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予算特別委員会の内容⑥【ユニバーサルデザインの教育から学校改革へ】

学校では、今までは生徒には出席に重きを置く『履修主義』が一般的でしたが、コロナ感染症で得た教訓を生かし、学びが目標に達したかを重視する『習得主義』に意識を変えることが必要ではないかと考えています。

 

「生徒指導ではなく、生徒支援。生徒に気づかせて学ばせる教え」を徹底している先進自治体の教育現場を参考にしながら、子ども達がやりたいと主体性を持って行動できる人間力を養う土壌を構築していきたいと思います。

 

*****以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。*****

【ユニバーサルデザインの教育から学校改革へ】

 

長谷川たかこ委員:昨年の足立区議会第4回定例会で、流山市の公立中学校 おおぐろの森中学校が実践されている素晴らしい取組みについて、当区でも導入すべき点をまとめて政策提案をさせて頂きました。「校則なし」「夏・冬休みの宿題なし」「チョークはほとんど使わない」といった取組みが行われており、この学校の教育目標は「自律」です。

 

おおぐろの森中学校の視察も同様に提案をさせて頂きました。早速、2月7日午後13時40分から16時30分まで行い、当日は教育長を筆頭に教育指導部管理職ほか12名、こども支援センターげんき管理職2名の計15名の皆様で視察に行かれたとお聞きしました。私の提案を迅速に行動に移して頂き、足立区の教育行政をさらに良くしていこうという熱意を感じる事が出来ました。教育長はじめ執行機関の皆様には大変感謝申し上げます。

本当にありがとうございます。

 

先ずは、おおぐろの森中学校に視察に行かれてどのような感想をお持ちになられたのか。教育長と教育指導課長にお聞きします。

 

教育長: まず私伺わせていただいて、80億円掛かったとおっしゃっていました。

木造の校舎がすばらしく、非常に柔らかい印象を持ちまして、また、教育内容の点では、校長先生が非常 にバイタリティーのある方で、生徒さんの自主性を尊重しようということが根本で、いろいろな施策をやっているんだなということを非常に強く感じたところでございます。

 

教育指導課長 :まず学校が子どもたちを主体的に動かすというところにシフトチェンジをしていて、 それの理由も聞いてきました。まず千葉県の県立高校の入試の在り方が、知識を問う問題ではなくて、思考力を問う問題にもう変化している。そういうところで学力向上の知識を詰め込むというところを、もう一切除外をして、子どもたちの自主性と、自分たちで動く力というとこに特化してやっているので、こういう取組ができているんだな というふうに感じたところです。

 

長谷川たかこ委員: ありがとうございます。

教育指導部長からもお言葉いただけますでしょうか。

 

教育指導部長: 私は学校の指導の仕方について、 いろいろと見てまいりました。

ICT機器を使った展開もされておりました。

足立区でも幾つか実施しているところがございます。いいものは取り入れて研究してまいりたいというふうに考えます。

 

長谷川たかこ委員: どうもありがとうございます。

早速今月行われる文教委員会の報告資料に、視察内容を詳細にまとめていただきました。今お話があったように、学校運営、ICT教育環境の整 備、教師の働き方改革などの項目において、足立 区で合致している点もあったようですし、更に当区よりも教育改革が進んでいる例もあったようです。ICT教育環境を構築することで、教材の蓄積を行い、教材の蓄積による教材研究時間の削減にもつながっているとの御報告がありました。

 

また、年に1回、全校によるオンライン授業を実施し、災害時などに備えているとのこと。 足立区においてもICT教育環境を充実させて、 教員の働き方改革につなげて、教師の負担を減らし、教師が精神的にもゆとりを持って子どもと接することができる取組や、おおぐろの森中学校と同様に、災害の観点も意識した全小・中学校のネットワーク化を進めていただきたいと思います。 区の見解を求めます。

 

学校ICT推進担当課長: 今、長谷川委員おっし ゃったように、おおぐろの森中学校と同様に、足立区でも、先生方の全ての小・中学校で教材を蓄積する環境整っています。ですので、日々、先生方がつくった教材については蓄積されているという状況にあります。 また、今後、モデル校の活用事例や、あと教材なんかを横展開するために紹介サイトを作成する予定ですので、引き続き、先生方の教材研究や授業準備に係る負担なんかを軽減できるように取り組んでいきたいと思っています。 また、オンライン授業につきましては、おかげさまでネットワーク環境は整っておりますので、 あとは教員や子どもたちのスキルの面ですけれども、コロナ過においてオンライン授業をしたりとか、そういった経験もあります。 更に現在も学級閉鎖のときとか、あと、休みのお子さんに対してオンライン授業をしていますので、そういったところでは一定のスキルがあるというふうに考えています。

 

長谷川たかこ委員: 災害の観点ではいかがでしょ うか。

 

学校ICT推進担当課長: 災害につきましても、今お話させていただきましたように、環境も整っておりますし、子どもたちや先生方もオンライン授業したり受けたりするスキルは一定程度あると 思いますので、大丈夫だと思います。

 

○長谷川たかこ委員:らに業務改善として、小・中学校における定期テストにおける自動採点システムの導入を求めます。来年度、流山市全中学校では自動採点システムが導入されます。この採点システムの諸経費は年間14万円。自動採点システムは、マークシートのみならず、記述式にも対応をしており、記述を丁寧に先生が見たい時には自動採点を解除して見る事が出来る優れものです。3時間の業務が30分に削減され、模擬試験のように、テスト内容の分析や個人成績分析結果も出されます。業務効率化と経費などを比較しても、すぐにでも足立区においても導入すべきと思われます。区の見解は如何でしょうか。

 

学校ICT推進担当課長;今お話しいただきました自動採点システムですが、校内予算で既に導入している学校もございます。ですので、導入した学校で実際に使ってみて、どれほど業務の効率化に効果などがあったかなどを私どもで聞いて、各学校の教員に紹介するなどさせていただくとともに、流山市で見せていただいたシステムについても参考にさせていただきながら業務改善に取り組んでいきたいと思っています。

 

長谷川たかこ委員: それはいつ頃から導入されて、 どこの小学校、中学校で導入されているんでしょうか。

 

学校ICT推進担当課長: ちょっと時期は、今回のタブレットが入ったときからのことですので、 ごめんなさい、詳しい時期は私ども今手元にないんですけれども、学校数につきましても、1個2個ではなくて数校で入っていますので、ある程度の数では使っています。

 

長谷川たかこ委員: 後ほどちょっと参考に、どこの学校で行われているのか、個人成績分析結果とか、そういうのも出るのかどうかの詳細な資料を頂けますか。次の施策につなげていきたいので宜しくお願いいたします。

 

学校ICT推進担当課長: こちらお調べして、後ほどお持ちします。

 

長谷川たかこ委員: ありがとうございます。

今回の視察では流山市教育長他4名、おおぐろの森中学校校長他4名の合計10名もの皆様がお出迎えになられ、ご対応されたとお聞きしております。

流山市立おおぐろの森中学校で実践されている取組みについては、今後も引き続きの研究を進めるとのご報告です。せっかくのご縁をここで終わりにせず、行政間での連携を図りながら、それぞれの強みを活かし、それぞれの持つ情報を共有し合いながらさらにより良い教育行政を目指してもらいたいと思います。流山市教育委員会と広域連携が図られるよう、年に数回、定期的な会合を開催する等行うことを強く要望致します。

教育長、如何でしょうか。

 

教育長: 今回の訪問に当たっては、向こうも本当に大人数で、丁寧に御対応いただいて本当にありがたかったなというふうに思っております。

1回の対応だけではなかなか分からない部分もありましたので、適宜確認をさせていただいたり、情報交換させていただきたいと思っているんですが、あちらも結構視察の対応等で非常に御多忙というような様子見受けられましたので、まずは適宜、状況などを確認させていただきながらという形で進めたいというふうに思っております。

 

長谷川たかこ委員 :流山市には私が親しくしている友人議員もおります。今回、友人より内容をお聞きし、このおおぐろの森の中学校の視察に行った次第です。

議員を通じながらも、広域連携ができるよう、お願いをしていきます。

是非これを御縁に、よりよい教育行政を目指していくということを是非お願いしたいと思います。 よろしくお願いいたします。