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【佐賀市・福祉まるごと相談窓口の視察〜議会改革を全力で推し進める会〜】

☆地域共生社会の実現に向けて
☆諦めかけていた人に新たな選択肢を
 
7/18足立区議会 議会改革を全力で推し進める会より、佐賀市で行われている先進的な施策、福祉まるごと相談窓口の視察を行いました。
 
国による地域共生社会の実施に向けた取組みとして、足立区も今年4月より開設の運びとなりました。足立区予算審議でも私から討論で申し上げましたが、福祉まるごと相談課の新設については、予算審議の中で様々な議論があったにも拘らず、施策内容が漠然とし過ぎており、運用面での具体的な詳細、支援内容、その効果がどのように出るのか全く見えてきませんでした。先進自治体の取組みを検証しながら足立区版の支援体制を打ち出していく必要性が急務です。
 
そこで、今回も様々な自治体に赴き、先進自治体の調査・研究をしております。
 
佐賀市では、令和4年度から地域共生社会の実現を目指し、重層的支援体制整備事業福祉まるごと事業をスタートしています。
 
一つの担当課や相談支援機関では対応しきれない複合化、複雑化した支援ニーズに対応できる包括的な支援体制を構築するものです。
 
それぞれの分野ごとの予算を一体化させ、「分野を問わない相談支援」「社会参加支援」「地域づくりに向けた支援」を一体的に実施。既存の高齢者、障がい、子ども、困窮などの各分野ごとの相談支援や地域づくり支援の取り組みはそのまま活かされています。
 
その為、分野にまたがる問題や対処しきれない、いわゆる複雑なケースを持っていく事業ではなく、分野間の問題やまたがる問題への対処を円滑にするため、一緒になって考えるコーディネーターの役割を担っています。
 
最近の困りごと相談の傾向としては、以下の内容が挙げられるそうです。
・複雑化、複合化した課題を持つ狭間の世帯の相談が増加(既存の制度やサービスに当てはまらない事例)
・最初に相談を受けた支援機関の抱え込みがあり、現場が疲弊する
・連携が一対一が多く、押し付け合いになりがち
 
このことからも、この事業の課題が見えてきます。
重層事業に関わる機関や者間の視点合わせが必須です。
福祉まるごと相談窓口の効果と課題としては、以下の点が挙げられます。
 
【効果】
☆市民の利便性向上
・子育てや介護などの複合的な相談をワンストップで受け止めることができる。
・庁内に窓口を設置しているため、手続きの際のついでの相談につながり、市民の利便性の向上につながる。
☆相談者の負担軽減
・福祉総合窓口システムを活用することで、他課窓口への来庁や相談実績などが確認でき、相談者の負担軽減につながっている。
☆連携先との情報共有
・庁内に設置しているため、庁内の関係部署との連携が図られやすい。
・各部署を通して必要な庁外関係支援機関へ適切につなぐことができる。
 
【課題】
☆福祉分野以外との連携
・ケースが多岐にわたることで、連携先も様々であるため、適切なつなぎ先を探すことに苦慮する。
特に福祉分野以外の部署、支援機関、団体との関係構築が難しい。
 
☆支援状況の把握
・支援機関につないだ後、その後の支援の進捗状況を把握し、支援が滞っているようであれば、支援の方向性を再調整する必要がある。
 
☆地域との連携
・地域で解決できるケースも多くあり、CSWや生活支援コーディネーターとの連携を強化することで、地域で解決できる仕組みを構築していく必要がある。
 
佐賀市においては、全ての相談事が福祉まるごと相談窓口を経由するわけではなく、既存の事業で解決可能な内容であれば既存事業で解決するのが基本とされています。既存事業間の垣根を低くし、お互いに風通しを良くし連携を行いやすくすることが重層的支援事業の狙いの一つでもありました。
 
足立区における福祉まるごと相談事業として、今後、既存事業として対応が難しいケースをどのように解決していくのか。繋ぎ先のバリエーションを豊富にするためにも、新たな支援事業を生み出す仕組みが必要です。
 
議会改革を全力で推し進める会として、足立区版福祉まるごと相談事業の中に、必要とする新たな支援事業を提案・構築し、支援からこぼれ落ちる人がいなくなる事業となるよう、これからの足立区議会定例会、決算・予算特別委員会で強力に提案しながら全力で新規展開をして参ります!