令和6年足立区議会第3回定例会代表質問の内容②【受動喫煙防止対策について】
受動喫煙による健康影響を防ぐため、受動喫煙対策を努力義務として盛り込んだ「健康増進法」が2002年に制定され、公共交通機関やオフィスなど様々な場所で禁煙や分煙の取組が広がってきました。
しかし、企業によっては、まだまだ対策が浸透していないようです。企業内においては受動喫煙にさらされる機会が依然としてあり、たばこの煙で健康被害を訴える声が事業所内であります。私の方で担当部署におつなぎし、事業所を訪問して頂き、結果、地域調整課と生活衛生課指導のもと、企業敷地内に分煙所が設けられた経緯があります。
区の自主財源で、企業内敷地に職員のみならず、地域に開かれた分煙所を設置する際に区民へ開放された公衆喫煙所として設ける場合には、補助金を新設するよう強く働きかけていきたいと思います。
今後も健康被害で苦しむ方が一人でもなくなるよう、区内企業での受動喫煙を防ぐための取組みがマナーからルールへと変わるよう、区の徹底的な周知啓発活動を求めて参ります。
※※※※※※以下、委員会での発言要旨(抜粋)です。 ※※※※※
☆【受動喫煙防止対策について】
《長谷川たかこ》
職場における受動喫煙防止対策について伺います。
【問】区内企業に対し、広く受動喫煙防止対策を行い、健康被害で苦しむ従業員を少しでも減らす取り組みを積極的に行うことが必要です。区は、これまでの飲食店への巡回訪問に加え、令和6年度より新たに、喫煙率の高い運輸業や建設業などの事業所への巡回訪問を開始したとお聞きしますが、現在の実績はどのような状況でしょうか。また、巡回訪問の中で、喫煙専用室の設置に関する相談を受けたり、企業の研修や団体(労働組合)の会合に受動喫煙に関する専門家の派遣を求められた場合には、区に積極的に動いてもらいたいと強く要望致します。区の見解を伺います。
《衛生部長》
私からは、職場における受動喫煙防止対策に関するご質問のうち、まず運輸業や建設業の事業所への巡回訪問の実績につきましては、区内1837事業所のうち、8月末までに全体の36%にあたる655事業所を訪問しております。
次に企業等からの相談や要望には、区に積極的に動いてもらいたいにつきましては、巡回訪問自体は業務委託ですが、企業内から相談や要望があった場合には、これまでも敷地内分煙に関する事業所からの相談など、区職員が直接対応しております。
今後も企業等から受動喫煙に関する相談や出前講座などの要望があれば、東京都の受動喫煙防止対策専門アドバイザー派遣事業の活用を含め、区として積極的に対応して参ります。
《長谷川たかこ》
【問】今回、デマンドタクシーの実証実験を行っておりますが、将来的な施策展開を考え、事業者と顔を合わせた営業を行う際には、事業所内に受動喫煙防止対策が図られているか否かの視点も持ち合わせながら役所として動くことを求めます。その際は、既に巡回訪問時に配布しているポスターや受動喫煙対策防止の啓発チラシなどに加え、受動喫煙防止に関するアンケートをとる等、実態調査も併せた取組みを要望致します。区の見解を伺います。
《交通対策担当部長》
私からは、デマンドタクシー実証実験の将来的な施策展開を考え、事業者と顔を合わせる際には、事業所内に受動喫煙防止対策が図られている否かの視点を持って動くべきとのご質問にお答えいたします。
現在、4社の事業者と協力してデマンドタクシーの実証実験を進めておりますので、先ずは事業に関し、打ち合わせをする際に衛生部が配布しているポスターやチラシを活用し、協力事業者に受動喫煙防止対策への理解を求めることに取組み、アンケートなどの実態調査対応については、今後の研究課題とさせていただきます。
《長谷川たかこ》
【問】東京都においては中小・個人規模の飲食店における受動喫煙防止対策に係る環境の 整備を1施設につき400万円を限度に支援しています。区の自主財源で、企業内敷地に職員のみならず、地域に開かれた分煙所を設置する際に区民へ開放された公衆喫煙所として設ける場合には、補助金を是非とも新設して頂きたいと思います。区の見解を求めます。
《衛生部長》
私からは、まず区民に開放された公衆喫煙所を設ける場合の補助金の新設についてお答えいたします。
民間事業者などへの公衆喫煙所の設置助成を実施している他区においては、近隣住民の同意や設置地域の偏在などの理由で整備が進まないと聞いております。
先ずは、足立区における課題などの整理を行い、設置助成制度の新設について検討して参ります。