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令和5年度足立区議会予算特別委員会:長谷川たか子討論

私は、足立区議会議会改革を全力で推し進める会を代表して、第6号議案 令和6年度足立区一般会計予算から第7号議案及び 第8号議案、第9号議案、第40号議案に賛成、 第6号議案に対する修正案に反対の立場から討論を行います。

 

新型コロナウイルス感染症の位置づけが季節性インフルエンザと同じ5類となり、コロナ禍を脱 しアフターコロナの状況となりました。能登半島地震により、足立区においても区の防 災減災対策の強化を高める必要性が生じ、災害備蓄の積み増しや建築物耐震化促進事業の助成対象 拡充、物価高騰等に対する施策なども含め、令和6年度は「命と暮らしを守り抜く、安心と活力のあだち」と銘打った予算編成がなされ、足立区の予算規模は前年を142億円上回る3,300億 円となりました。

 

令和6年度の予算案では、先ほども申し上げましたとおり、特に能登半島地震を教訓にした自然災害に対する備えの見直しと防災減災対策の強化と充実、物価高騰等に対する施策、更に新規事業の福祉まるごと相談課の新設やデマンドタクシーの実証実験などが目玉として掲げられています。

 

防災減災対策など区民の安全と安心につながる迅速な施策内容については大変評価をいたします。しかし、目玉とする施策、福祉まるごと相談課の新設については、予算審議の中で様々な議論がありましたが、施策内容が漠然とし過ぎており、運用面での具体的な詳細、支援内容、その効果がどのように出るのか全く見えてきません。今後、先進自治体の取組も検証しながら進めていくことが必要です。

 

また、交通過疎地対策として、入谷鹿浜地区におけるデマンドタクシーの実証実験についてですが、将来的に区民の足として確実に利用されるためには、今回の実証実験の概要を変えていかなければならない幾つかの課題があります。現在のタクシーはコロナ禍の影響でタクシーの台数が極端に減っており、入谷鹿浜地域の近隣駅に止まっているタクシーは1社につき二、三台のみ、昨年末の議会で私は東京女子医科大学附属足立医療センターにおける待合タクシーの是正についても発言をしておりますが、現在東京女子医科大学附属足立医療センターのタクシープールにおいても常にタクシーがない状況で、多くの患者さ んが大変困っているのが現状です。タクシー事業者とのヒアリング、そして幅広く区民の皆様の御意見を集めながらニーズの把握に努め、今後足立区全体で区民の足となり得る支援事業として、ターゲットを絞った的確な施策展開を図ることが求められます。

 

また、区民要望でもある子どもを産み育てやすい環境を提供するためには、障がいや病気のせいで子どもたちの将来が狭まらないような新たな支 援制度や既存事業の拡充が駆け足で求められています。令和6年度も東京都の補助金を活用しながら医療的ケア児を支える家族の負担軽減につながる新たな支援策の構築に向けて、区が自主財源を付け、親の就労との両立といった観点からも、改めて所得制限の撤廃と利用時間の拡充が実現するよ う最後の要望を申し上げます。

 

足立区は多様な人が集まる都市部という地の利からも、LGBTや医療的ケア児、発達障がい児者など、いわゆる少数派の方々であっても暮らし やすい、誰からも選ばれる足立区を目指し、多様性社会の構築に向けた取組を積極的に行い、本当に必要とするところに行き届いた新たな支援を構築し、創造力と知恵と工夫を持って実効性ある施策を展開することを求めます。

 

本委員会での私の質疑をまとめて次のことを指摘いたします。

医療的ケア児在宅レスパイト事業所得制限撤廃等の拡充について、医療的ケア児の学童保育、放課後デーなどの受入れについて、地域の訪問看護ステーションと提携した医療的ケアも可能な在宅型病児保育制度の設置や東部地域病院の病児保育室の拡充について、LGBT当事者家族支援について、ペアレントメンター事業の拡充について、 デマンドタクシーについて、いじめ対策について、不登校支援について、不登校未然防止事業につい て、ユニバーサルデザインの教育から学校改革、ICT教育環境の充実について、教員の働き方改革について、足立区版ユニバーサルデザインの教育推進について、全国で一番子育てしやすい、暮らしやすいと言える足立区を着実に構築していただきたいと思います。

 

以上、委員会での議論の内容を十分に念頭に置き執行されることを強く要望し、私からの討論を終わります。