代表質問の内容⑦【ユニバーサルデザインの教育から学校改革へ ・不登校の子ども達に対する支援について】
2.不登校の子ども達に対する支援について
<長谷川たかこ>
私の6月議会提案により、10月より足立区においては区立六月中学校をモデルとして不登校未然防止事業を打ち出して頂きました。足立区全小・中学校において、この不登校未然防止事業が行われれば、救われる子ども達が沢山います。そこで提案をします。
【問】10月より行われている不登校未然防止事業を足立区全小・中学校に広げ、早急に必要な予算を計上し、年次計画を付けて足立区全体でこの事業が行われることを強く要望致します。区の見解を求めます。
<教育指導部長>
私からは、不登校未然防止事業の拡大についてお答えいたします。
年内には、モデル校における効果を検証するとともに、指導員の確保に努め、令和6年度にはモデル校を複数校に拡大できるよう取り組んで参ります。
<長谷川たかこ>
【問】来年度、モデル校である六月中学校のエビデンスやアセスメントシートなどを各学校でも活用できるよう、足立区全小・中学校の養護教員だけでなく全教職員などに情報共有するよう求めます。区の見解を求めます。
<教育指導部長>
モデル校におけるエビデンスやアセスメントシートを全教職員に情報共有するよう求めるとのご質問についてお答えいたします。
不登校未然防止のエビデンスやアセスメントシートが全ての児童・生徒に活用できるよう、モデル校での検証を踏まえ、校長会、生活指導担当者連絡会、研修などで情報共有し、効果的に運用できるよう指導して参ります。
<長谷川たかこ>
【問】今後、新たに学校を改修する場合においては、登校支援室と別室登校支援が同じ部屋、若しくは別室で実施が出来るよう、部屋を確保することや、児童・生徒が他の生徒たちと顔を合わせることなく教室から外に出入り出来るよう、設計段階での配慮を求めます。区の見解を伺います。
<教育指導部長>
次に別室支援等を利用する児童・生徒に配慮した設計についてお答えいたします。
モデル校での効果検証を踏まえ、他校展開が可能となった場合には、学校施設の状況を踏まえ、安全面に留意しつつ、児童・生徒が他の生徒たちと顔を合わせることなく教室に入退室できるよう設計段階から配慮することも研究して参ります。
<長谷川たかこ>
【問】当時、クラスに入れなかった不登校ぎみの児童・生徒が学校図書館で救われたという話しを度々聞いております。不登校の児童・生徒が学校図書館も自由に利用できるよう配慮を求めます。学校図書館を活用させてもらいたいという要望は、当事者や保護者からも沢山要望が出ております。区の見解を求めます。
<指導道教育部長>
不登校の児童・生徒が学校図書館を自由に利用できるよう配慮を求めるご質問についてお答えいたします。
学校図書館については、現在、授業における効果的な活用を最優先に取り組んでおりますが、これと併せて、不登校も含めて様々な児童・生徒にとって安心して過ごせる居場所としての活用も進めて参ります。
<長谷川たかこ>
【問】不登校である子ども達に対する人間力の向上や将来をイメージさせる取組みは大切です。なりたい自分を想像させる仕掛けを求めます。
流山市立おおぐろの森中学校では、一流と呼ばれるプロフェッショナルを沢山お呼びし、子ども達の心に火をつける仕掛けをしています。不登校の子ども達に活躍の場を与え、例えば、学校のプロモーション動画を作成させたり、賞を獲得させたりと、自尊感情を高める働きかけを積極的に行っています。
足立区においても、不登校の子ども達に焦点を当て、不登校の子ども達が活躍できる場を提供し、夢と希望が持てる取組みを積極的に展開して頂きたいと要望致します。区の見解を伺います。
<こども支援センターげんき所長>
不登校の子ども達が活躍できる場を提供し、夢と希望が持てる取組みを展開していくことについてですが、来年度以降、チャレンジ学級、あすテップへ通級する生徒を対象に、東京みらい中学校を運営する学校法人と連携し、様々な職業の専門学校で授業を体験するなど、連携事業を検討しております。この事業を通じて不登校の子ども達が夢と希望を持ち将来の進路・キャリア形成に活かせるよう取り組んで参ります。
<長谷川たかこ>
現在、足立区では、子ども支援センターげんきにおいて、「不登校の子をもつ保護者のための講演会と交流会」を行っています。
親子、学校、行政が一堂に会し交流の場を持つことで、客観的に双方の実態が見え、当事者親子が抱えている悩みが浮き彫りになっていきます。
【問】不登校の当事者親子、学校、行政との定期的な交流の場を設けることを強く要望致します。福祉においては、家族会などの自立支援協議会などが行われ当区の施策に反映されています。不登校当事者親の声を同様に施策に反映させることが必要です。当事者からも声が多数挙がっています。「不登校の子をもつ保護者のための講演会と交流会」等既存の事業を活用する等、先ずは試行的にも一度、当事者親の会を行い、当事者親からのアイデアを施策に反映する場を設けて頂きたいと強く要望致します。区の見解を求めます。
<こども支援センターげんき所長>
不登校の当事者親子、学校、行政との定期的な交流の場についてお答えいたします。現在、不登校の子を持つ保護者の方々の困りごとや要望は個々の状況が異なる為、教育相談やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーが個別の相談の中の中で受けております。
また、「不登校の子をもつ保護者のための講演会と交流会」でも様々な意見を伺っておりますが、今後は交流会の開催回数を増やし、幅広く意見を伺う機会を拡充して参ります。
さらに、来年度、不登校支援をしている様々な団体やNPO、フリースクールなどとの連絡会を開催し、保護者からの幅広い意見を施策に反映させるよう取り組んで参ります。