子どもたちが守れなくなってきている。それに関しては、子どもたちのこともありますけれども当然教員の指導力というところにも掛かってくるかと思います。様々ですけれども、一番要因として最初の取っかかりはそこだというふうに考えております。

 

◆たがた直昭 委員  その辺の子どもたちがエスカレートすると更にいじめが増すケースもあるということで、その辺は区教委としてもきちんとやっていただきたいと思うのですが、最後一言お願いします。

 

◎教育長 現在、11月のお話も出ましたけれども、各学校から様々、父兄の方も含めて指導課の方にいろいろ情報も入っております。そういう中では、それを受けた指導主事の方がまずは現場に行って実態を把握しながら個別の対応しておりますので、まずはそういった形でエスカレートしないように対応していきたいというふうに思います。

 

◆長谷川たかこ 委員  先ほど、ぬかが議員が辰沼小のいじめのことをお話しされました。いじめをなくしていこうという肝の部分というと、昨日、私、流山市のおおぐろの森中学校に行ったのですが、そこの中学校は校則がないのです。去年できたばかりの学校で、ここの校長先生は教育部長だった方が校長になられて、画期的なスタイルで、今、この学校を運営していらっしゃいます。

 

生徒たちには気付かせて学ばせる教えが必要であり、生徒指導ではなく生徒支援だとおっしゃっていました。校則が全くありません。校則がないから、子どもたちに自立というワードで自分たちで物事を考えさせて積極的にやらせる。

 

いじめについても自分たちの力で考えさせて、いじめ対策防止を子どもたちの中でやらせているのです。ですからQRコードが廊下に貼ってあって、それをQRコードで読むと、いじめに関するアンケートとかがあって、そのアンケートの送り先が生徒会の方になっているのです。


是非、執行機関の皆様には、おおぐろの森中学校を視察に行っていただきたいのです。

先進的な事例、自治体のよい取組を是非、模倣しながら足立区にも導入していただきたいと思います。いかがでしょうか。

 

◎教育指導課長  早速調べまして、行けるかどうか確認してみます。

 

◆長谷川たかこ 委員  お願いします。 

 

○吉田こうじ 委員長  他に質疑ございますか。
      [「なし」と呼ぶ者あり]

○吉田こうじ 委員長  質疑なしと認めます。
 それでは、各会派の意見をお願いします。

 

◆くじらい実 委員  今、各委員からも大津市の視察の件もお話しありました。大津市でも、やはり総合的な形で全庁的にいじめに取り組んでいるという部分もございますので、やはりいじめ対策、解決するためには全庁的な取組が必要なのかなと思います。まだまだ議論が必要なのかと思いますので、継続でお願いします。

 

◆たがた直昭 委員  継続でお願いします。

◆ぬかが和子 委員  先ほど、辰沼小学校の話、繰り返し申し上げたのは、私、実は、確かに10年以上前のことだったけれども、3年前のときにそれを取材を受けて、仲野、当時の辰沼小学校の校長が語っていた話というのは、非常に印象的だったのです。これは今にも生きると思っていて、こう言っているのです。当時校長だった私は、児童会役員3人を校長室に呼んで、大津市中学校いじめ自殺事件をどう思うと聞いたのです。そのとき子どもたちは、大人はいじめられたらすぐ相談しなさいと言うけれども、子どもは仕返しを考えると怖くて簡単に相談できない。それに解決しても、またいじめられるんじゃないかと思う。教室にも学校にも入れなくなる。不登校、ひきこもり、最悪は自殺、死んだ後に対策を取ってどうするのですか。僕たちが望むのは解決ではなく防止と訴えて、そしてだからいじめが起きにくい学校をつくろうということで努力して、いじめは嫌だ、よくないものだと思う人たちの可視化を図ったと。学校の全校集会で、「いじめ撲滅隊のこの団体に入っている人、立ってください」と言ったら、半分ぐらいが立ったと。そしたら、こんなにみんながそう思っているのだということが可視化されて、そういう中で、いじめをなくしていこうというのが学校全体の機運になったと。これなんかは10年前だからとかネットだからとか、そういう問題じゃなくて、生かせるつぼだと思うのです。そういうことをしっかりとほかの学校にも伝え届けて、そして、いろいろな専門家にもアドバイスをいただきながら、いじめが起きにくい学校づくりをしていただきたいというふうに思っているのです。
この請願については、当然採択すべきだというふうに思います。採択です。

 

◆長谷川たかこ 委員  今、ぬかが議員からのお話しにありましたけれども、辰沼小学校の校長の仲野繁先生は、定年退職された後に、まだずっと今も活動をしております。

 

全国展開されており、一般社団法人のヒューマンラブエイドというお名前で「STOP!いじめ・ひきこもり」を目指し、活動していらっしゃいます。現役でやっていらっしゃるので、このような専門家のお知恵をいただきながら、足立区のいじめ防止対策を構築して頂きたいと思います。採択でお願いします。

 

◆佐藤あい 委員  足立区として、いじめをなくしていくのだという強い意思を表明していただきながら、足立区としてどういった形がよいのか、スクールロイヤーだったり、子どもたち主体のいじめ対策というものなど、いろいろとまだまだ何が一番いいのかというところ、何から始めるべきかというところは議論をしていく必要があると思いますので、継続でお願いいたします。

 

○吉田こうじ 委員長  それでは、これより採決をいたします。
 本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
      [賛成者挙手]

○吉田こうじ 委員長  挙手多数であります。よって、本件は継続審査と決定いたしました。